名刹の周りに名店が集まるのが台湾あるある!ちょっぴりディープで歴史が詰まったエリアをゆっくり歩いてみませんか?
画像提供:臺北市政府觀光傳播局
こんにちは、台北ナビです。
「龍山寺」で有名な台北屈指の歴史エリア「艋舺(萬華エリア)」は台北旅行で必ず訪れたいエリアではないでしょうか?ちょっぴりディープな香りもあるけれど、清の時代の繁栄や日本統治時代の痕跡に触れられる魅力が詰まったエリアです。
というわけで、今回は台北市の観光を発信している台北市の観光のプロ「台北市政府観光伝播局」主催の「艋舺(萬華エリア)」のモデルツアー「#臺北就是香」に参加してきました。
ちなみに「臺北就是香」は『台北は「香」だ』という意味ですが、「香」には、「香り」「お香」「香りがいい」「味がいい」「食が進む」「心地よい」などたくさんの意味があります。これらをテーマに台北の「香」が楽しめる「艋舺(萬華エリア)」を見て行きましょう!
<目次>
画像提供:臺北市政府觀光傳播局
・艋舺とは?
・艋舺龍山寺
・青草巷
・剝皮寮
・新富町文化市場
・華西街夜市
「艋舺」ってどういうところ?
19世紀初期、清の時代、この一帯は「艋舺」と呼ばれ、「一府二鹿三艋舺(一に台南、二に鹿港、三に艋舺)」という言葉があるほど繁栄したエリアでした。港町として栄え、交易・信仰・生活の中心地であったこの場所は、日本統治時代に都市計画が進みました。その後西門町の発展により「艋舺」は古くからの文化や歴史を残すエリアとして、近年では映画『艋舺』や若者文化の影響で再び注目を集めています。
伝統と現代が交錯するこの街は、過去の記憶をただ保存しているのではなく、新たな物語を生み出し続けています。
ちなみに「艋舺」は台湾語で「バンカ」と発音しますが、日本統治時代以降は、この音に日本の漢字をあてた「萬華(バンカ)」と呼ばれるようになります。(中国語ではMěngjiǎ(モンジャー)と読みます)
台北屈指の名刹「龍山寺」ではお香の香りを存分に感じよう!
画像提供:臺北市政府觀光傳播局
そんな萬華エリア散策のスタートはやはり、台湾最強の呼び声高いパワースポット「艋舺龍山寺(ロンサンスー)」!MRT「龍山寺」駅から出てすぐのところに位置してアクセス抜群です!
1738年の建立から200年以上の歴史を誇り、まつられている神様の数の多さや、戦争・大災害から人々を守ったという逸話があることが、パワースポットと呼ばれる由縁となっています。
手を合わせ、真剣に祈りを捧げる人たちに習い、ナビもしっかりお祈りしてきました。ただ、現在は環境保護などの観点から、参拝客による線香を使用した参拝は禁止されていますが、それでもお香がほんのり漂い、心静かな時間を過ごすことができます。
また、最近では龍山寺の「月老」が推し活を後押ししてくれる神様としても人気が高く、推しの写真とコンサートの詳細をプリントアウトして、お供えしている人がたくさんいます。ナビも推し活のために、通いつめなきゃ!
艋舺龍山寺台北市萬華區廣州街211號
(02) 2302-5162
https://www.lungshan.org.tw
続いて、「青草巷(チンツァオシャン)」の愛称で親しまれている薬草街を、てくてく探索です。龍山寺の脇を通る廣州街を進むと「青草巷(西昌街224巷)」がみえてくるので、そこへ入っていってみてください。
青草巷には、台湾産を中心とした薬草が約200種揃うといわれています。
医療が発達する以前は、病に侵されるとまず龍山寺でお参りをし、そこで渡される赤いおみくじを持って青草巷へ立ち寄り、薬草を処方してもらっていました。今でも薬草を煎じて飲む人もいますが、ドリンクスタンドでハーブ茶を手軽に味わうこともできます。
ナビは、美容によいという「洛神花茶」を試飲。酸味があるけれど、飲みやすくておすすめです♪
フレッシュなものから乾燥したものまで、ほんのり漂うハーブの香りの中、珍しい薬草を眺めるだけでも楽しいスポットです。
安安青草店台北市萬華區西昌街224巷2號
(02) 2302-1408
歴史の香りを感じる「剝皮寮歷史街區」
剝皮寮歷史街區
画像提供:臺北市政府觀光傳播局
台湾ハーブドリンクでスッキリ蘇ったところで向かった先は、レンガ造りの建物群が異彩を放つ「剝皮寮(ボーピーリャオ)歷史街區」です。
淡水河が流れ物流に適していたことから、台北で最初に商業エリアとして栄えた萬華エリア。運河の水が枯渇するにつれ徐々に衰退し、商業の舞台は大稻埕へと移行します。ここ「剝皮寮」は1700年代の台北において、最もファッショナブルでイケてる商店街だったそう。そんな時代を想像しながら散策するのも楽しいものです!
