日本にとって近くて近い台湾のホットな鉄道情報をお届け! このページをチェックするだけで台湾鉄道ツウになれる! ……かも
こんにちは、台北ナビです。
今月から毎月台湾の鉄道ニュースをお届けします!
高雄の路面電車開通も間近、12月1日には高鉄が3駅(苗栗、彰化、雲林)開通します!
ますます目が離せない台湾の鉄道~!
高雄捷運環状軽軌(LRT),籬仔内駅-凱旋中華駅間で試運転開始!
独特のシステムにより国内外から注目を集めている高雄捷運環状軽軌(LRT)。
第一期工事区間(籬仔内駅から哈馬星駅までの全長8.7㎞)のうち,籬仔内(C1)駅から凱旋中華(C4)駅までの区間が,交通部による実地調査通過ののち無料試乗体験が行われます.
試乗期間には団体での予約を受け付け,団体での申し込みの状況により,一般市民もその場で並んで乗車することができるとのこと.試乗運転期間は籬仔内駅での乗降となり,終点と途中各駅での乗降は行いません.
高雄環状軽軌は台湾初のLRTで全線架線レスで運行され、駅間に電線の敷設が全くないため,都市景観へのダメージの大幅な軽減を計られています.
同線はACR(Rapid ChargeAccumulator:急速蓄電)システムを採用し,駅での停車中の充電とブレーキでのモーター発電電力を通し,キャパシタに蓄電した電力を電車の動力と車内設備に使用.車輛は5車体連節で全長34.166m,定員は最大250人,制御システムはIGBT-VVVF方式.
営業最高速度は50㎞/h.ゲージは1,435㎜の標準軌.切符は全区間一律30元を予定.2016年中に第一期工事区間が開通予定で,今年10月から区間内のさまざまなエリアで試運転が実施され、高雄環状軽軌の第一期工事区間の試運転及び団体予約について、詳しくは以下をご参照ください。
スペインCAF製ACRシステムの架線レス超低床路面電車
写真提供:中華民國高雄市政府捷運工程局(特記以外)・邱浚嘉
台灣高速鐵路(台湾新幹線)の増備編成TR34が台湾に到着
TR34編成が陸揚げされる.このあとトレーラーに載せられ,深夜に燕巣の車輛工場へ向かいました 高雄港74号埠頭 2015-8-12
8月6日,台灣高速鐵路700T型の増備車TR34編成が,日本の神戸港を出発し,8月12日午前に高雄港74号埠頭に降ろされました!
車輛は上陸後,深夜の時間帯を利用してトレーラーで燕巣にある車輛工場に入り、車輛設備組み立てと主要各機器の性能確認試験が進められています.台灣高速鐵路では乗客数の年々の増加に伴い,“苗栗”“彰化”“雲林”3駅の建設工事中.2012年には,川崎重工と台湾東芝に700T型増備車4編成を発注し、それらは,2012年12月,2013年2月,2014年1月に納品され運転を開始,2015年8月には最後の一本であるTR34が納品されました.組み立て及びテスト終了を待ち,今年度末の3駅開業に合わせてダイヤ改正やオンラインサービスへの運用などを行う予定.
今回発注された増備車は,今までの経験を基に,車内設備の設計に変更を施し,台湾路線独自の環境に合うように工夫がなされ、普通車の乗り心地の良さを高めるため,座席は人間工学に基づく台湾人の体格にあったデザイン.太もも部分にスペースを加え,腰掛のクッションは体重をバランスよく分散させるため,長く座っていても疲れにくいそうです.
腰掛表地の柄や色合いはすっきりとまとめられ,乗客にスピード感と同時に優雅さを感じさせてくれます.アルミ合金製のテーブルは,従来よりも大きいサイズで,折りたたみ式のドリンクホルダーが備わり、4号車と12号車のドアの側には,充電用に3つ穴のコンセントが設置されているほか,5号車には授乳室も設置され,乳幼児を連れた女性にも配慮し,更に便利に!
台灣高速鐵路は2007年に開通して以来,持続的に安定した成長を遂げていて,2015年中ばまでに38万8千本あまりの列車を走らせ,乗客人数は3億2千6百万人を超えました.定刻運転率は99.57%、TR34編成が運転を開始すれば,列車の間隔を縮めることができ,さらにスピーディで,安全,便利な交通手段となる予定です.
写真提供:台灣高速鐵路股有限公司・邱浚嘉(特記以外)
屏東-潮州間,複線化区間電化が一部完了し高架路線供用開始!
プラットホームに上がると鋭角の飾り柱が聳えていて, 近未来を感じさせてくれます
屏東-潮州間が複線電化,高架化工事により2015年8月23日から高架路線として新たに供用が開始されました.
高雄市内の鉄道地下化に伴い,高雄機務段(高雄機関区・検車区)と高雄機廠(車輛工場)※が潮州に新設された基地へ移転することとなり,西部幹線の北部方面行き列車の主要始発駅も潮州駅となりました.
屏東線の建設は日本時代から始まり,1987年6月22日に高雄-屏東間では複線化が完了しましたが,当時,高雄港駅(※最初の高雄駅で,1941年高雄港駅は貨物専用駅となり,新設された駅が高雄駅となったため,旧駅は高雄港駅と名前が改められた)から枋寮駅までは,全線単線非電化でした.
屏東-潮州間の鉄道は長さ19.37キロメートル.今回の高架工事に合わせて,屏東,帰来,麟洛,西勢,竹田,潮州は新しい駅が建てられ、沿線24箇所の踏切も撤去される予定.
新しい路線は,車道等の交通網から分離されている専用軌道のため,車輛係員の突発的な事故等の発生を防ぐことができ、平均速度も上がることから,乗客にとって利便性が向上すると見られています.
今回の供用開始後は,6往復の列車が屏東から潮州まで延長運転を開始.続く潮州車輛基地設置を待ち,2015年10月には高雄-潮州間列車の輸送密度が現行の58本から134本と倍以上に増え,列車運転間隔は20分以内に縮小される見込みです.
写真提供:中華民國交通部台灣鐵路管理局
上記の内容は月刊誌「とれいん」にも掲載されています。
毎月20日発売! 定価:本体1,435円+税
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2015-09-07