「霹靂布袋劇」の制作舞台裏を隈なく大公開!霹靂さん、こんなに太っ腹で大丈夫ですか??
こんにちは、台北ナビです。
発売後大反響を得た「
霹靂スタジオ日帰り見学ツアー」。このツアーが生まれたのは、2018年に台湾文化センターで開催された「
台湾映画の“いま”上映&トークイベント『古代ロボットの秘密』」の際に、スタジオ見学ツアーがあれば……という声を受けたからです。どうにか実現できないか……。霹靂國際多媒體股份有限公司はもちろん、「台湾映画上映&トークイベント」を主催されているアジアンパラダイスと一緒になって作り上げたのが「
霹靂スタジオ日帰り見学ツアー」です。
おかげさまで早々に完売御礼となりました。ありがとうございます。正直、ここまで人気のツアーになるとは思っておらず、台北ナビスタッフ一同驚きを隠せなかったのですが、こんなにも熱心なファンがいるのならば、この目でその魅力を確かめようと、ナビもツアーに同行してみました。
高鉄「雲林」駅から車で向かうこと約15分。霹靂本社虎尾スタジオに到着しました。参加者の皆さんはどこか緊張の面持ちで、口数も少ない印象。そんなファンの方々を和ませたのは霹靂のスタッフの方々でした。
霹靂紹介ビデオを見るなど、簡単な自己紹介を終えたところで、武さん(ケンさん)と西本さんの登場!ケンさんの盛り上げ上手と西本さんの的確な通訳と説明が冴え渡り、参加者にも少しずつ笑顔見られるようになってきました。
声の抑揚を見事に使いこなして場を盛り上げてくれます!
|
|
身振り手振りも加えてわかりやすい通訳をしてくださった西本さん
|
台湾の伝統的な文化とも言える「布袋劇」を映像作品にし、新たなジャンルを切り開いている霹靂。ナビもそれは知っていました、知識としてだけですが……。
「生旦淨末丑」、ナビは初めて知ったのですが、台湾人にとっては当たり前に知っている言葉。それは布袋劇でのキャラクター設定についてのものでした。簡単に説明すると「生」は男性、「旦」は女性、「淨」は武将、「末」は男性の老人、「丑」はお笑い担当といった具合です。これを「伝統的な布袋劇人形」と「霹靂人形」の両方で演じてもらえました。ナビは個人的にこの紹介が印象に残りました。霹靂は新しいもの、エンタテインメント性を追求しているのだけでなく、伝統的な部分もきちんと継承しているのだと実感できたからです。
掌サイズの人形でも動きはアクロバティック!
|
|
動きが速い!
|
人形師さんの偉大さを体感!
日本での霹靂の知名度を上げたのはやはり「Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀(略称サンファン)」。今回参加してくださった方々もこれで恋に落ちましたという方が大多数でした。その憧れの人形達によるパフォーマンスも行われました。
凜雪鴉(リンセツア)、殤不患(ショウフカン)、浪巫謠(ロウフヨウ)の掛け合いに今回は特別に棄天帝(キテンテイ)が登場。毎回変わる内容は参加者だけのお楽しみとしておきますが、台湾語で行われた劇の日本語訳が参加者に配られているという準備周到さ。まずは目で楽しんでから、後から内容を理解できるようになっていましたよ。
看板人形師「猫おじさん」の手がどう動かされているのかが見えるなんて!!
人形師さん達自ら人形操作方法の伝授がありました。
参加者には1体ずつ人形が渡され、人形師さんの手には透明の服を着た特別な人形が。これならどう操作するのかわかりやすい!!手を動かすというような超基本的な動きができたところで、毎回異なるポージングを教えてもらえます。今回は「頭を振って髪の毛をかきあげる」ポーズ。これは凜雪鴉(リンセツア)定番の動きでもあるそうです。猫おじさんの手にかかると髪の毛を前から後ろへ後ろから前へと自由自在。しかも手で髪の毛をなでる様子は優雅で美しくてうっとりしちゃうほど❤
なんですが、実際操作してみると全然できなーーい汗。そりゃそうか~。実際やってみることで人形師さん達がどれだけすごいのかがよくわかります!
歴代の人形がズラリ!推しキャラとのツーショットも撮り放題♪
その後霹靂ならではの台湾語講座があり、展示室へ移動。人気キャラクターがたくさん展示されているお部屋で一言、「写真撮影は自由です!」何ですと??お言葉に甘えて、壁に書かれた写真撮影禁止の文字を気にしつつ、思い思いに時間を過ごしました。
所々、ケンさんがユーモアたっぷりにキャラクターや武器の説明をしてくれるのも楽しく、このキャラクターにはこんな秘密が……と今まで知らなかったキャラクターにも興味が沸いてきました。
本来ならおしとやかに奏でる楽器も霹靂で描かれると力強くなりますよ~
|
|
こんなキャラクターもいるんですよ~!
