「A Lin おかえりなさい!」、田んぼや山が呼応しました!
こんにちは、台北ナビです。
台灣好基金會が、台東県池上郷で池上郷民と共に主催する「2016年池上秋收稻穗藝術節」は、今年で8年目を迎えました。今年は「《頌。豐收》—A Lin回家唱歌」と題して、10月29日と30日の2日間、池上鄉にて行われました。
今年は、A Lin
黄金の稲穂に感動、そして、アーティストたちのパフォーマンスに胸打たれます
「池上秋收稻穗藝術節」は、2009年からピアニスト陳冠宇さんに始まり、葉樹涵銅管五重奏、樂興之時、雲門舞集、歌手の張惠妹、優人神鼓など、数々のアーティストが、この大地の大自然の中で演じ、そのイベントは年を追うごとに熱い期待をもって迎えられるようになってきました。
特に雲門舞集や張惠妹(アメイ)が登場し始めると、チケットは秒殺と言っていいくらいの速さで売り切れてしまいます。そして、今年はA Lin!彼女が地元で歌うということで、きっと盛り上がるに違いない!と熱いファンやこのイベントを楽しみにしている人たちが、喜々洋々として押し寄せました。台北ナビでも毎年告知していますので、来年行ってみたい方は、チェックしてくださいね。
午前中の記者会見にて
10月29日午後2時、2400人の観客が、池上の田んぼに集まってきました
当日の午前、台東県池上にあるパパゴ国際リゾート(PAPAGO INTERNATIONAL RESORT/日暉國際渡假村)で、記者会見が行われ、この2日間は晴天であることを聞きました。
きれいな背景にいい写真が撮れるに違いない!と確信したナビ。
この日は、交通規制があるので、途中から少しだけ歩きます
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池上中学の中学生たちが案内してくれます
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入口入ってさらに行くと、本当に田んぼのど真ん中にステージが!
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ここのキャパが2400人!
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続々と詰めかけますが
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やっぱり稲穂をバックに写真も撮りたいですよね♪
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今年は、台東出身の布拉瑞揚さんが創立したダンスグループの現代舞「拉歌」から始まります。大地に響く歌と詞、そして、力強い舞いに皆が釘付けになりました。
「俺は台東人、名前は林定、シジミと呼んでくれ」、歌と語りをしながら、ステージを右から左へと動く様は、まさに観客の目をとらえて離さないパフォーマンス。そして、女性2人と男性7人も登場してきて、ダンサー10人がステージ狭しと歌や語りとダンスを繰り広げます。
静けさや躍動に、様々な感情がこもったパフォーマンスでした
この日は残暑といっていいほどの暑さながら、風は相当のもの。強風は音響にも混じってきます。演じ終わった後に、布拉瑞揚さんから、彼らは2時間10分のステージもこなしたことがあるけど、今日の20分はかなりこたえたと思うよ、との弁。
哀愁を帯びたパイワン族の古歌
2人目は「排灣古調傳唱者」(パイワン族の民謡伝承者)である桑梅絹さんが歌う伝統的な歌。山嵐、雲瀑、稲穂の海が交差するステージで、アルトなパイワン族の古調が、低く、寂しく、強く、大地と観客の心に溶け込んでいきました。やはり強風の音が、より一層の哀愁をかきたててくれました。
2曲目は「都不回頭看我」(振り返って私を見ようともしない、の意味)という歌で、生を受けてから結婚などを経て…という女の一生を歌いました。胸にじ~~んとくる歌に観客からはもちろんアンコールの嵐が。
時間が経ってくると、稲穂も濃い色に変化していきます
そして登場したA Lin!!
彼女の持ち歌である「大大的擁抱」で始まったステージに、観客は速攻大きな反応を返しました!高らかに響く彼女の声に、青い山、白い雲、そして黄金の稲穂たちも呼応し始めます!
「我心已打烊」、「寂寞不痛」、「幸福了然後呢」、「忘記擁抱」と歌い続く途中で、「皆の方へ行ってもいい?!」という言葉と同時に、観客のほうへ!
グイグイと来る彼女に、皆は大歓声。ナビのすぐ前にも来たので、びっくり!
あまりの人の囲み状況に、皆もケガしたら大変だし、いったんステージにもどるわ!と再びステージへ。この間もずっとおしゃべりしたり、歌ったり。とっても親しみを感じさせてくれる彼女の振る舞いは、すぐにナビたちを夢中にさせました。
「幼い頃、私は山や大地に向かって歌っていた。その時を思い出し、皆と同じ方向を向いて歌いたい歌があるの。」
「幼い頃、私は山や大地に向かって歌っていた。その時を思い出し、皆と同じ方向を向いて歌いたい歌があるの。」そして、彼女は黄金の稲穂がそよぐ大地に向かって、映画《太陽的孩子》のテーマ曲で、第52屆金馬獎で賞を獲ったSuming 舒米恩の不要放棄(アミ族語でAka pisawad)を歌い始め、会場が感動に包まれた瞬間でした。
「私は台東の子!地元で歌えて、今日はとてもリラックスしてるし、うれしくてしょうがないの、知ってる人がいっぱいいるわ!」と、自分の歌以外に「小星星」や「相思爬上心底」、「漂亮一下」も歌い、ナビの後にいた布拉瑞揚ダンスグループのダンサーたちはノリノリ♪
最後には、ご両親とお姉さんもステージに上がり、「沾醬歌」、「南王系之歌」、「嗚啊嗚」などを歌った後に、阿妹の「一想到你呀」で、ステージ、観客ともに最高潮に!
お父さんは楽しそうに、お母さんは歌がうまく、お姉さんは美人~!
アンコールでは、「最後的天堂」を聞かせてくれました。
イベント後のインタビューにて
今回ナビは初めてこのイベントに参加しました。コンサートではないのですが、大地と一体化したパフォーマンスに大きな感動を覚えました。何より池上郷民が皆、協力しあって参加し、こうやって台湾中から人を集めているのって、すごい地域活性化になっているんじゃないかと思います。
また、来年!
この後、夜は「辦桌」(台湾式の宴会)が催され、今回のイベントに協力した人たちが集まったのですが、その席にもA Linはじめ、家族が皆さんいらっしゃいました。「辦桌」なので、途中からカラオケ大会に、ここでもA Linの歌が聴けるとは思ってもみませんでした。
以上、台北ナビでした。
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2016-11-24