イベントを彩ったストリートアート【潮街】は~7月末まで楽しめちゃいますよー
こんにちは、台北ナビです。
台北を飛び出して、ナビが向かったのは台湾の南端・屏東県に位置する潮州。毎年4月にはアート・音楽・マルシェ……が一堂に会する春フェス「春潮集」が開催されます。
本日は、そんな
「2024春潮集」をナビも体験。
初日の模様をレポートいたします!
「2024春潮集」とは?
画像提供:台湾好基金會
台湾のよき(中国語で「好」)を発信している台湾好基金會(台湾好基金会)。その代表である柯文昌氏の生まれ故郷、屏東県潮州で、2016年からスタートしたプロジェクトが「潮」シリーズです。
柯文昌董事長
潮州の教育を推し進める<潮書院>、潮州の職人とタッグを組んだ<潮旅行>……中でも2022年に始まった<春潮集>は、昔ながらの街から潮州のよきを発信する場。
楽しみいっぱい!
古いストリートを歩行者天国にして、ステージを作り露店を並べて、潮州の芸術や音楽、特産品を地元の人と一緒になってみんなでワイワイ楽しんじゃおう!という町おこし的フェスティバルなんです。
「台湾好」発の地域住民と共に創るフェス
正直、屏東・潮州は台北からはちょっと距離があるのですが、行く価値は大!かつて台北・中山にあった雑貨屋さん「台湾好店」を運営していた台湾好基金會が手掛けるイベントだから、そのセンスのよさは窺い知れます。
街の人との交流も楽しみたい
今年の「2024春潮集~大武山下、散歩潮州」では、5つのテーマに沿った数々の催し物が用意されており、期待度も高まります。このフェスでときめくモノ&コトに出逢えそう♪
それでは、早速フェスの模様をテーマ別にご紹介します。
【潮街】ストリートアート
【潮街】ストリートアート
自然あふれる潮州らしいストリートアートがフェスのメインストリート・建基街に登場!
約500名の地元の小中高校生と3名のアーティストたちが共に街を飾り付け、昔ながらの風景に新しい風を吹き込みました。
頭上で風に揺れるのは、葉拓アーティストの李桂仙さん指導の下、学生たちが染め上げた葉っぱのハンカチ。陰を作り、道行く人の日差しを遮ります。
足もとにはカラフルなステンシルアートが。日本から参加したインスタレーションアーティストの水内貴英さんが地元の学生たちと手掛けました。蘭やパイナップル、バナナ、カカオといった潮州を象徴する自然豊かなモチーフが、既成概念に囚われない色彩で描かれます。行き交う人をハッピーな気分に♪
これらを統括したのは台湾の芸術家・林舜龍さん。「街をキャンパスにしたアートは永遠に同じ形では存在しないけれど、移り行く美しさがある」と語ります。まるで時代と共に変化し、脈々と続く文化や暮らしが息づく潮州そのもののようです。
日大芸術学部、東京芸大大学院を卒業し、瀬戸内国際芸術祭をはじめとした台湾内外で活躍する林舜龍さん。MRT「大安森林公園」駅のカエルや台北・天母にある士東國小校門の鉛筆など日本人に馴染み深い作品も
絵を踏まぬよう歩いていたら、ぐるぐるいろんなお店を周れちゃうって仕掛けもあるみたいですよ~!
雨、太陽光、風に見舞われ、自然と人々の暮らしと共に存在する生きたアートを潮州の街の姿に重ねながら楽しんでみてはいかがですか?7月末ごろまで鑑賞できますよ。
【潮市】ストリートマーケット
潮州および周辺地域の農産物や伝統工芸品、グルメなどを集めたマルシェです。
台湾好のブースもありました!ここでは楽しく食への認識を深められましたよ
地元の伝統を受け継ぐ2代目・3代目らが手掛ける商品は、「今」を反映する創意工夫がプラスされた素敵なものばかり。出店した38のショップでは唯一無二のお土産がみつかります。
木製の一輪挿しが素敵な「眷戀家」
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「不一樣鱷生態農場」でワニのクッキーや石けんみっけ!