|
この後は造型室へ。スタジオを横切って見せてもらったのはさながらメイク室のようなお部屋。実際に人形を作ったりケアしたりしている様子をじっくり見せてもらえて大感激しました!だってここは写真撮影一切禁止の場所。そこでプロの方に直接メイクや髪の毛などの細かい質問ができたんですよ~。
各キャラクターの武器を手に取っていいなんて……
次は会議室にどうぞ!と向かった先には机の上に所狭しと並べられた武器の数々でした。ケンさんが「この武器は……あの武器は……」と説明が続いた後に、「どうぞ手に取ってみてください。」と神様のような言葉を。へ?そんなこと可能なんですか??恐る恐る手にする参加者の皆様。そこへもう一言「写真も撮影していいですよ!」ひょえ~!霹靂さん、太っ腹にも程があります……。
では、遠慮なく!と武器を手にたくさん写真を撮りました。それにしても武器の精巧さと発想の柔軟度の高さと言ったらありません。霹靂初心者ナビでも分かる、そのすごさですから、霹靂ファンの皆様にとったらすごいことなんだろうなぁ……。
こんな風にして使うんですよ
|
|
実際に武器を手に取って直接疑問を聞けるのもいい!
|
お待ちかねの「本尊」人形との対面&撮影タイムがやってきた!
武器とのご対面だけでも感動している様子がナビにも伝わってきたところで、またもや移動。そこで待っていたのは人形師さんが操る「本尊」人形たち。この時、参加者の悲鳴にも似た歓声があがりました。
ナビ、実は心の中で思ってしまったんです。さっき展示室でも人形見たのになぁ……何が違うのかなぁ……と。でも、違いはすぐにわかりました。まずアップ撮影にも耐えられるお美しい「本尊」が目の前にいること、その「本尊」が人形師の手にかかり息を吹き込まれていること、そして生きているような本尊と一緒にツーショット写真を撮れるということ……。本尊人形の魅力と人形師の表現力に脱帽です。
キャー見つめられちゃった!!
|
|
手を取り合えました!
|
それぞれツーショット写真を撮影したら終わりってことだと思っていたのですが、霹靂さんのサービス精神はそれだけでは終わりません。即席でキャラクター同士のコラボレーションを作ってくれたり、簡単な動きも披露してくれます。参加者の皆様のボルテージはマックスに!この時同時に霹靂商品を販売していたのですが、うっかり買い忘れてしまったという方がいたほど興奮していたようです。
お別れの時にはバイバイと手を振り、投げキッスまで~❤
お昼休憩だって「霹靂」づくし!
霹靂ファンの方に雲林の魅力も知ってもらいたい!ということで、お昼にお連れしたお店はすべて霹靂スタッフおすすめばかり。昼食を食べた「
六和春川菜館」は霹靂のキャラクターが個室の名前になっているレストラン。霹靂スタッフもよくここで食事をするそうです。ここ、本当においしくて気に入りました。次回雲林に来たら絶対ここでまた食べたいと思っています。
何を食べても当たり~♪
|
|
地元民が通い詰めるお店です!
|
その後は霹靂会長の奥様が大好きで手土産は必ずここに決めているという
ピーナッツ屋さんへ。試食でそのおいしさにハマって3缶購入して家族や友人へのプレゼントにしたんですが、大好評でした。小分けタイプの在庫が1袋だけだったので、参加者はあまり購入できなかったのは残念でしたが、雲林の虎尾へ行かれる方は是非試して欲しいです!
この看板が目印です
|
|
左の小分けパックがイチオシだけど、残り1袋だなんて!商売ッ気がないのも好感が持てます!
|
この日は特別に台湾茶を振舞ってくださいました!
|
|
試食も盛り盛り用意してくれました
|
最後は色々な味が楽しめるという豆乳屋さんへ。ここもスタッフがよく通っているというのですが、サイズが大きすぎてあまり売り上げに貢献はできませんでした。それなのに試飲をたくさんさせてもらえました。大豆の濃厚な味が感じられる原味(プレーン味)、そのほかパイナップルや抹茶などどれも飲みやすく、サイズが小さかったら買いたかったなぁ……。
どのお店もローカル向けで観光客にはハードルが高かったのですが、霹靂スタッフが日頃どんなものを好んでいるのかを知ってもらえたかな?と思います。でも、もう少しこの時間を工夫しようかなということになっていますので、改善にご期待ください!
『Thunderbolt Fantasy Project』撮影スタジオへ大潜入!
午後からは「霹靂土庫映画スタジオ」での見学です。ここはサンファンが撮影されていたスタジオで、一般にはほぼ開放していません。かなりプレミア感のある見学なんですよ!ここでは霹靂布袋劇映像がどのように作られているのかというのをじっくり見ることができました。同じシーンを納得いくショットが撮れるまで何度も撮り直したり、リハーサルを重ねたり……その様子をこの目で見られたんです。ずっと見ていても飽きないなぁ……。
そう思っているところで火を使う特別な演出を見せてもらいました。小麦粉にあるものを混ぜ混ぜすると炎が出ます。これだけでも充分ビックリなのですが、実際にはこの炎を放り投げ火が吹いているように演出します。危険と隣り合わせの演出ですが、涼しい顔してやってのけるスタッフさんの頼もしさったらありません。
非公開場所へ続々とお邪魔しまーーす!
