ちまきを食べながらドラゴンボート観賞!ほかにはどんなことをするのかな?!
こんにちは、台北ナビです。
旧暦5月5日は「端午節」!今年は新暦6月25の木曜日で、翌日が振替休日となり4連休になります。
端午節前は、最高気温が30℃を越えて初夏を思わせる陽気が続いたかと思えば、梅雨前線が登場し、朝晩には気温がぐっと下がることも。台湾に住み始めて、この不安定な天気こそが端午節前の風物詩なのだと感じます。
そして、台湾では「端午節まで冬物衣類はしまってはいけない」という生活の知恵が広く知られています。端午節を過ぎると長く厳しい夏がやってくるという意味でもあります。台湾人にとっては、三大節句に数えられる端午節は日本人が思う以上に大事にされている日です。
今回は台湾の「端午節」の過ごし方、楽しみ方をご紹介します。
「端午節」の由来とは……
端午節は「屈原」を記念しています。屈原は戦国時代楚国の詩人であり、国を愛し忠信を誓っていた政治家でした。ある時、屈原は秦国が楚国を狙っていることを見抜き楚の王に進言しますが、王は奸臣(主君を裏切る邪悪な家臣)の言うことの方を信じたため、屈原の話には聞く耳を持たず、なんと屈原を国外追放してしまいます。結果、楚の王は秦国に抑留され客死。その後楚の国は秦国に攻め込まれ都を占領されてしまいました。それを知った屈原は失望し、汩羅江に身を投げて自害。その日が旧暦5月5日だったのです。
屈原の死を知った国民たちは嘆き悲しみ、船を漕いで遺体を見つけに出たといいます。その際、チマキを川へまいたり、太鼓をたたいたりして彼の遺体に魚などが近づき食べられないようにしたのだといいます。このことから、端午節になるとチマキを食べ、ドラゴンボートを漕ぐようになったといわれているのです。
台湾でドラゴンボートレースを見よう!
ナビもレースに参加したことのあるドラゴンボートレース。台湾へ留学したことのある日本人なら案外参加したことも多いのでは?もちろん経験者でなくても見るだけも楽しめます。会場には台湾らしく屋台が出ていて、さながらお祭り状態です。
※2020年は新型コロナウイルスの影響で、宜蘭(宜蘭縣龍舟錦標賽)、高雄(2020高雄愛河端午龍舟嘉年華、高雄端午中芸漁港傳統龍舟錦標賽)、彰化(2020鹿港慶端陽系列活動)は開催を見合わせました。
【台北市】水岸臺北2020端午嘉年華6月25日(木)~6月26日(金)
大佳河濱公園(72、222、紅34、市民小巴9のバスに乗車。シャトルバスが走る予定あり)
http://dragonboat.taipei/
【新北市】議長盃龍舟錦標賽6月25日(木)~6月26日(金)
微風運河水域(新北市五股區微風運河)(MRT「蘆洲」駅よりシャトルバスあり。徒歩なら約10分)
http://ntpc-dragonboat.com.tw/
端午節に台湾人が食べるもの、、、それはチマキ。かつては端午節前に一家総出で一日がかりでチマキを作ると言う家庭が多かったようですが、現在は市場で買ったり、レストランやコンビニで予約注文する家庭も増えてきているようです。
それでも、チマキを食べると言うのは、今も変わらない習慣。この期間に台湾に滞在しているなら、ぜひ食べたいものです。
チマキといえば、三角錐の形をしたものを想像する方が多いですよね?いわゆる台湾チマキはその形が多いのですが、細長いものや四角い形をしたものなど様々な形があります。もちろん、味、作り方も千差万別。
詳しくは過去のチマキ食べ比べの記事を見ていただくとして……。
このチマキ、どれが好みかは個人差が大きいものなのと言えます。端午節前は様々なチマキが売られるので、自分の好みを探るのも楽しいですよ!ちなみに台北では南門市場の品ぞろえが圧倒的に多いので、チマキを試してみたいという方は南門市場へ行ってみてください。
今年は台湾で端午節を楽しみたいけど、台湾へ来られない……という方も多いはず。そんな時は、材料を集めるのが大変かなと思いますが、手作りしてもいいかもしれません。料理の自信がない関西人ナビは、「551の蓬莱」のチマキで十分端午節気分を味わっちゃいます。
台湾のスターバックスではチマキの形をはじめとする限定スイーツも販売していて人気です。完全に本来のチマキの概念を覆してしまうシロモノですが、この時期にしか食べられない限定品なので、やはり端午節の訪れを感じさせる商品です。
この時期買いたいお土産といえば……「香包」
真っ赤な糸が鮮やかな「香包」。チマキとともにこの時期市場でよく見られます。チマキは日本へ持って帰れませんが、これなら大丈夫!香包は子供やお孫さんにと選ぶ姿をよく見かけますよ。冒頭でも書いたように台湾では端午節を境に夏が始まると考えられているので、その季節の変わり目に体調を崩すことのないようにと、「香包」には厄除けの意味が込められています。今でこそ、色んな形の「香包」がありますが、もともとは虫除けのために艾草(ヨモギ)などの香りの付いたものを包んで、子供の首にかける習慣からきており、もっとずっとシンプルなものだったに違いありません。
形は変われど、昔ながらの子供を想うこの風習、素敵ですよね。お土産にもよさそうです♪
玄関にもご注目
阿原のヨモギせっけん
暑い台湾での夏の始まりは、かつては伝染病が流行る時期でもありました。そのため端午節には万病を治し、福を招くといわれるヨモギを玄関に刺して、厄除け、病避けを願っているのです。形が刀に似ていることから、別名「水剣」と呼ばれる菖蒲は、厄除けのために玄関に刺している家庭もあります。町歩きの際、探してみてくださいね。
そして、この時期阿原などのハーブを使ったスキンケア商品などを販売しているお店は、ヨモギなどの厄除け効果があるといわれる商品を特売したりしています。お土産を渡すときに、端午節の風習などの小ネタを加えつつ渡すというのも良さそうです。
ナビが大好きな「立蛋」
その字のごとく、タマゴを立てるという遊び。端午節の正午にはタマゴが立ちやすくなるというのです。科学的根拠はあるのかないのか怪しいところですが、これ、本当に立ちます!そして、タマゴがうまく立つと幸運が訪れるというのだから、試してみないわけにはいきません。(しかも成功率はかなり高いです!)
本来なら地面に置かなければならないみたいですが、クーラーの効いた家の中でも立ちます。何なら日本では立春の卵といわれるように、立春にも卵は立つと言われていますよね……。
これが最も手軽に端午節を味わえると思うので、ナビは毎年タマゴを立てて幸運を呼び続けています!