この雰囲気抜群の道、これはなんと200年前に作られたものだそう。以前はここから「公館」「景美」「新店」「石碇」「深坑」につながっていたそうですが、日本統治時代に行われた市区改正計画により、「廣州街」「康定路」「昆明街」が作られ、この道にかわり「廣州街」がメインロードになりました。だから、この道を地図で見るとちょっと曲がった変な形をしているんですね!ちなみにここは便宜上173巷と呼ぶことにしますね!
それに伴い173巷に入口を設けていたお店の門がすべて「廣州街」にも入口を設けるようになったんだそう!元々の入口が裏口になり、裏口が入口へ。あまり見られない変わった景色ですよ~!「廣州街」から173巷に入る前に広場がありますが、以前は「消防池」でした。昔は木造の家が多かったことから、ここに消防用の池があったのだそう
地面をよく見ると大小不揃いのSとTRの文字が書かれた赤レンガが見られます。「S」は「撒木耳煉瓦會社(Samuel & Samuel Company)」製、「TR」は「臺灣煉瓦株式會社」製のもの。実は1918年に臺灣煉瓦株式會社が撒木耳煉瓦會社を合併しています。「剝皮寮」で「S」「TR」煉瓦を探すのも楽しそう!あと、「TR」煉瓦は高価だったため、これを使って家を建てているのはお金持ちの証でもあったようですよ!
煉瓦の厚さも注目してみてください!薄いのは閩南磚、厚いのは清水磚と呼ばれています。
赤レンガの柱の補強は、昔木で補強していた様子を真似て黒色の鉄を使っているそう。勝手に見た目を気にせず黒いのでやっちゃったのかと思っちゃった(失礼!)
143号には銭湯「鳳翔浴室」もあったよう。中が見られないのが残念!ちなみに廣州街側の門はすべて木の板でできています。これはこの木でできた門の板を使って机のように使い、売り物などを陳列していたからだそう!
161号には「長壽號」があります。ここではお茶を飲みながらおしゃべりを楽しんでいた人で溢れていたそうですよ~
もう1軒、お茶を楽しむお店「英茶室」が173巷5号にあります。結構近い場所にあったので、これは台湾あるあるの客引き合戦でも行われていたのか?と邪推しましたが、営業時間が異なるためお互いへの影響はほとんどなかったそうです!こういうところにリノベカフェとか入ればいいのになぁ……
直接2階へ行くことのできる階段がある173巷1号の建物。これは1階の店舗部分を貸し出し、自らは2階に住んだり、その逆で2階の住居を人に貸すなどすることが多かったため、つけられているものなんですよ~!こういう家、素敵だなぁ~!
173巷17号にある「日祥旅社(明和旅社分部)」はその昔台北へ来た人々が宿泊する宿でした
入って右手に並んでいるのはトイレがついているちょっと大きく高価なお部屋、左手はトイレなしのお部屋で、畳1つくらいの大きさですよ~。窓がないので圧迫感が……涙
その奥にトイレや厨房などもありました。夜見ると……ちょっと怖い……。これは明るい時に見るべきだわ……
173巷の騎樓(亭仔腳)は清の時代から残っているもので、その時代は特に幅などの取り決めがなかったため、各店が勝手につけていて、一般的なものに比べると狭くなっています
当時は石灰をカットしたものを積み上げていたので、震度に対する強度が低かったのだそう。そのため、柱の上部は煉瓦を少しずつ外へ出すようにしたり(階段が逆さになっているように見える部分)、柱と柱を梁の役割を果たす木を渡したりして耐震対策も施されていました!
ナビは室内の開放が終わった18:00以降に訪れたのですが、赤レンガの町並みに赤ちょうちんが灯るストリートは雰囲気があってとても気に入りました!しか~し、ガイドさんが町並みや建築について教えてくれるものの、暗くて見にくい~!ガイドを聞くときはお昼をオススメしまーーす!
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2020-11-27
2021年は萬華の「市場」をテーマにし、展示やガイドを楽しめます!
龍山寺は夜市だけかと思ったら、このエリアでとってもステキな散策スポットを発見!「剥皮寮」に足を運んでみてはいかが?