日本統治時代の台中駅は温存されたまま、新しく生まれ変わりました!
こんにちは、台北ナビです。
台湾中部を代表する台中。その台中駅がどんどん進化しています。1917年に、東京駅丸の内口駅舎を手がけた辰野金吾の流れを汲む、いわゆる「辰野式」のスタイルの駅舎は、国家二級古跡の指定を受けています。
今後も現在の駅舎はそのまま残され、出入口は一箇所のみ引き続き使用され、旧駅エリアでは、第一プラットフォーム及び20号倉庫も残される予定。台中市政府は、鉄道文化園区の設置を計画しており、新しい文化的な観光スポットを造り上げようとしています。
8月24日に、高架路線及び豊原、潭子、太原、台中、大慶の5つの新しい駅が完成しました!
どの駅も高鉄(新幹線)の駅を思わせるような、斬新なデザインに仕上がりました!それでは見ていきましょう~!
台中・鉄道高架化 第一段階の豊原~大慶間が完成しました!
台鉄台中の都市を中心とした豊原-大慶間21キロに及ぶ鉄道高架化工事は、8月24日に第一段階の最終検査が終わり、高架路線及び豊原、潭子、太原、台中、大慶の5つの新しい駅が完成しました。
最終検査中に発見された細部の欠陥は、一ヶ月以内に改善され、交通部の査定を経て、早ければ9月25日以後正式に高架切替が行われる見込みです。
台中の鉄道高架化工事は、台中の都市地域に1908年鉄道が開通して以来、一番大きな鉄道の幅の改良となり、旧台中市内に大きな環境改善や様々な効果をもたらすとみられています。
1990年代に、台中の都市地域の鉄道立体化構想と鉄道地下化案を打ち出され、その後2001年に交通部及び台中市政府は、修正した計画内容の審議を行い、2006年、行政院は計画内容を承認し、豊原-大慶間の鉄道全線高架化、並びに5つの通勤駅の増設が決定しました。鉄道改建工事は、例えるならば、服を着たままリフォームを進めるようなもので、工事の面と経営の面の両方を同時に配慮していかなければなりません。
工事による経営面への影響を減らすため工期の短縮を図り、区間ごとに分けて請負工事が行われました。鉄道改建工程局の努力のおかげで、異なる工事区間のつなぎ合わせも順調に整い、大変質の高い工事管理となりました。
台中駅の全景、旧駅舎前にはバスターミナルもあります
真上から、圧巻
今回の最終検査の模擬演習の部分では、800型電車を使い、台中駅での事故と故障への対応を想定し、係員の臨機応変に対応する能力とシステム信頼度のテストを行いました。
台中の高架鉄道開通後、道路上の線路は取り壊され、工事は第二段階へと入り、全ての工事は2018年に完成する見込みです。引き続き、台中環状鉄道システム成功-追分間の鉄道複線化工事を2018年から着手する予定です。
台中市政府では現在、海岸線地域の鉄道高架複線化工事と環状鉄道大甲-后里間の新たな工事の承認を目指し、将来、台中市内の鉄道と輸送システムは更に整ったものになると見られています。
明るくて、大胆なデザインの大慶駅
写真提供:交通部鉄路改建工程局 邱浚嘉
台鉄区間に新勢力、EMU800型マイナーチェンジ者が仲間入り!
8月19日、台湾鉄路管理局(以下台鉄)が新たに購入したEMU800型電車(通称「微笑号」)增備車6編成8本合計48両のうちの一両が、台湾車輛新豊工場から登場しました。
EMU800型の第7次増備車、ピカピカの車体です
セミクロスシートを持つEMU800型従来車(右側)と並んだ第7次増備車
7次車では、客室内の座席配置がロングシート
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区間車に掲示される優先席ステッカー
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EMU800型は、日本車輛と台湾車輛が共同で受注、納入しました。当初の納入予定数は296両で、プロト車2本16両は、2013年8月に日本車輛から台湾に引き渡されました。残りの車両は台湾で製造され、2015年5月末に納入が完了。その後すぐ同年6月に6編成8本合計48両の増備が発表されました。
EMU800型増備車は、乗車定員を増やすため、もとの座席配置を改め、全てロングシートに変更されました。增備車も800型ですが、車両編成番号は、第6次までに納入された番号EMU801+802 ~ EMU 873+874とは連番ではなく、EMU 881+882から始まっています。列車の外観の塗装も黄色に改められ、台湾の鉄道ファンからは「ミニオン電車」と呼ばれています。全ての増備車は2017年初めには納入完了の予定で、800型電車の総数は43本8両編成で合計344両となる見込みです。
写真提供:交通部鉄路改建工程局
上記の内容は月刊誌「とれいん」にも掲載されています。
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記事登録日:2016-09-23