ワクワク、ドキドキのビッグイベント。海外からの観光客がどっと増えていましたよ
こんにちは、台北ナビです。台湾では旧正月後初めての満月になる日(小正月)を「元宵節」といいます。今年は3月2日でしたが、台湾ではこの元宵節がとても重要視されていて、各地でランタンフェスティバルが開催されたり、大量のロケット花火を打ち上げて厄除けをする塩水蜂炮など、たくさんのイベントが行われます。
その中で、今回ナビは新北市の郊外、平渓で行われる「平渓ランタンフェスティバル」に行ってきました!今年は海外からの観光客が増えてさらに国際化。すでに遊びに行ったことあるよという方も多いと思いますが、改めて魅力をご紹介します!
「スカイランタン」とはなんぞや?
これがスカイランタン。長方体で下に穴が開いています
さきほどから「ランタン」と言っていますが、台湾で「ランタン」は大きく分けて2種類あるのはご存知でしょうか?一つは「花灯(燈)」と呼ばれる据え置き型。毎年交通部観光局が主催して、毎年会場を変えながら開催される「台湾ランタンフェスティバル」のランタンはこちらに該当します。
そして、平渓ランタンフェスティバルのランタンは「天灯(燈)」と呼ばれ、空に打ち上げるタイプです。このランタンは長方体で、開いている底の部分に油を浸みこませた紙の束を取り付け、それを燃やすと上昇気流が起きるため、熱気球の要領で空高く打ち上がるという仕組みになっています。
元々は遠隔地に情報を伝える「狼煙」として使われ、平渓ではかつて、距離の離れた場所にいる役人たちに、集落の無事を伝達するためランタンが打ち上げられていたとのこと。今では観光イベントとしての性格が強くなり、ランタンに願い事を書き込んで打ち上げることが一般的になっています。
ランタンフェスティバルの日はシャトルバスが運行されます!
100台以上のバスが平渓までピストン輸送!
さて、通常だと台北から平渓に行くためには、台北駅から鉄道に乗って途中で乗り換えて~とか、MRT文湖線木柵駅から路線バスに揺られて~というルートが一般的ですが、この日は一大イベントということで、MRT文湖線動物園駅と台湾鉄道瑞芳駅から臨時シャトルバスが運行されました。
ナビ一行は15時過ぎに動物園駅に到着。すでに多くの行楽客が詰め掛けていましたが、約20分並んでバスに乗車。といっても、ナビ一行は長時間平渓に滞在することを念頭に座って行こうと決めたために並ぶ必要がありましたが、立って行ってもいいという人ならこの時点では待ち時間なしで乗車可能でした。ただ、起伏が激しく、カーブの多い道のりを約1時間乗車するので、立って行くなら体調と要相談です。
大混雑の平渓をブラブラ!
今回の会場は十分駅から徒歩約10分の場所にありました。シャトルバスは駅や老街の裏手にある橋で下車。まだランタン上げの開始時刻まで時間があったので、先に老街をブラブラすることにしました。
一大イベントが行われる元宵節ですが、休日ではなく通勤通学が必要となる平日。それでも老街はこの人だかり。ただ今回は日本と韓国など海外からの観光客が明らかに多くなった印象を受けました。
次から次へと行楽客を乗せたバスがやってきます
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通常よりも多くの人出。いつもはない出店も出ていましたよ
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そして十分駅から線路沿いに伸びる商店街は会場に向けて歩く人、ランタンを打ち上げる人、写真を撮る人などで大混雑。歩くのもやっとなのですが、みんな笑顔です。願い事を書いたランタンが無事に空高く上がっていく姿は、誰が見ても嬉しくなりますよね。ナビも自然とほっこり。
遠目で見ると大量の未確認飛行物体が一斉に離陸したような不思議な光景です
そうこうしているうちにメイン会場では打ち上げが始まりました。単独で打ち上げるだけでも見とれてしまうランタンですが、森の中から一斉にたくさんのランタンが打ちあがると、見たことのない光景にビックリしますが、ほどなくしてその美しさに感動を覚えます。
会場でランタンを打ち上げよう!
会場に入る人で大混雑。早めの行動が鍵ですよ。
会場でランタンを打ち上げるためには当日の午前中に会場まで来て、申込をする必要があります。数に限りがあるために先着順で、新北市政府関係者の話によると、10:00からの申し込みはすぐに定員に達したそう。とはいっても、会場周辺に立ち入ることは可能なので、ランタン観賞は誰でもできます。
申し込み一番乗りだったのはなんと訪台30回目の日本人観光客。5:00前に台北を出る始発の路線バスに乗って会場で待ち続けたんだとか。きっと素敵な思い出が出来たのではないでしょうか。
ナビ一行は友人が予め申し込んでくれていたのでそれにお邪魔することになりました。
会場の舞台では台湾の人気歌手のライブショーもあります
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熱気ムンムンの会場
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ランタンの打ち上げは、基本的に手馴れた手つきのスタッフさんが指示、誘導してくれるので安心です。まずはグループごとにランタンとサインペンが渡されるので、願い事を書き込みましょう。
時間になると今度はスタッフさんがバーナーで火をつけてくれるので、指示があるまでしっかりとランタンを持ちます。この時、ランタンの中の空気が火で温まり、徐々に熱気を帯びてきますが、手は離しちゃだめですよ。もし傾けたりするとランタンが炎上!なんてこともあるのでご注意を!!!
上がった上がった~!
スタッフの指示があったら手を離してランタンを空へ打ち上げます。意外と速いスピードで空へと舞い上がっていきます。なんとも幻想的な光景。うっとりしてしまいます。願い事が叶うといいなぁ。
この美しい光景は動画でもご覧ください!
2018年は9月24日の中秋節にも平渓ランタンフェスティバルを開催!
どうでしたか?日本にはない美しい光景が見られるのが平渓ランタンフェスティバルの魅力。2017年からは元宵節だけでなく、中秋節にも開催されるようになりましたが、実は今年(2018)も中秋節の開催が決定!今年は9月24日ですよ。もし次回こそ参加したいとお思いのアナタ、ぜひこの機会に台湾旅行を計画してみてくださいね!
運行本数は少ないですが、油断は大敵です
ちなみに、線路への立ち入りについてですが、平渓線を運行する台湾鉄道は、原則的に線路内への立ち入りを禁止しています。十分駅や平渓駅などの周辺に限っては、観光振興のために線路内を歩いたり、線路内でランタンを打ち上げることを特例として黙認していますが、安全にはくれぐれも注意してください。ランタンフェスティバル時は非常に混雑しますので、お子様連れの方は特に気をつけてください。
突然空から落ちてきたランタンの残骸。火がくすぶったままでしたが、幸い人に当たることはありませんでした
もう一つご注意いただきたいのは、燃えたランタンが頭上に落ちてくる可能性があるということ。ランタンがあがるということは、逆に落ちてくる可能性があるということです。大勢の人が集まっている場所に急に落ちてくることもあります。警察官や消防隊員、大会係員などがホイッスルを鳴らして注意を促してくれますが、思わぬ怪我を防ぐためにも、頭上への警戒を忘れずに。
以上台北ナビがお伝えしました~。
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2018-04-02