【巣ごもりにお役立ち!】おうちで本格台湾料理を作って台湾不足を解消しよう♪
雑誌やテレビ、書籍などのレシピ作りや料理コラム等で活躍中の小河知惠子(オガワチエコ)さんが教えてくれた、とっておきの台湾料理20レシピ!
こんにちは、台北ナビです。
時局柄、自宅で過ごす時間が増えてしまいましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
「三食自炊……、もう何を作っていいかわからないよ……」
「台湾が恋しいのに、台湾に行けないこのストレスをどうしてくれよう?!」
なんてお困りの方も多いはず。そんな方々のために送る「台湾料理レシピ」をまとめてみました。日本で手に入りにくい材料の代替品なども教えてくれているので、是非作ってみてくださいね!
台湾流朝食ってどんなのがあるの?
台湾の伝統的な朝ごはん屋さんは「豆漿」という看板を掲げていて、豆漿(豆乳)に合う料理が取り揃えられています。このほかにも台湾の朝食って色々種類がありますよ。では、日本でも再現できる朝食メニューとは……
人気急上昇中の『鹹豆漿』は、台湾の朝食定番メニュー!
食べているうちにだんだんと冷めてきて、おぼろ豆腐のようになっていく「鹹豆漿」。豆乳は酢と合わさると豆腐のように柔らかく固まる習性があるんですね!
口当たりの良いトロッとした食感に、ほどよく酸味も効いていてとても爽やか。ごま油の優しい香りが心を穏やかにしてくれます。慌ただしくなりがちな朝に、うってつけの一品です。よく噛んで食べるとエビの風味など細かい具材の味も楽しめますよ。
ボリューム感たっぷりの『飯糰(台湾式おにぎり)』でエネルギーチャージ!
昔はおばあちゃんが道端で売っているのが主流でしたが、今は朝ごはん屋さんや朝限定の屋台にあることが多い「飯糰」。ほかにも、コンビニで売っていたり、夜市で見かけたりすることもあります。
熱々モチモチのごはんに、揚げたパンのサクサク感、たくあんのコリコリとした食感などが口のなかで楽しめます。ザーサイや野沢菜の塩加減も丁度良く、ごまの香りが食欲をそそります。
たっぷりの大根が入っているのに、野菜感を感じない『蘿蔔糕(大根餅)』は野菜が苦手な小さいお子さんにも!
日本では大根餅と呼ばれる「蘿蔔糕」。実は香港式のものと台湾式のものがあり、香港式は甘いソーセージや椎茸などが入って具沢山。それに対して、台湾式のものはごくシンプルな材料で作られています。この台湾式の大根餅が台湾の定番朝ごはんなのです!
もちっとしているのに、ふんわり柔らかく、大根とインディカ米の香りが優しく鼻に抜けます。干しエビからも良いだしが出ていて、いくつでも食べられてしまいそうです。時間が経った場合は、両面をソテーしてこんがり焼いて食べてみてください。
油っぽくない『油飯(おこわ)』は、乾物の風味がきいた素朴な味わいが魅力!
台湾で日常的によく食べられている「油飯」ですが、赤ちゃんが生まれて1ヶ月経った時のお祝い「彌月」にも使われます。台湾版のお赤飯、ともいうべき存在です。そのほかにも、選挙の時に候補者が有権者に振る舞うこともあります。
食べてみると、調味料が醤油だけとは思えない奥深い味わい。乾物から出ただしをお米がまとっているので、口の中にその風味がパアッと広がります。お米もモチモチしすぎていないので、軽くていくらでも食べられてしまいます。
台湾に来たら一度は食べたくなる定番料理だって日本で再現しちゃいましょう!
いわゆる高級中華という洗練された味からはちょっと遠く、もっと庶民的で家庭的。だから、家で作るのにはピッタリなんです。辛いものはあまりなく、揚げたり煮込んだりして茶色い料理が多い印象ですが、日本料理の影響を受けた料理も多く、日本人の口によく合います。
そんな台湾を代表するメニューのレシピを集めてみました!
