空港だけじゃない!桃園には折り紙つきの「いいもの」がたくさんあります!
こんにちは、台北ナビです。
台北の西側にある桃園市。台湾の空の玄関「台湾桃園国際空港」があることで有名ですが、実際にどんな名物があるかをご存知な方はあまり多くないのではないでしょうか?かくいうナビも、台北から鉄道や高速バスで一時間足らずの場所でありながら、遊びに行ったことは決して多くなく、恥ずかしながら知識に乏しい状態。
そんな中、桃園市政府でこの度、桃園の地元食品関連企業の展示販売会が行われたため、どんな名物があるのかのぞいてきました。旅行のお土産やギフトにできる商品がたくさん出品されていましたよ~!一緒に見ていきましょう!
台湾の食文化と深い関わりを持つ桃園
実は桃園は、台湾の食文化と深い関わりを持っているんです。その理由は台湾には食品関連企業や加工工場が集中していて、全台湾で作られる食品の約6割が桃園で生産されているから。あなたが台湾で食べたり買ったりした食品の中に、知らず知らずのうちに桃園で作られたものが混ざっていたかもしれません。
市では近年、「ゴールド認証(桃園金牌好禮)」と名付けた良質な食品を販売するお店に公式の太鼓判を押す取り組みを始めていて、桃園市全体で食品商品のブランド化を進めています。今回の展示会にはこの認証を受けたお店ばかりが出展したのですが、これを目安にお土産やギフトを購入すれば、贈られた人が喜ぶこと間違いなし!日本への販路拡大にも積極的に働きかけて行くそうなので、ぜひチェックしてみて下さいね。
実は隠れたお茶の産地だった!
【達観有機茶園】まず訪れたのは「達観有機茶園」のブース。1982年生まれのオーナー王俊民さんは、約15年ほど前からお茶の魅力に取り付かれ、ハイテク企業での仕事を辞めて、拉拉山でお茶農園を経営するまでになった脱サラ企業家。
台湾茶といえば新竹や南投、嘉義が有名ですが、桃園でもたくさんのお茶が栽培されているんだそう。特に桃園南部の拉拉山は標高が1000m以上あり、お茶の栽培に適しているんです。また、桃園・新北地区の水がめである石門ダムがあり、農薬の使用に制限がかかっているため、有機栽培に力を入れているのも魅力です。
王俊民さん
ナビは弱発酵茶の高山烏龍茶を試飲。日本の緑茶にも近いすっきりとした飲み口なので台湾茶に飲みなれていない日本人が入門するのにお薦め。焙煎をしていないお茶なので、茶葉のそのままの美味しさや風味を感じられましたよ。
王さんのお薦めは茶葉が入ったミニ缶8本が入ったギフトセット。4本分を蓋付き湯飲みに変更もできます。たくさんの種類のお茶を飲み比べることで、お茶の味の違いをしっかりと見極められますし、自分の好きな味を見つけられます。
住所:桃園市桃園区民有東路55号8F-8
電話:(03)326-2845http://dgotea.com/
収穫時期に合わせて四種類のお茶シリーズを販売
【雪霧有機茶荘園】「雪霧有機茶荘園」も復興区で有機栽培された茶葉を扱うお茶屋さん。季節に合わせた発酵度や品種の異なる茶葉は繊細ながらも自然の恵みをふんだんに受けた味が楽しめます。特に夏のお茶「署月」は、東方美人茶と同様、環境の変化に敏感なウンカという虫が茶葉を噛むことによって味わい深くなったもの。無農薬で丁寧に栽培されたお茶の印です。
そしてナビが個人的に興味を持ったのは「福圓」と呼ばれる低温発酵の烏龍茶。発酵時の温度を抑制することで、本来は拡散してしまった茶葉本来の香りをしっかりと閉じ込め、サトウキビやサツマイモ、干し柿のような芳しさがする甘いお茶に仕上げました。低温発酵茶は台湾でもあまり見かけない商品なので、試す価値アリですよ~。
住所:桃園市復興区華陵里哈嘎湾26-2号
電話:(03)391-2959https://snowmist.myorganic.org.tw/
【竹峰製茶廠】百年近くにわたって栽培されてきた由緒正しき銘茶が楽しめる「竹峰製茶廠」は、金萱茶や蜜香紅茶のほかにクチナシ烏龍茶などのフレーバーティーも販売しています。パッケージもカラフルで可愛らしく、思わず集めたくなってしまうほど。
お店にはレストランが併設されているばかりでなく、DIY教室も開催。お茶の魅力を多くの人に伝えています。
住所:桃園市蘆竹区坑子里12鄰猫尾崎1号
電話:(03)324-1888https://www.zhufengtea.com/
カラフルなパッケージが素敵
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保湿、消炎効果もあるとされるお茶エキス
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いつもの食卓をワンランクアップしてくれる隠れた力持ち!
