台湾鉄道ナビ 2016年1月

プユマ號車両、日本から台湾に到着!



こんにちは、台北ナビです。
台湾と日本の鉄道交流はますます盛んになっています!
ますます目が離せない鉄道ニュース!

普悠瑪(プユマ)号増備車が台湾に到着

陸上げされた増備車 台中港5A埠頭  陸上げされた増備車 台中港5A埠頭 

陸上げされた増備車 台中港5A埠頭 

台湾東部、西部の運輸量が大幅な増加しているため、2014年末、台鉄は日立製作所及び日本車輛に、太魯閣(タロコ)号と普悠瑪(プユマ)号各2編成を追加発注しました。そのうち普悠瑪号は、12月14日と17日に日本車輌豊川工場から名古屋港(大江埠頭)へ甲種輸送され、“True Light”によって船で台湾へ運ばれました。

岸から少し離れた線路まではトレーラーで運ばれました

岸から少し離れた線路まではトレーラーで運ばれました

普悠瑪号の増備車ですが、基隆港西岸埠頭と基隆駅をつなぐ基隆臨港線が新基隆駅開業と都市計画改訂によって廃止されたため、台中港5A埠頭に降ろされることとなりました。台中港線港区内の線路と岸とは100メートルほど離れているため、まず車輛を船からトレーラーの上に載せ、線路脇に移動させてからクレーンで線路上に載せることになり、以前に比べ作業が煩雑になりました。列車は線路上に載せられ、組み立てが終わった後、ディーゼル機関車で彰化駅まで牽引され、彰化機務段で整備されました。今後台鉄で輸入される列車は全て台中港から降ろされる予定で、台中港は以前の基隆港に替わる位置付けとなります。
普悠瑪号は台中港線への入線実績がないので、増備車回送に先駆け、台鉄は予め12月15日にR157ディーゼル機関車で普悠瑪号を牽引し、岸壁まで実際に運行して支障があるかどうかを確認しました。沿線には台中港線に入線した普悠瑪号を一目見ようと多くの鉄道ファンが押し寄せました。
トレーラーから港区内の線路に改めて降ろしました トレーラーから港区内の線路に改めて降ろしました

トレーラーから港区内の線路に改めて降ろしました

台灣鐵路局機務處車輛科長の徐誠駿氏と普悠瑪2016年ロゴ台鐵局機務處の車輛科長である徐誠駿氏によると、普悠瑪号の増備車である2編成計16輛の購入費用は約9億台湾元とのこと。新車輛は彰化機務段での整備後、営業運転に向けて試運転を行い、2016年の旧正月には正式運行される予定(年明け記事執筆時)です。

台中港駅近くを走る台中港線

台中港駅近くを走る台中港線

颯爽と走っていきました

颯爽と走っていきました

写真提供:楊庭硯・邱浚嘉 協力:交通部台灣鐵路管理局・台灣港務公司

台鉄と東武鉄道友好協定を締結

両者のトップによる普悠瑪232号発車の合図

両者のトップによる普悠瑪232号発車の合図


12月18日、午前10時30分から11時30分(台湾時間)にかけて、台灣鐵路管理局(台鉄)と関東地域で最長の営業路線を持つ東武鉄道が、台北駅で友好協定の調印式が行われました。台鉄局長の周永暉氏と東武鉄道代表取締役社長根津嘉澄氏が、友好協定及び乗車券交換交流協定に署名しました。台鉄と東武鉄道はそれぞれ樹林駅と浅草駅で、普悠瑪(プユマ)232号(台湾時間14時08分発車)ときぬ123号(日本時間13時発車)の同時出発式を行いました。周局長と根津社長は同時に発車ベルを鳴らし、台湾と日本の鉄道事業者の友好交流が始まったことを象徴するものとなりました。
東武鉄道代表取締役社長根津嘉澄氏(左)と台鉄局長周永暉氏(右)が署名の後,固い握手を交わしました

東武鉄道代表取締役社長根津嘉澄氏(左)と台鉄局長周永暉氏(右)が署名の後,固い握手を交わしました


双方は友好協定締結後、PRや運営面で積極的な協力を行います。台湾から日本への旅行者は、150台湾元以上の自強号、普悠瑪号、太魯閣(タロコ)号の使用済み乗車券を東武鉄道浅草駅外国人旅行センターに持参すれば、「浅草・東京スカイツリー観光記念往復きっぷ」と無料で交換。または1,500円の割引価格で「台鉄専用日光往復きっぷ」(通常2,910円。差額の支払うことで特急にも乗車可)を購入できます。12月19日から日本から台湾への旅行者が“東京スカイツリー周辺散策フリーきっぷ”と“東京スカイツリーパノラマきっぷ”の使用済み乗車券を台湾鉄道の台北駅、瑞芳駅に持参すれば、“平渓線一日フリー乗車券”と無料で交換することができます。
東武鉄道・台湾鐵路友好鉄道協定記念乗車券

東武鉄道・台湾鐵路友好鉄道協定記念乗車券

写真提供:交通部台灣鐵路管理局・邱浚嘉

台灣鉄路,樹林調車場に隣接した南樹林駅を開業

モダンで前衛的な南樹林駅正面

モダンで前衛的な南樹林駅正面

駅の中も同様にモダン、写真は変わった形の手洗い所

駅の中も同様にモダン、写真は変わった形の手洗い所


新北市樹林区横坑子、東山一帯の住民と通勤客に便宜を図るため、台灣鐵路管理局(台鉄)は、樹林調車場(運転区)に隣接する通勤路線駅“南樹林駅”を12月23日に開業しました。南樹林駅プラットフォームは、島式1面2線で通勤用簡易駅に属します。現在は12輛編成の区間車(各駅停車・注:12輛編成は一部駅通過)は停車しないので、注意が必要です。新駅の開業によって樹林調車場付近の住民は、電車で台北まで僅か25分と大変便利になりました。

写真提供:邱浚嘉

EMU800型の車内案内にも南樹林駅が追加されました EMU800型の車内案内にも南樹林駅が追加されました

EMU800型の車内案内にも南樹林駅が追加されました

南樹林駅の裏には広大な樹林調車場が見えます

南樹林駅の裏には広大な樹林調車場が見えます

上記の内容は月刊誌「とれいん」にも掲載されています。
毎月20日発売!   定価:本体1,435円+税

関連タグ:観光プユマ東武南樹林列車ディーゼル

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2016-01-20

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