現在は主に展示スペースや、映画などの撮影場所として使用されていて、素敵な撮影スポットもたくさんあります。昼と夕方とでは雰囲気がガラリと変わるので、時間に余裕があればどちらも訪れてみてください。
剝皮寮歷史街區台北市萬華區康定路173巷
(02)2302-3199
https://www.bopiliao.taipei/
伝統市場の様々な香りで食欲が刺激される「新富町文化市場」
昼間から気軽に飲める酒場があると人気の「新富町文化市場」。2006年に台北市直轄市定古蹟に指定されている、歴史的価値のある建物です。U字型の珍しい構造をもつこの建物は、「新富市場」として日本統治時代の1935年に完成しました。当時は多くの日本人もこの市場を利用していました。場内に光が取り込まれる設計も、当時の市場としては画期的。通風の効果も抜群で、衛生面にもかなり気を使った設計となっています。
U字型を体感できる中庭のスペースは、絶好の映えスポットとして若者に人気でしたが、さらに、お昼からお酒や軽食を楽しめる居酒屋「萬華世界下午酒場」がオープンしてからはお酒好きが集まる活気のある場所になってきています。
市場って買いたいものがあっても試せなかった!って人多いのでは?ここでは店主も慣れたもので次々おいしそうなものをすすめてくれますよ!
古跡のため、火を使った調理は禁止されておりメニューは少なめ。代わりに、お隣の「東三水街市場」で食べ物を調達して持ち込むことが可能なのが画期的!ちなみに持ち込む場合は、市場が店仕舞いする14時前がオススメですよ!
「萬華世界下午酒場」で真昼間からお酒を楽しもう!
日本家屋を改装!
そして、「新富町文化市場」の離れには日本家屋を改装したカフェ「tokyobike Cafe」があります。この建物は日本統治時代に、新富町市場の管理人のオフィス兼宿舎として使用されていたものでした。現在は、東京・谷中にある「tokyobike」の台湾拠点となっていて、tokyobikeの自転車の試乗が可能です。(自転車はオンラインショップでのみ販売)
お店は朝9時半から空いているので、朝食やブランチで訪れるのにちょうどよいということで、この日のランチはこちらで!室内は畳こそないものの、ふすまや窓枠から日本家屋の風情をしっかりと感じられます。
tokyobike Cafe台北市萬華區三水街70號
(02) 2717-0127
instagram.com/tokyobike_taiwan
ミシュランガイドビブグルマンに選出経験のある名店3軒が集う「華西街夜市」はいたるところからいい香り!
画像提供:臺北市政府觀光傳播局
1本道の夜市「華西街夜市」にはなんと、ミシュラン・ビブグルマンが推薦するお店が3店舗もあるって知っていましたか?台北で最も美食密度の高い通りといえるかもしれません。今回は残念ながら時間の関係で外観だけ撮影しました
滷肉飯(ルーローファン)の名店「小王煮瓜(シャオワンジューグァ)」は、1975年創業の人気店。以前は伝統的な屋台でしたが、今は改装されて清潔感とレトロ感が融合した空間になっています。
看板料理は黒すぎるルーローファン「黒金滷肉飯」ときゅうりの漬物(きゅうりのキューちゃんのようなもの)が入ったスープ「清湯瓜仔肉」。どちらも台湾で昔から食べられてきた味と香り!
是非試してみてください!
台湾式バーガー刈包(グアバオ)のお店「源芳刈包(ユエンファングアバオ)」は1955年創業の老舗で、いつも行列ができている人気店です。2020年から5年連続でビブグルマンが推薦していて、実力は折り紙付き!刈包には滋養漢方スープ「四神湯」と一緒に食べるのがおすすめです。
蒸籠の湯気、香菜の香り、滷肉の甘み……まさに「香」を感じられる名店です!
豚の頬肉やテールなど、いろんな部位がのった麺が食べられる、「昶鴻麵點(チャンホンミエンディエン)」。乾麺かスープ麺が選べて、豚のほかに鶏肉がのった麺もあります。名物料理は「菊花肉麵」。菊花肉とは豚の頬肉(嘴邊肉)に近い部位で、繊維が花びらのように見えることから名付けられました。
開店前でお店の雰囲気が伝わらないのが悲しいのですが……1953年創業と、こちらもかなりの老舗です!
昶鴻麵點
台北市萬華區華西街17-1號
0982-187-604