スタジオで気になっていた天の声の元へ行きましょう。天の声の正体は「導播(監督)」でした。モニターを見つめながら、マイクで指示を出していく監督。まさに収録しているその時に監督室に入らせてもらえるなんて……。
その後移動したのは木偶陳列室。このお部屋は各階にあるとのことですが、中には本尊、副尊など人形が並べられていました。その中にはまだお披露目もされていないという新シリーズの人形までありましたよ。後ろ向きに飾られていた新シリーズのお姿、今から公開が待ち遠しいです。
監督からの指示はすべて台湾語!
|
|
監督になった気分でモニターをのぞき込みました!
|
このあたりから参加者の知りたい欲が爆発してきました。
運搬の時はどうするの?保存の時に気をつけることは?髪の毛がサラサラに見えるけれどどのようにケアしているの……?など。これらの質問に霹靂のスタッフさんはひとつずつ丁寧に答えてくれました。その後2つあるスタジオのうちこの時は撮影に使用されていない方や大道具室など裏側を余すところなく紹介して行ってくれます。こんなに見せてもらって大丈夫なのかな?とナビが心配になるくらいでした。
「Thunderbolt Fantasy Project」のキャラクター達がすぐそこに!
スタジオに戻り、ツアー参加者のためだけに演じられるパフォーマンスが始まります。これ、本当にすごかったんです!「オウオオーー」とオープニング曲の「His/Story」が流れて、その後にキャラクター達が次々と出てきてパフォーマンスを繰り広げます。戦いあったり、抱き合ったり……、その都度煙が吹いたり、花吹雪が舞ったり……。その間に参加者のすぐそばまでやってハイタッチをしたり……。
至福の時ってこういう時をいうのですねというくらい参加者の笑顔が弾けていました。こんな笑顔をみたら霹靂のスタッフさんたちも嬉しいだろうなというくらいの輝きっぷり。ナビは参加者の皆さんを見て、このツアーを開催できて本当に良かったなぁと感じました!
人形師さんはサービス精神の塊??
人形師さん、ちょっと恥ずかしがっています
|
|
人形師さん自ら用意してくださったおやつ
|
興奮冷めやらぬうちにやってきた会議室。ここでは人形師さんへ質問ができる時間が設けられていました。ナビがじ~んときたのは、質問に主にこたえてくれた林さんの言葉です。
辛いことと嬉しいことは?の質問に対して「暑さがツライし冬も寒いんです。でもいきいきとした演技ができて、それが映像に残るのが嬉しいですね。劣悪ともいえる環境で働き続けているのは、ひとえに布袋劇への愛情のみです。」とのおこたえ。それを飛びきりの笑顔で語るなんて格好良すぎるじゃないですか!
林さんのアツイ思い、伝わってきました!
|
|
西本さんの素晴らしい通訳で人形師さんの言葉が参加者に届きます
|
そしてさすがファンだなと思った質問が「足の演技がアップで映し出される時がありますが、それはどうしているのですか?」というもの。そうだ!午前中に教えてもらったのは上半身の動きばかりでした……。この質問には、実際お見せしましょうと足を持ってきて、躍動感溢れる動きを披露してくれました。足だけならひとりで、全身ともなると足係と上半身係の2人で操作していたのです。なるほど~!
人形に足がつきました~!
最後に参加者の元まで近づきハグや握手をして、投げキッスでツアーは終了。霹靂社さんからのプレゼントには霹靂グッズはもちろん、このツアーのためだけに作られたクリアファイルまでありました!これは参加した人だけのお楽しみですよ~。
大大大興奮で終えた霹靂スタジオ見学ツアー。霹靂初心者のナビも家に帰って霹靂チャンネルをつけることが増えちゃったくらいはまりつつあります。
実は定員に達した時点からかなりの数の追加リクエストをいただきました。その声を受けて、
9月30日(月)に再度ツアーを実施します!
申し込み開始は6月25日(火)台湾時間11時30分です。是非お申し込みください。
↓↓お申し込みはこちらから↓↓
「Thunderbolt Fantasy Project」とは
台湾で「知らない人間はいない」と言われるほど、子供から大人まで楽しまれてきた人形演劇『布袋劇(ほていげき)』。
その映像にほれ込んだニトロプラス「虚淵玄」が原案・脚本・総監修を担当、台湾布袋劇で随一の知名度とクオリティを誇る制作会社「霹靂國際多媒體股份有限公司(略称:霹靂社)」との奇跡のコラボレーションによる、完全新作の日台合同映像企画。
TVシリーズ一期『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀』の放送から2年、2018年10月1日(月)に放送が開始されたTVシリーズ二期は、2017年12月2日(土)に劇場上映された『Thunderbolt Fantasy 生死一劍』で登場した新キャラクター達の他にも登場人物が加わり、ニトロプラス「虚淵玄」 完全書き下ろしのストーリーが展開した。「Thunderbolt Fantasy 西幽玹歌」は2019年に公開予定。また2020年には新規映像作品が制作・公開予定、以降シリーズ3期の制作も決定している。
詳しくは公式ホームページ(
http://www.thunderboltfantasy.com/)をご覧ください。