高鉄はMRT「台北」駅の改札後のエリアに、10台の自動券売機を増設。MRTの改札を出ることなく、高鉄の乗車券購入が可能に!
こんにちは、台北ナビです。
台北駅の地下に入ると迷う、という人は多いようです。
高鉄を降りて、MRTの乗り換えでかなり長い距離を歩いてしまったナビ。
今回、高鉄とMRT間の乗り換えがスムーズになったと聞き、うれしい限りです。
台鉄「光華号」の運行開始50周年を記念し,DR2700型で復活列車運転!
台灣鐵路管理局(以下台鉄)は、かつての西部幹線の優等列車であった「光華号」の運行開始50周年を記念し、2016年10月29日(土)に台北から高雄を経由し、台東までの復活運転を行いました。乗客には運行当時のものを再現した弁当箱や記念切符および50周年の記念品が配布されました。
光華号は故・蒋介石元総統の生誕80周年に合わせ、1966年10月31日に運行スタート。台鉄は光華号用に、東急車輛製造製ステンレス鋼車体の気動車DR2700型及び中間付随車DR2750型を購入しました。なお、DR2700型は本誌2016年11月号(No.503)でも詳しく紹介しています。西部幹線の光華号はディーゼル直達特快車と位置づけられ、電化前は同線最速でした。
冷房付きの観光号特快車が登場した際には、非冷房のDR2700型・DR 2750型の冷房化が検討されたことがあります。空調装置の装着試験を民間企業に委託したものの、残念ながら理想的な結果が得られず中止されてしまいました。その後西部幹線は電化により、優等列車は自強号化され、光華号は1978年7月15日をもって運行終了となりました。
ヘッドマークも誇らしげに、たくさんの乗客を乗せて光華号の運行開始
光華号の任務を終えたDR2700型・DR2750型は、北迴線の列車や北中部の通勤用ディーゼル特快車などに転じましたが、EMU500型列車の投入後は台中から台東車輛基地に転属。2014年7月15日の営業運転終了まで、南迴線及び台東線で運用されました。光華号は西部幹線のほか、従来762㎜軌間だった台東線でも1982年の1,067㎜改軌時から最後まで活躍しましたが、やがてローカル運用になり、
電化によってEMU500に取って代わられました。
DR2700型車輛は、引退後も定期的に整備され、今なお8輛が動態保存されています。その一方でDR2750型は全て廃車されましたが、唯一DR2752が保留車として解体を免れ、現在も台東機務分段の構内に留置されています。
前面が黄色から銀色に戻されたDR2700型はファンの注目の的
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現役時代のDR2700型などが台中機務分段に憩う 写真提供:野澤英治
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写真提供:邱浚嘉
台鉄 10月20日にダイヤ改正
台鉄は、10月20日にダイヤ改正を実施しました。
今回の改正では、週末の優等列車の増発や早朝、深夜の列車本数が調整されたほか、日曜日に七堵-彰化間で客車列車、復興号が新たに設定されました。白と水色の塗装が特徴的な復興号は、2010年、冬のダイヤ改正で西部幹線での運転を終了し、現在は北廻線などで僅かに残るのみとなっていました。
西部幹線では、6年ぶりに定期列車として復活したことになり、ファンの注目を集めています。また、“紅斑馬”の愛称で親しまれ、これまで基隆と潮州を結ぶ自強号として活躍してきたEMU1200型は、彰化-潮州の一往復のみの運行になり、北部での定期運用は改正前日をもって終了しました。
台灣高速鐵路 台北駅地下3階に自動券売機増設で乗り換えも便利に!
台灣高速鐵路(以下高鉄)は、台北駅地下3階で乗り換えの際の混雑緩和のため、目下券売機の増設を進めています。その一環として台北捷運(MRT)と共同で台北捷運台北駅の改札後のエリアに、10台の自動券売機を増設し、10月1日から使用開始となりました。台北捷運の改札を出ることなく、高鉄の乗車券購入が可能となったことから、台北捷運の改札を出て直接高鉄の改札へ入ることができます。このほか、窓口を6ヶ所増設する工事も行われていて、これらは年内に設置が完了する見込み。
券売機増設に関連し、高鉄は台鉄の窓口横にも3つの臨時窓口を設置。
これにより台北駅地下3階には、合計6つの窓口と21の自動券売機で乗車券が購入できます。
台中の都市を中心とした鉄道高架化工事の第一段階は、10月15日夜に線路の高架切替が完了し、10月16日午前6時に開通しました。
これは過去100年に及ぶ台中エリアの鉄道建設の歴史の中でも、最大の改革と言えます。開通当日は沿線各駅に多くの市民が押し寄せ、高架鉄道の初乗りを楽しみました。また切替前日の15日には、多くの鉄道ファンがまもなく役割を終える路面鉄道の最後の面影を記録しました。
台中の高架区間は、北は豊原駅から南は大慶駅までの総長21.07㎞で、15の閉塞区間があります。電線の主線は銅芯ケーブル(断面積は直径約11㎜)で、レールはUIC60標準鋼のものを採用。コイルばね防振軌道システムの採用によって、設計速度は130㎞としています。元の5駅は高架駅化し、5つの通勤駅を増設しました。
豊原、潭子、台中の3駅は、ホーム有効長が全て330mで、15輛編成の列車が停車できます。その他の通勤駅には、栗林、頭家、松竹、精武、五権、大慶など7駅あって、ホーム有効長は8輛編成対応の180mです。太原駅も通勤駅の一つですが、待避設備があるため、ホーム有効長は250m。
高架化プロジェクトは、工事と経営双方のバランスが同時に配慮が不可欠で、鉄道用地を減らすため、新路線の一部構造は従来の地上線と重なってしまいます。そのため旧線路撤去完了を待ち、初めて工事の第二段階へと移行できます。今回増設の5駅及び潭子駅以外の既存駅工事は、最短2年後に高架線への切り替え完了の見込みだといいます。
高架・新装開業となった初日の台中駅に停車する自強号“普悠瑪”のTEMU2000型。駅のホームには多くの利用客で賑わっています。カメラを持った利用客の姿も目立ち、どことなくお祭りムード
新しくなった駅のコンコース。サインシステムは日本人にも馴染みやすいデザイン
こちらは高架化前の様子。画面右上には新しい高架駅が見えます。豊原にて
台中駅の高架化完成を記念して,iPASSカード(2枚セット)が発売されました
写真提供:邱浚嘉
台中・鉄道高架化の様子は、以下の記事にも掲載中!
上記の内容は月刊誌「とれいん」にも掲載されています。
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記事登録日:2016-12-01