エビの香りがなんとも美味しい!小ぶりで上品なイメージの『擔仔麵(担仔麺)』をお腹いっぱい食べよう♪
麺にエビや豚骨でダシを取ったスープをかけ、肉燥(ロウザオ)と呼ばれる台湾肉そぼろやエビ、うずらの卵などをのせた「擔仔麵」。日本では担仔麺(新字体)の表記が用いられることが多いです。
おわんに顔を近づけると、エビの香りがしっかりと漂い、濃厚な味を想像させます。しかし、口に含むと意外にあっさりと優しい味。それでいて、エビの風味が利いてクセになるようなコクも感じられますよ。アレンジ料理にも使える便利なレシピです!
疲れた日には作り置き料理の決定版『炒米粉(焼きビーフン)』でレンチン!
日本人にも馴染み深い炒米粉(焼きビーフン)。本場台湾の炒米粉は、日本で食べるのものよりも風味があり、その割にあっさりしているのが特徴です。作って冷蔵庫に入れておけば、チンしてそれだけでも食べられますし、買ってきたお惣菜と合わせても◎。
薄く色がついたビーフンに、野菜の彩が控えめに加わって、見るからにさっぱりしています。乾物や野菜から出た出汁をたっぷりと吸ったビーフンは、柔らかくしっとりとした口当たり。食べるほどに素朴な味わいが口の中に広がります。
お肉がとても柔らかく、噛むとジュワッと甘辛く味付けされた肉の汁が溢れる『滷肉飯(肉そぼろかけご飯)』
“滷”は「味のついたスープで煮込む」という意味で、甘辛く煮込んだ豚肉とその汁をごはんにかけた料理になります。“魯”と書かれることも多いですね。もしかしたら、こちらの『魯肉飯』という漢字の方が日本人には馴染みがあるかもしれません。
豚肉のおいしさを口いっぱいに感じ、ほんのりとスパイシーな香りが漂い、まるで台湾の食堂にいるかのような雰囲気を味わえる滷肉飯。台湾で食べるとお肉の量が少なく感じることもあるかもしれません。でも、自分で作れば好きなだけ楽しめます。つゆだくでもつゆ無しでも、そこも自由に選択可能なのが嬉しい♡
野菜の旨味が感じられるさっぱりとした『清燉牛肉麺』
牛肉麺といえば、誰もが初めての台湾旅行で食べるくらい代表的な料理です。牛肉麺というと紅焼牛肉麺のほうを思いつく人の方が多いかもしれませんが、今回ご紹介する「清燉牛肉麺」は、紅焼牛肉麺に比べてスープの色が透明に近く、唐辛子の辛味はありません。作り方も、紅焼牛肉麺よりもいくらか簡単です。
牛肉は柔らかくホロホロと崩れ、味もよくしみ込んでいます。スープにはスパイスの香りと野菜の甘みが溶け出し、クセになる味わい。付け合わせのザーサイと野沢菜が、酸味と辛味を添え、良いアクセントとなっています。
台湾の人気屋台飯『蚵仔煎(牡蠣オムレツ)』だって家で作れます!
