台湾語歌手「蔡小虎」も通い詰める名店で40年刈り上げる神業を見た!
こんにちは、台北ナビです。
じわじわネットをにぎわせる言葉……「
山本頭」。
この謎に迫るべく、今回は人気ブロガーの「ゴダ」さんと一緒に台北で山本頭をするならココでしょう!という「三郎の髪」に体当たり取材へ行ってきました!
体当たり系取材ならお任せあれの人気ブロガー「ゴダ」さん
ゴダさんって誰?と思われる方もいらっしゃるでしょうから、簡単にご紹介をしたいと思います!
ゴダさんは、台中に住むブロガーさんで、オンライン台湾中国語レッスン「台台レッスン」を経営されています。興味のあることはとにかく挑戦してみるがモットーで好奇心にあふれている、とても真面目な好青年です!ブログでは台湾に住んでいるからこそ感じられる台湾をクスっと笑える内容で伝えてくれますよ。
より詳しいプロフィールはゴダさんのブログに詳しく載っているので、こちらをご覧くださいね。
https://oogodamasataka.com/profile/そんなゴダさん、以前ブログ上で山本平頭を体験されていたのです。ツイッターのやり取りで、台北ナビで山本頭を特集するときはモデルに立候補します!という強い意気込みをお聞きし、ナビもノリノリに!
https://oogodamasataka.com/2019/12/29/shanben-pingtou/というわけで、「山本頭」を再体験してもらいました!
おしゃれな赤峰街から下町感があふれる庫倫街へ!「三郎の髪」、お引っ越ししていました
赤峰町といえば、センスのいいショップやカフェが集まるエリアとして、若者に大人気の場所。ここにひっそりとあったのが「三郎の髪」です。このギャップに興味があって連絡してみると……「今は庫倫街へ引っ越ししたからね!」とのこと。
キラキラ輝くエリアで細道に入るとたどり着く、そこだけ時が止まったかのような店構えが魅力的でしたが、もうないのか……残念!でも、庫倫街は下町感が漂うゆる~いエリア。このエリアにある「三郎の髪」というのもなかなかいいかも!
最寄り駅はMRT「圓山」駅。花博公園側の出口とは逆の出口2から出るのがポイントです。出口2を出て左手に伸びる道路が庫倫街。この道をまっすぐに進めば、お店が見えてきます!
うん?!山本頭でなく三本頭?!
「三郎の髪」は建物2階。ブザーを押して、扉を開けて階段を上って行けばお店があるのですが、むむむ!「三郎の髪」と書かれた名刺の下に『三本頭専門店』の文字があるではないですか!!
山本頭を体験しにきたのに、三本頭?あっちゃ~、うっかりナビやっちまったか~?!というわけで、カットを体験する前に教えてもらいましょう!
ナビたちを迎えてくれた蔡三郎さんにお聞きすると……
「三本頭は山本五十六の髪型が由来でね……」とのお答え。
台湾の中国語では台湾語の影響で巻き舌音(ピンインだと「h」)が抜けやすいと言われています。そのため三(san)と山(shan)が混ざってしまっているようです。
結局は山本頭も三本頭も同じものを指しているとわかって、ほっと一息!
山本頭(三本頭)の特徴とは?!山本頭一筋40年の三郎さんが教えてくれました!
三郎さんに山本頭はどうするの?と聞くと「
トップとバック、サイドをバリカンで刈り上げて、M字に剃りこみを入れたもの」という返答が。
ネットなどで調べていると、角刈りだとかスポーツ刈りだとか書かれていますが、剃りこみを入れるのが重要であって、角っとしていようが丸みを帯びていようが、あまり気にしていないのかな?というのがナビの個人的な感想です。実際、「三郎の髪」でも、角刈りっぽい人やスポーツ刈りっぽい人、両方ともいました。
2階のお店の扉には「技術を大切に、親切なサービスを!」と書かれています
山本頭は誰にでも簡単にカットできそうと思われますが「
シンプルだからこそ、技師の腕が問われる」と語る三郎さんの技を早速見せてもらいましょう!
髪の長さで印象が変わるそう!
では早速施術に移りましょう!
髪の毛の長さは固定というお店もありますが、「三郎の髪」では選べます。ナビもゴダさんもどれくらいの長さが一番いいのかわからなかったので、店内にたくさん写真が飾られている台湾語歌手「蔡小虎」さんの長さで!とリクエストしてみました!
バリカンで刈っていくで~!
