デザート感覚で飲める栄養たっぷりドリンクで残暑を乗り切ろう!
こんにちは、台北ナビで「おうちで簡単本格台湾料理」を連載している台湾料理研究家のオガワチエコ(小河知惠子)です。
長かった梅雨も明け、地域によっては台湾に負けないくらいの暑さになってきました。この時期、外出中は特に冷たい飲み物が欲しくなりますよね。そんな時、ドリンクスタンド天国の台湾では手軽に美味しい飲み物が買えて嬉しいかぎり。ですが日本ではそういったお店がまだまだ少なく、あっても価格が高いのが現状。
コンビニでお茶やジュースを買えば喉の渇きは潤いますが、もっとフレッシュなものが飲みたい時、食後のデザート感覚でいただきたい時には、物足りなさを感じます。
そんな台湾ドリンク欲を満たしてくれるようなレシピを2つ、今回はご紹介します。どちらも栄養たっぷりなので、夏バテ気味な方にもオススメですよ。
木瓜牛奶(ムーグアニウナイ)
まずは木瓜牛奶から。木瓜牛奶というのはいわゆるパパイヤミルクのこと。日本のガイドブックでもお馴染みですね。熟したパパイヤと牛乳をミキサーで攪拌して作るクリーミーでフレッシュなジュースです。
パパイヤは、台湾の気候とよく合う果物で、実からタネが落ちるだけで、特別な世話をしなくても大きくなるそう。なので、探せば色々な場所に野生のパパイヤが生息しています。地方に行った時など少し気かけてみると楽しいかもしれませんね。
そんなパパイヤと新鮮なミルクを合わせた木瓜牛奶。早速材料からご紹介しましょう。
木瓜牛奶の材料 2人分
皮と種を取ったパパイヤ 300g
牛乳 300ml
氷 150g(小さめのもの)
シロップ 大さじ4
③ ミキサーやブレンダーにパパイヤ、氷、シロップ、ミルクを入れます。
④ 氷が完全になくなるまで、なめらかに攪拌します。
今までにないくらい簡単なレシピですね。パパイヤさえ購入すれば、家にある牛乳とガムシロップ、氷だけですぐに作れます。
甘く酸味が少ないパパイヤと、コクのある牛乳がよく合い、これ以上ないまろやかさ。濃厚な中にフルーツのさっぱり感も加わり、一気に飲めてしまいます。というか、一気にすぐ飲まないと苦くなってしまうのが木瓜牛奶。酵素が多いので、苦くなるまでわずか30分と言われています。
ですが実際に試してみると、苦くなるまでにはもう少し時間がかかりました。
それよりも、牛乳とパパイヤが混ざったクリーミー感が消えて、ざらついてしまう方が致命的かもしれません。そもそも牛乳をたっぷり使っているので、暑い台湾では早く飲んだ方がいいに決まっていますよね。
上でも触れましたが、パパイヤは酵素が非常に多いのが特徴。硬いお肉も柔らかくし、そのまま置いておくと溶けてしまうくらいなので、旅行中、たっぷりお肉を食べた後に飲むと消化を助けてくれますよ。
緑豆沙牛奶
お次は綠豆沙牛奶(リュウドウサーニウナイ)。
緑豆というのは、もやしに使われる緑色の豆のことで、日本ではそのまま食べることはほとんどありません。ですが台湾ではとてもメジャーな食材で、お菓子やお汁粉、豆花やかき氷のトッピングによく使われています。日本では、カルディなどの輸入食材店や通販で購入することができますよ。
この緑豆、味わいは小豆に似ていますが、それよりもさっぱりしていて、さらに栄養価も高いのが特徴。利尿作用があり、火照ったカラダをクールダウンしてくれるので、今の時期にぴったりです。
そんな緑豆を餡状にしてミルクと合わせた飲み物が綠豆沙牛奶。こちらも材料からみていきましょう。
綠豆沙牛奶の材料 2人分
緑豆 50g
水 400m
三温糖 30g
牛乳 300ml
氷 150g(小さめのもの)
シロップ 大さじ1
③ 水が少なくなってきたら、強めの弱火で50分くらい、柔らかくなるまで加熱します。
④ 柔らかくなったら火を止め、三温糖を加えて混ぜ、そのまま冷まします。
牛乳と混ぜるので完全に熱が取れるまで冷ましてください。
⑤ 冷めたらシロップ、氷、牛乳、とともにミキサーやブレンダーに入れます。
⑥ 氷が完全になくなって、緑豆がなめらかになるまで攪拌します。
淡いグリーンが可愛らしく、涼しげでもありますよね。飲んでみると、豆と牛乳の優しい味が口いっぱいに広がり、幸せな気分になります。甘さ控えめで後味もスッキリしているので、夏でも抵抗なく飲み干せます。
冷たい小豆のお汁粉にミルクを混ぜて、さらにそれをさっぱりさせた、という表現がわかりやすいでしょうか。
私が台湾にいる時は、こうした飲み物を、小腹が空いた時や遅めの朝食時によくいただきます。お店が多いので、その日の気分で木瓜牛奶や綠豆沙牛奶、珍珠鮮奶などを選びます。まさに飲み物天国。
そんな台湾に、実はまた留学をする予定です。もちろん2歳の息子も一緒で、今回は長期になります。時期は2019年8月後半。もうすぐそこですね。
というわけで、日本で作れる本格台湾料理を紹介するこの連載は、今後は不定期となります。一時帰国した際や日本の食材が手に入る時にまた更新する予定です。
台湾生活の中で地域に根付いた食文化をさらに吸収し、みなさんにお届けするので、しばしお待ちいただければと思います。またお会いしましょう!
料理と文、小河知惠子(オガワチエコ)
雑誌やテレビ、書籍などのレシピ作りや料理コラム等で活躍中。著書に「純愛ごはん」(セブン&アイ出版)、「おにぎらずの本」(泰文堂)、「スティックオープンサンドの本」(講談社)など。 初めての台湾旅行で、食材の豊かさと豪快な調理に魅せられる。 以来、何度も台湾に足を運び、2017年、現地の料理学校で台湾料理を習得。 2歳男児の母。
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