台湾のソウルフード「蚵仔煎」。日本では10月から3月くらいしか見かけないので、チャレンジできないよ!とお思いですよね?台湾では『蝦仁煎(エビオムレツ)』もよく食べます。レシピの牡蠣をエビにかえて作ってみてくださいね。
鮮やかな色合いが、見た目から食欲を刺激します。 牡蠣(エビでも可)はプリッとしていて、風味豊かなエキスが白菜にじんわりと広がっています。 卵と合わさったモチモチの生地にはほのかに味がついていて、それだけでも美味。
日本で餃子というと、焼き餃子ですが、台湾では「水餃子」が一般的です。しかもスープと水餃子、そして小菜で一食とします。白ごはんとは一緒にあまり食べません。是非台湾流の食べ方で楽しんでくださいね。
しっかりした皮のなかには、たっぷりの具材。噛めばキャベツのシャキッとした食感に肉の旨みが絡まり、ひとつ、もうひとつと食べたくなります。 お酢の利いたシンプルなタレが、またよく合います。
日本では手に入りにくい紅麺線を皿うどんの麺で代用したアイディア料理!台湾ではお箸を使わずレンゲで食べるのがマストスタイルなので、皿うどんを鍋に入れるときは、手で細かくバリバリと割ってしまったほうが食べやすく仕上がります
上品なカツオの香りが漂い、とろとろのスープはダシがしっかり利いています。弾力のあるモツの食感も良く、噛むほどに旨みがしみ出てきます。コクのある醤油ダレと、ピリッと刺激のある辛いタレとで、好みの加減を楽しめます。
「雞肉飯」は嘉義発祥の料理で、実は鶏肉ではなく火鶏(七面鳥)を使っています。鶏肉を使っているお店もありますが、七面鳥のほうが身の部分が多く、お店をやるうえでは効率的なんだそうです。家庭で少量作る場合は、鶏肉のほうがいいですね。
あっさりの見た目からは想像できませんが、食べると味はしっかりしています。鶏皮を炒めて作った鶏油(鶏皮が入手できない時の裏ワザも掲載アリ!)には、まろやかさがあり、そこに香ばしいネギの風味も加わり、豊かな味わい。鶏肉もしっとりとしていて弾力があり、噛むほどに旨みがしみ出してきます。
「麻油雞」は、鶏肉をたっぷりの生姜とお酒で煮込んだシチューのような台湾料理です。冬の代表的な料理ですが、免疫力を高めてくれるので、この時期食べるべきお料理だといえるでしょう!
お肉たっぷりで、見た目はかなりボリューミー。でも、生姜のスッキリした風味が加わり、重くは感じないはず。女性でも十分食べ切れます。日本のお料理の感覚からすると、生姜とお酒の量はかなりダイナミックに感じるかもしれません。それぞれに主張も強いですが、バランスが取れていてとってもおいしいです。
下水湯は、鶏一羽を絞めてお肉を調理し、その後内臓まで美味しくいただくためのスープで、台湾で古くから食べられている料理の一つです。 あまり観光客向けではないので、初めての台湾旅行で試す人は少ないかもしれません。
日本人の抱く、下水のイメージとは程遠い、透明感のあるスープ。透き通って具材がすべて見えるのが、いかにもヘルシーです。ネギと生姜の香りが漂い、食欲をそそります。 食べても、臭みはまるで感じません。砂肝の歯ごたえと、ハツやレバー食感が心地良く、鶏の旨味がよく出ています。味もスッキリしているので、いくらでも食べられそうです。
日本で一般的に食べられているのは、鶏ガラ醤油ベースのスープにワンタンが浮かんだもの。それに対して台湾のものは、豚のスープに干しエビが香るのが特徴です。台湾のワンタンは日本のワンタンよりも大きく、豚肉だけでなく、エビや野菜が入ることもあります。
薄い色のスープに、鮮やかな青菜と乳白色のワンタンが浮かび、とってもきれい。レンゲですくって食べると、肉の旨味がしっかりと感じられ、後から干しエビの香りが口の中に広がります。エビ入りのワンタンにはプリッとした食感も加わり、ツルッとした皮とのコントラストが楽しめます。
台湾式居酒屋「熱炒」の定番料理である「三杯雞」。骨つきの鶏肉を、醤油1カップ(一杯)、砂糖1カップ(一杯)、酒1カップ(一杯)、合わせて三杯の調味料で味付けしたお料理で、お酒に合うようにだいぶ濃い味に作られています。最近は健康志向も高まり、分量はかなり変わってきています。
鶏のコラーゲンと調味料がお肉に絡んでツヤツヤの仕上がり。バジルの緑と唐辛子の赤も鮮やかで食欲が刺激されます。手が汚れること覚悟で豪快に頬張ってみると、ジューシーな鶏肉は醤油と砂糖ベースの馴染み深い味わい。後から追いかけてくるバジルの香りとほのかな苦味が、まさにビールにぴったりです。