正直、山本頭はバリカンでちょちょいと刈って終わると思っていたのですが、違いました。
バリカンでサイド、バックと次々に刈ってゆき、もみあげや襟足は丁寧に形作ります。
なのですが……トップ部分には全く手を付けていなかったので、パイナップルのような髪型に……。この時、ナビは一抹の不安を覚えましたが、ここからがすごかった!
ゴダさんも不安そう?でも心配無用ですよ~!
クシとバリカンを使ってトップを整え、ハサミで前髪を整えます。この時、髪の毛の厚さを見極め、丹念に厚みを均等にしてゆくのです。ナビの目にはもう完成しているようにも思えたのですが、10分弱の時間をかけて厚みを整えていきました。
この工程にかなりこだわりを見せる三郎さん。ここに三郎さんの技術が詰め込まれているような気がします!
ゴダさんいわく「鏡で見ている自分には厚さが均等になっていないところが見えていて、ここの厚みがきになるなぁというところを、ビシっと整えてくれる。プロの技だわぁ」とのこと。
伝統的なシャンプー方法ですっきり爽快!
ここでシャンプー台へ移動したのですが、これはただの流し台……。理容室に行ったことがないナビにとっては衝撃的な図でしたが、日本の理容室でもうつぶせシャンプー(スタンドシャンプー)を採用しているということを知ってビックリ!台湾でもこのスタイルは「伝統的な」方法で、昔はよく見られたのだとか。
ゴダさんもこのスタイルは初めての体験!だけれど、この方法に大感激のご様子。「うつぶせの体勢をキープしているのは少し大変だけど、洗われているという爽快感がたまらない!」とご満悦です♡耳の中に水がかなり入っているようにも見えましたが、あんまり気にならなかったそうですよ。
顔を拭くためのぬれタオルをくれるので顔はご自身でどうぞ!ゴダさんはお風呂上りかと思うくらいさっぱりした表情
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再度席に戻ると三郎さんが仕上げの拭き拭き
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三郎さんによるシャンプーの様子を動画撮影してみました!ぜひご覧ください。
仕上げも真剣そのもの!
シャンプーで終了と思ったのですが、ここからカミソリでもみあげ、えりあし、剃りこみを仕上げてくれます。まゆ毛もしっかり剃って、今度こそ本当に完成!なんと施術が始まってからバリカン→はさみ→カミソリという3段階の工程を経て40分以上かけて丁寧に髪型を作ってくれました。
ちなみにゴダさんの後に来られた常連客の方は、もともと山本頭だったので、整えるだけ。20分ほどで施術が終了していました。
ゴダさんのビフォー&アフターを見てみましょう!
山本頭ブラザーズの完成~!
髪の毛の量が多く、もったりしていたビフォーゴダさん。山本頭になったことですっきりとした印象に!
山本頭の技術の真骨頂を体験するならゴダさんと蔡小虎さんと同じ長さに。個人的にはゴダさんの次に訪れた方の1mm山本頭はかなり自然に出来上がっていたので、これはこれでいいかも~と思いました!
今回かかった費用は400元。以前からは値上げをされているようですが、こんなに丹念に施術してくれるなら、納得のお値段かなとナビは思いました。
ゴダさんは150元の山本頭体験をされたことがありますが、その時と比べて「三郎さんはプライドを持って施術をしているのが感じるし、使用する道具はきちんと手入れされているように感じます。使う前に必ず消毒してくれるのも好感が持てます。何より出来上がった髪型を嫁が触って『触り心地最高!今回の人は上手だね!』と褒めてくれて、僕も心からそう思います」と語ってくださいました。
ナビも失礼してゴダさんの頭を触らせてもらったんですが、高級化粧ブラシのように毛が整っていて、いつまでも触っていたくなる感じです。
ちなみに3週間に1度お手入れをすると、台湾歌手の蔡小虎さんように完璧な山本頭を保てるのだとか。もうひとつのコツは、朝シャンをすること。短いと言ってもやはり寝癖がついてしまうそうで、朝シャンプーをして整えると格好良さをキープできるんですって!
昔は兄弟もいて貧しかったから、弟子入りして技術を得られるこの仕事を始めたという三郎さん。今ではご家族も活躍されていると笑顔いっぱいに語ってくれました。まだまだリタリアする気はないようですよ~!ちなみに75歳でも元気にバリカンを握るその秘密は、圓山ホテル裏の山で運動を行い、お休みには旅行に行くことにあるそうです。
笑顔でナビとゴダさんを迎えてくださった三郎さん、そして山本頭になってくれたゴダさん。今回は本当にありがとうございました!人生で初めての理髪店体験が楽しいものになりました。
以上、うつぶせシャンプーを体験してみたい台北ナビがお届けしました!