台鉄も高鉄も日々進化しているのです
こんにちは、台北ナビです。
今月の鉄道ナビ、ナビにとっての画期的な変革は、高鉄の自動券売機から紙幣のおつりが出るようになったことでしょうか!以前はすべておつりは10元か50元硬貨。たとえば1100元の切符に1500元を入れたら、400元のおつりに50元硬貨が何と8枚も出てくるというもの!更に2000元紙幣を入れてしまったら最後、900元のおつりに50元硬貨が、なんと18枚も!!!出てくるというもの。
ズッシリとした重みと厚みに、小銭入れにも入らず、しょうがなくお弁当を買って硬貨を使ったり。。でも、またそのおつりをもらうと重みと厚みは増え、結局お土産を買ってしまったりとか、、、そのおつりを恨めしく思ったものです。が!紙幣が出るようになったとのこと、うれしい限りですね。
ところで、MRTの自動券売機も確かおつりは硬貨だったような…こちらはいつ進化するのでしょうか??
2016年、台湾高速鉄道の動向
台湾高速鉄道(以下高鉄)は2007年開通以来、自動券売機のおつりは硬貨のみでした。おつりが出るときは常に大量の硬貨が落ちる「チャリン!チャリン!チャリン!」という音がするため、俗にスロットゲーム機と呼ばれていました。2015年新しく開業した苗栗、彰化、雲林及び2016年7月に台北から東へ延びた南港駅では新型の機械を採用し、紙幣でおつりが出るようになりました。
台北駅でも3台の新型の自動券売機を設置し、今後はこのほかの8つの駅でも古い機械に代わって新型の機械を導入する予定で、切符購入時の乗客へのサービス向上に努める見込みです。
一部の駅で導入された紙幣の釣銭にも対応した新型の券売機
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利用客には好評です!
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7月1日から高鉄車内での到着チャイムが新しくなりました。新しいチャイムと元のチャイムを制作した会社は同じですが、メロディーが軽快になっています。今回は高鉄が開通して9年以来、初めてのチャイム変更で、乗客の耳に新鮮に響いています。台北駅が終点から中間駅となってから、新たにホームにホームドアが設置され、駅員によって開け閉めがコントロールされ、列車の停車時間は3分間となりました。ホームドアが設置されてから、歩くスペースが更に小さく狭くなったため、台北駅から乗車の際は早めにホームで列車の入線を待ったほうがよいです。
7月27日から始まった座席予約オンラインサービスの画面
写真提供:邱 浚嘉
ガーミンがi PASS 機能付き 「ヴィヴォスマートHR」を発表
衛星利用測位システム(GPS)機器メーカーのガーミン(GARMIN)社は、7月19日、一卡通(iPASSカード)と共同で、無線方式を利用したICカード技術を搭載した台湾初のリストバンド型の活動量計「ヴィヴォスマートHR」を発表しました。「ヴィヴォスマートHR」とICカード技術が搭載されていない一般の活動量計の違いは、心拍数、上昇階数などの健康管理機能のほか、最大のポイントはICカードによる決済技術が可能な点です。
iPASSカードからインターネットや通信サービスを利用するために作られたWAPシステムを通し、このリストバンド型の活動量計で台北MRT(捷運)、高雄MRT(捷運)、台鉄全線、バス、公共レンタサイクル及びコンビニ等での支払いができます。また即時にiPASSカード内の残額と過去6回分の支払い記録が表示されるので、いつでも支払いの明細が確認できます。
ガーミン社は、将来ウェアラブル端末のマーケットでは、端末による決済の普及は日増しに高まっていくと示していて、iPASSカードとのコラボ以外にも、今後は台湾のICカード乗車券の業者と提携し、商品を発売していく意向を発表しました。1989年創立のガーミン社は衛星利用測位システム(GPS)機器メーカーのリーダーであり、市場シェアは世界一を誇ります。「革新性、利便性、性能、価値そしてサービス」を原則として設立された会社です。ICカード技術を搭載した「ヴィヴォスマートHR」は、現在台湾内のガーミン取扱店で購入できます。ガーミンは、今後日本でもICカード技術を搭載した「ヴィヴォスマートHR」と同様の製品を展開したいとしています。
写真提供:ガーミン(GARMIN)
台湾におけるICカード乗車券 最新情報
2016年7月1日台湾鉄路管理局(台鉄)全線でICカード乗車券による支払いシステムが開始され、悠遊カード、及びPassカード(一卡通)のほかに二種類のコンビニやデパートなどで流通しているi-CashカードとHAPPY GO(HappyCash)カードが加わりました。
HAPPY GO(HappyCash)カードは、遠東グループ傘下で共同出資により成立したICカード部門会社「遠鑫電子票證股份有限公司」のサービスです。高雄MRT(捷運)ではすでにHAPPY GO(HappyCash)カードの利用が可能となり、台鉄全線の自動改札機でもまもなく利用可能となります。このほか、台北市・新北市のバス、台北MRT(捷運)などの公共交通機関とも現在交渉中です。
遠東グループ傘下には、太平洋SOGO、遠東百貨(FE21)、The Mall(遠企購物中心)、a.mart(愛買量販店)、Big City(遠東巨城購物中心)などがあり、カードの販売とチャージのサービスを行っています。このほか、台湾のファミリーマートでもhappycashカードが購入できます。
Icashカードは2004年12月からサービスを開始した統一超商(セブンイレブン)が発行する電子マネーで、一代目のicash1.0カードは、接触型カードです。2013年にICカードのマーケットに参入するため、統一超商は別にicash業務を独立させ、愛金卡股份有限公司を成立させました。そして、2014年10月15日には、非接触型で、交通機関での支払いにも利用できる第二代目のicash2.0カードを発行し、2016年に台鉄及び高雄MRT(捷運)全線で利用可能となりました。バス業者と台北MRT(捷運)には現在交渉中で、2016年10月には利用可能となる見込み。台湾のセブンイレブンでicash2.0の購入、チャージ、ポイント交換サービスを行っています。
カードの利用についての詳細は、オフィシャルホームページをご覧ください。
(2016年7月22日現在)
・台鉄では、Happy GO (Happycash)カードIは、まもなく利用可能
・台北MRT(捷運)では、 Icashカードと Happy GO(Happycash)カードともにまもなく利用可能。
・バスでは、 Icashカードは、統聨客運(Ubus)(桃園)、汎航客運、葛瑪蘭客運、その他のバス会社とは交渉中、まもなく利用可能となる見込み。
・Happy GO(Happycash)カードは、 統聨客運(Ubus)(桃園)、新竹科技之星、亜通巴士(桃園)、その他のバス会社とは交渉中、まもなく利用可能となる見込み。
写真提供:愛金卡股份有限公司 遠鑫電子票證股份有限公司
上記の内容は月刊誌「とれいん」にも掲載されています。
毎月20日発売! 定価:本体1,435円+税
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2016-08-26