料理研究家オガワチエコ・おうちで本格台湾料理『第十二回目・麻油雞』

体がポカポカと温まる冬にピッタリのメニューです

こんにちは、台北ナビで「おうちで本格台湾料理」を連載中の料理研究家、小河知恵子(オガワチエコ)です。

12月に入っていよいよ冬らしくなり、日本ではダウンが必要な気候になってきましたね。台湾も日によっては寒い日もあります。

冬の台湾といえば、4年前に10日ほどひとりで台湾を旅した時の寒さが印象的です。その時は、直前に石垣島を訪れていて、軽いジャケットを羽織る程度で十分なほどの暖かさでした。 そのため、台湾でも同じくらいの気温だろうと高を括っていました。しかし、それは大間違い。スプリングコート一枚で入国した私は、台北の街に出た途端、湿気を含んだ冷えた空気特有の寒さに襲われました。

急いで中山地下街に入り、ダウン風の上着(700元)を購入。震えながら寧夏夜市に向かい、温かそうな煮込み料理が並んでいる環記麻油雞というお店に、逃げ込むように入りました。そこで注文したのが、今回ご紹介する「麻油雞(マーヨージー)」です。

冬の代表的な料理

麻油雞は、鶏肉をたっぷりの生姜とお酒で煮込んだシチューのような台湾料理です。冬の代表的な料理で、台湾人が大好きな料理のひとつでもあります。

麻油雞はお店だけでなく、家庭でも作られます。家で作ると、外にまでにいい匂いが漂い、どこかで麻油雞を作っているな……と分かるほど。近所中に美味しそうな匂いが漂うことになります。

大量の生姜を使っているため、食べるとカラダの芯からポカポカと温まります。寒さ対策にピッタリな料理と言えるでしょう。
一般的に、煮込む料理には肉質の硬い地鶏が良いとされていますが、骨つきのぶつ切り肉であれば、スーパーに売っているものでも十分美味しく作れます。水炊き用などという名前で売っているところもあるでしょう。手に入らない場合もあるので、その時の対策はまた後で紹介しましょう。

まずは材料


鶏の骨つきぶつ切り肉(水炊き用など)……700g
生姜……1.5個
ゴマ油……大さじ4
米焼酎……1.5カップ
水……1.5カップ
鶏ガラスープの素……小さじ1/2
塩……小さじ1/3

麻油鶏の作り方


① 生姜は皮をつけたままスライスします。


② フライパンにゴマ油を入れて軽く熱し、①の生姜を入れて強火で炒めます。

茶色いゴボウのような色になるまでしっかり炒めます。生姜が生っぽいままだと、辛味が強く出てしまうので注意。


③ 炒めた生姜を取り出し、鶏のぶつ切り肉を入れてよく焼きます。

生姜を取り出してから炒めるのがポイント。お肉は両面しっかり焼きましょう。


④ そこに③の生姜を戻し入れ、再度炒めます。


⑤ 米焼酎を入れてしっかり沸騰させます。

台湾では米酒というお酒を使いますが、日本では入手しにくいので、米焼酎を使うとかなり似た味わいになります。


⑥ 水を加えます。

焼酎が沸騰してアルコールが飛んでからお水を足してください。


⑦ しっかり沸騰したら、鶏ガラスープの素と塩を加えます。


⑧ 5分間煮込んだら出来上がり。


最初から最後までずっと強火です。

麻油雞のできあがり!

お肉たっぷりで、見た目はかなりボリューミー。でも、生姜のスッキリした風味が加わり、重くは感じないはず。女性でも十分食べ切れます。

日本のお料理の感覚からすると、生姜とお酒の量はかなりダイナミックに感じるかもしれません。それぞれに主張も強いですが、バランスが取れていてとっても美味。

骨つき肉から出た鶏の旨味もしっかり溶け出しているので、スープも一気にグイッと呑み干してしまいそうになります。

さらに最後に、お酒をたっぷり回しかける人もいるので、そんな時は絶対車で帰れない料理にもなり得ます。

ここに茹でた麵線(そうめん)を入れて食べるのもまた台湾スタイル。冬の寒い夜の一食にぴったりです。

骨つきぶつ切り肉がないときの裏技

日本では、スーパーによって、骨つきぶつ切り肉を置いていない場合もあるので、そんな時の裏技をここでちょっと紹介しましょう。

鶏の手羽元500gくらいと手羽先200gくらいを用意。手順はすべて同じです。とにかく骨がついた肉を使うのがポイント。

骨なしのもも肉などでは、骨から出る旨味も少なく、味の入り方も違います。

今回は、少ない材料で手軽に作れる冬に美味しい台湾料理をご紹介しました。
手が込んで見える割にとても簡単で、そして何より温まるので、是非作ってみてください。

ちなみに、台湾では麻油雞は、産後に1ヶ月、毎日食べる習慣があります。
ゴマ油に子宮を収縮させる効果があり、生姜の解毒作用も加わって、産後のひだちを良くすると考えられているためです。

そんな昔から食べられている伝統的な台湾料理を、次回もご紹介します。お楽しみに!

料理と⽂・オガワチエコ(小河知恵子)

料理研究家・台湾料理研究家。

雑誌やテレビ、書籍などのレシピ作りや料理コラム等で活躍中。著書に「純愛ごはん」(セブン&アイ出版)、「おにぎらずの本」 (泰⽂堂)、「スティックオープンサンドの本」(講談社)等。 初めての台湾旅⾏で、⾷材の豊かさと豪快な調理に魅せられる。 以来、何度も台湾に⾜を運び、2017年、現地の料理学校で台湾料 理を習得。 1歳男児の⺟。 

オガワチエコ ツイッター

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2018-12-18

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