空港MRTだけじゃない!高鉄探索館に台中MRTも!
こんにちは、台北ナビです。
台北市内と桃園国際空港を結ぶ空港MRT(桃園機場捷運)も3月2日、正式開業が決定!案内板の整備も進み、一般客の試乗や台北駅でのチェックインも始まりました。
最近の話題は空港MRTに集まりがちですが、鉄道関連では他にもニュースがあります。
それでは今月の台湾鉄道情報をお届けしましょう。
↓ 空港MRTは、以下からどうぞ~!
高鉄探索館、桃園に再オープンへ
台湾高速鉄道(新幹線)開通前の2004年、「微笑の旅」巡回展に続き、高鉄の路線とシステムおよび施工方法を紹介するため高鉄新竹駅の隣りにオープンした高鉄探索館。2006年の高鉄開通と共に営業は終了しましたが、高鉄開通10周年に合わせて2017年、高鉄桃園駅の隣りにある業務ビル内に再オープン、盛大に2回目の開業を迎えました。
新高鉄探索館はA館とB館に分かれ、A館では台湾高鉄の発展と歴史が、B館では台湾高鉄の物語や資料庫、世界の高速鉄道システムの紹介をしています。今回の展示で注目されるのは1対1の700T制御車の模型や運転シュミレーター、Nゲージによる台湾高鉄のジオラマ。高鉄資料庫で高鉄の建設から運行10年の間に集められた貴重な歴史資料に触れるのもまた価値ある体験となりそう。
高鉄探索館は月曜日から金曜日まで、午前9時半から12時半と午後1時半から4時半まで営業。ただし見学は5名以上の団体予約のみ。祝日休館。
予約電話番号・・・+886-3-2610001 (中国語または英語)
高鉄探索館オフィシャルサイト:
http://www.thsrc.com.tw/event/2017/10thAnniversary/museum.html
<A館>
<B館>
画像提供:台鉄高速鉄路股份有限公司 邱浚嘉
タロコ号(太魯閣号)が運行10周年
台鉄(台湾鉄道)初の振り子式車両が基隆港西岸埠頭に到着したのは、2006年12月17日のこと。白地にオレンジと黒のシンプルな車体カラーで台湾各界の注目を浴びました。台鉄TEMU1000型車両はJR九州の885系車両をベースに日立製作所により誠心誠意を込め製造された車両。TEMU1000型車両は一般市民の投票により「タロコ号(太魯閣号)」と命名され、その優れた性能と非常に高いパフォーマンスは台鉄の技術陣にも高い評価を受けました。
2007年1月23日、当時の蘇貞昌行政院長(日本では内閣総理大臣の職にあたる)は花蓮で行われたタロコ号の引き渡し式典に出席し、台鉄の新時代到来に立ち会いました。同年2月の旧正月と4月の清明節には臨時列車として運行され、5月8日から正式運行が始まりました。この開業により台北と花蓮間の所要時間は2時間以下に短縮され、全席指定により旅のクオリティも大幅に向上しました。
しかし運行開始から6年後の2012年1月17日、タロコ278号が桃園市内の埔心駅南側にある踏切に違法進入した大型トラックと衝突、制御車TED1010は全壊し、蔡崇輝運転手が殉職する事故が発生しました。車両修復のためのチームが結成され、2014年、日立製作所は新しいTED1010の車体と部品を提供、2015年初頭に修復を終え、再び台湾の線路に戻って来ました。また2014年末、台鉄は同時に2編成のタロコ号型車両を購入、2016年1月と2月、それぞれ台中港に到着しました。
振り子式の「タロコ号」と後に導入した傾斜式の「プユマ号(普悠瑪号)」は台鉄が保有する2つの車体傾斜式の都市間特急。しかし車両メンテナンスのコスト高と路線の標準改善のため、台鉄は今後類似車両を購入することはないとしています。しかし、エレガントなデザインと快適な乗り心地の「タロコ号」はすでに鉄道ファンと乗客の心に忘れることのできない多大な印象を残しています。
画像提供:交通部台湾鉄路管理局 邱 浚嘉
台中MRT車両が引き渡し
2016年12月、新北市環状線の車両が台湾に到着したのに続き、川崎重工製初の台中MRTの車両が集中的なテストを終え、1月10日に工場から出荷、2月中旬、台中港へ到着しました。
台中MRTの緑線は北屯区松竹路を起点に北屯路、文化路、中山医学大学を経て建国路へ入り、終点の高鉄台中駅まで全長16.7キロメートルの路線。台中MRT緑線の車両は中量無人軌道輸送システム(LRRT) を採用した、中に貫通路のある二両編成。車体の内装と外装は路線のシンボルカラーと同じ色の緑で統一していますが、優先席はピンクを基調としています。
緑線の列車は全部で18編成あり、一部は新竹の台湾車両(TRSC)で組み立てられ、2017年末に引き渡しを終える予定です。
画像提供:台中市交通局 邱 浚嘉