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かわいいボトルにひと目ぼれ♡即買いしちゃった「進士第手作杏仁茶」の杏仁茶&ミルクティー
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潮州をよく知る台湾好基金會の中の人イチオシの「玫來晏趣製麵小農農莊」の麺線
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金銀花ドリンク
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愛玉の実
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愛玉ドリンク
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昔ながらのドリンクにもトライしたい! |
【潮聲】ストリートライブ
草子樂團の演奏
路上の即席ステージ「潮聲舞台」では13名の原住民歌手と地元の8つのバンド、学生チームらがパフォーマンスを披露。観客もいっしょに歌ったり、手拍子したり(踊っている人はいなかったけど)客席もステージの一部となってみんなで創るステージが印象的でした。
ステージと客席が近い!
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台湾好音楽・原聲系列のステージより
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もう1つの「親子舞台」では、布袋戯や児童劇、ストリートピアノなどのショーも。子どもから大人まで楽しめるフェスだから家族連れの姿もい~っぱい!
建基街にある台湾好基金會のオフィスでは<大武山下、散歩潮州>と銘打った特別展も開催中です。潮州で幼少期を過ごした抽象画家・莊世和さん、その息子・正國さんの作品のほか、潮州ゆかりのアーティストたちによる書、写真などの作品も並びます。
【潮流】講演会&セミナー
<春潮講堂>ではストリートアートを手掛けた3名の芸術家による講演が行なわれました。
水内貴英さんのセミナー
水内貴英さんのセミナーでは「我與台湾—我在潮州的發現(私と台湾—潮州での発見)」をテーマに、実際に潮州の街を散策し、カメラに収めた気になる風景とそれらから感じた台湾についてのお話が。
台湾らしい草木や鉄格子の窓(鐵花窗)に混じって、最も印象的だったという壁を紹介。作業途中に見える壁ですが、実は完成形なのだとか。「完璧を求めない形こそが台湾の魅力」とは水内さん。
熱心に聞き入る聴衆のみなさん
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塗り途中?みたいな完成した壁
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思わず頷いてしまったナビ。同じように、こんな台湾のゆるさに心惹かれて台湾沼にハマる人は多いのではないでしょうか?何気ない日常の中にたくさんの魅力があふれる潮州。ぜひ訪れて台湾の魅力を探してみてください!
ストリートアート<潮街>は7月末まで開催!
春潮集は来年も春に開催予定
今年の「2024春潮集」は4/27-28に開催され、ストリートを封鎖しての春フェスはすでに終了していますが、ストリートアート「潮街」はこの後も約3か月間に渡り(~7月末ごろまで)見学することができます。出店していたショップは街中で店舗を構えているところもあるので、併せてのぞいてみたいところ。
また、建基街はこの辺りで最もにぎわっていた市場「武市」があった場所。今でも籐製品を扱うショップをはじめ、昔ながらの店が軒を連ねます。
屏東戲曲故事館
反対側に当たるラウンドアバウト(圓環)周辺は潮州グルメの宝庫!アツアツの湯圓にかき氷を載せたご当地スイーツ「燒冷冰」や地元で人気の「黑輪(おでん)」に「肉圓(肉餡をでんぷんで包んだもの)」、台湾風焼きトウモロコシ「現烤玉米」などのお店が集結していますので、お見逃しなく!
最後に……フルで「春潮集」を体験したいなら来年の春を要チェック。詳細は台湾好基金會の公式サイトで発表される内容をご確認ください。
以上、来年の「春潮集」も今から楽しみにしている台北ナビがお伝えしました。
潮州・建基街へのアクセス
大武山
台鉄「高雄」駅から屏東方面行きに乗車して台鉄「潮州」駅下車(所要時間約23~50分)。「潮州」駅から建基街までは徒歩10分弱。
※台鉄「潮州」駅、「屏東戲曲故事館」、「潮州高中」にYouBikeステーションあり
「春潮集」インフォメーション
開催場所:屏東県潮州鎮建基路58號から102號
※2024年のフェス開催は2024年4月27-28日で終了。ストリートアートのみ~7月末開催予定※「春潮集」は毎年4月に開催。次の開催日は公式サイトの発表をお待ちください台湾好基金會 潮州辦公室(オフィス)屏東県潮州鎮建基路71號
(08)789-7957
https://new.lovelytaiwan.org.tw/
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2024-05-28