まさに夢のひととき。幻想的な光景に会場からは感嘆の声が。天空に昇っていくランタンを眺めながら過ごす、特別な夜になりました!
画像提供:新北市政府觀光旅遊局
こんにちは、台北ナビです。
旧暦の1月15日にあたる元宵節に開催されるイベントとして、今や定番になりつつある台湾の「平渓ランタンフェスティバル」。台湾好きの方なら、一度は見てみたい!と思ったことがあるはず。
そんな平渓ランタンフェスティバルが、今年は中秋節である10月4日にも開催されました。異なる時期に開催することで、より多くの観光客に平渓の魅力を感じてもらいたいという新北市政府の企画です。
いろいろな説があるようですが、なかでも有力なのは「三国時代に諸葛孔明が軍の情勢を伝えるために作った」というもの。辺鄙な山間部である平渓のあたりは交通が不便で開発も遅れていていました。そのため、村が盗賊に襲われることもしばしば。避難した村人たちに盗賊を追い払ったことを伝えるために天燈を飛ばしていたそうです。その名残から、今でも「幸福祈願」の象徴になっているのだとか。
その規模は次第に大きくなり、最近では世界各国から観光客が訪れる、台湾のビッグイベントになっています。
事前申請でスムーズに
ランタンを飛ばす方は会場に入る前に受付を。
|
|
今回の会場「平渓國中」
|
せっかく行くなら見ているだけではなく、自分たちでもランタンを飛ばしたいですよね。会場でランタンを飛ばしたいという方は、事前に公式サイト上で登録していくのがスムーズです(振込みに関しては、現地に知り合いがいればお願いしましょう)。
当日、会場のサービスカウンターでも受付をしていますが、番号札をもらうのがなかなか大変。ランタンフェスティバル自体が始まるのは18時からですが、みんなお昼くらいから来ていたそうです。元宵節に開催されるランタンフェスティバルよりは混まないといえ、当日受付をする場合は、早めのバスに乗車して会場に向かうのがおすすめです。
台北市内からは少し距離がある平渓ですが、会場まではバスが走っています。MRT「木柵」駅から795番のバスに乗り、会場の「平渓國中」の下車。会場の目の前でバスが停まるので安心です。この日のために臨時バスも走っているので、バスに乗れなくて困るということはないはず。15時20分から22時までは10分に1本バスが走っていました。
ちなみにフェスティバル当日は交通規制がなされ、15時から22時までは一部道路が通れなくなってしまいますので、マイカーは使わずバスで行きましょう。
一般カメラマンたちはお昼すぎからすでに少しでも前のほうに…と三脚を立てて場所取りをしていましたが、せっかくなので会場周辺の散策も。駅の近くには老街があり、いつもは静かな街も、この日だけは観光客で溢れかえります。
どこを見ても、人、人、人。おいしそうな小吃や台湾スイーツのお店が並んでいて、思わず目移りしてしまいます。
なかには、夜を待てずに昼間からランタンを飛ばす人たちの姿も。最近、SNSでもよく見かける線路の上でのランタン飛ばし。会場に入れなくても、老街でランタンを購入して、願いごとを記載すればランタン飛ばしをすることができます。でも、注意しないとせっかくお願いごとを書いたランタンが燃えてしまうことも…。ランタン飛ばしをする際には、気をつけてくださいね。
さて、お待ちかねのランタンフェスティバル。18時からのスタートに合わせて、会場には続々と人が集まってきます。今回のランタンフェスティバルでは、合計で800個のランタンが、8回に分けて飛ばされました。つまり1回につき100個のランタンが空に舞っていくということ。今年初めて行われた中秋節のランタンフェスティバルは元宵節に比べると小規模ですが、それでも100個のランタンが一斉に飛んでいく様子を見られる機会なんて、なかなかないですよね。
この日は、あいにくの雨でしたが、ちょっとの雨なら(結構降っていましたが…)開催されます。
体育館に集合して
|
|
雨に濡れながらも
|
会場で準備
|
|
ランタンが空へ
|
みんなカッパを着ながら
会場でランタンを飛ばす人たちは、各ナンバーにあわせて体育館に集合。時間になったらランタン飛ばしの会場となっている校庭に移動します。用意ができたら、スタッフがランタン広げて火をつけてくれるんです。みんなのランタンに火がついたら号令とともにランタンを空に放つ…。
すると、幻想的な世界が広がります。
最近は海外からの参加も増え、日本はもちろん、アメリカや韓国、タイなどから来たという参加者の方々も。だんだんと国際的なイベントになりつつあるようです。
ランタンが飛ぶのはおよそ30分ごと。各グループが準備している間には、ステージ上で様々な演目が行われていました。地元、平渓國中の学生たちによる太鼓パフォーマンスがあったり、バンドや歌手が来たり。それぞれの演目で盛り上がっていて、ランタンが飛んでいない間も楽しめます。
画像提供:新北市政府觀光旅遊局
そして今回は中秋節ということで、特別にお月様のような形の丸いランタンも用意されていました。通常のランタンよりもコロンとした丸さが可愛い。大型ランタンもお月様のような形をしています。熱がたまると、よりランタンがまぁるい形に。あいにくのお天気で、お月見にはなりませんでしたが、ランタンのおかげで月が見られたような気分。
これだけのランタンが一斉に飛んでいく様子は、やはり圧巻です。まるでおとぎ話の世界に入りこんだ感覚に。
日本ではなかなか見られない光景なだけに、台湾旅行をする際にはぜひスケジュールに組み込んでみてほしいイベントです!
以上、台北ナビでした。
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2017-10-19