【益康国際食品】「益康国際食品」はご飯のお供となるお漬物の付け合せを販売する企業です。台湾の食卓に欠かせない味で、日本でも台湾の味がいつでも楽しめます。大人から子供まで家族みんなで食べるものだから、品質管理はしっかりと行っていて、HACCPやISO22000、グローバルGAPなどの認証を取得する念の入れようです。
商品はグルメサイトの人気ランキングで3年連続1位に輝いたほか、2019年には農業委員会によって台湾十大魅力商品にも選出されていて、多くの人に支持されているのが分かります。
こちらの一番人気は、キャベツのピリ辛漬物「黄金泡菜」。キャベツは基本的には台湾産を使用しています。一見するとオレンジがかった韓国キムチのようですが、実際に食べてみるとさっぱりしててまろやか。チャーハンに入れたり、豚肉と炒めて食べるのがオススメです。
そうめん昆布のピリ辛漬物「黄金海帯絲」も人気です。コリコリとした食感が楽しく、お酒のおつまみにも良く合います。とにかくバリエーションが豊富なのでぜひお気に入りを探して下さい。
住所:桃園市龍潭区中豊路533巷58号
電話:(03)479-0605https://www.ekstore.com.tw/
台湾産キャベツは甘くて美味しいんだそう
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豊富なラインナップ
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台湾で購入し、日本に持ち帰る場合は、レトルトパック入りの商品をお求めください~ |
【向記食品】「向記食品」も調味料の会社です。看板商品はシラスのXO醤「吻魚XO醬」。XO醬というと香港料理を思い浮かべますが、実は台湾でも比較的ポピュラーな存在。特にシラスが入っているのが台湾らしいポイントです。それでいて臭みがないのが人気の秘密。オーナーのおじいさんから受け継がれたという調味料で、新鮮なシラスにニンニクと唐辛子を混ぜて香り豊かにしています。野菜やお肉、食材を選ばず炒め物に最適ですよ。貝柱を使った高級ラインのXO醤もあります。
住所:桃園市中壢区龍興路415巷26-1号
電話:(03)456-2400https://www.grandpa.com.tw/
白いご飯にかけて食べるだけでも十分に美味しいです
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高級ラインの貝柱XO醤
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【大房食品】桃園市内でも特に早期から発展した大渓地区で1923年から続く老舗の豆干屋さんです。伝統的な豆干の味を守り続けながらも、現代の食生活に合った商品開発を続けてきました。豆干とは、簡単に言えば硬い豆腐。硬めの豆腐に圧を加えて脱水して作ります。
「どうせ全て豆干なんでしょ」と思ったら大間違い。ブラックペッパー味や台湾独特の調味料である沙茶味などのほか、中にはジャーキーそっくりの味と歯ごたえがある不思議な豆干までバラエティ豊か。おやつに、おつまみに色々なシュチエーションで、しかもヘルシーに食べられるのが嬉しいです。
また、豆乳ヌガーも最近特に人気のユニーク菓子。大豆の香りが口いっぱいに広がってヌガーの固定概念を覆してくれるだけでなく、豆乳の新たな可能性にも気付かせてくれる新商品です。
住所:桃園市大渓区中正路46号
電話:(03)388-3457https://www.tafangfoods.com.tw/
【中祥食品】
「中祥食品」は2020年で創業50周年を迎えた大手企業。ソーダクラッカー「自然の顔」は、台湾で知らない人はいないほどの圧倒的なシェアを誇ります。お薦めはOday芝麻餅乾(ゴマクラッカー)。米国産の小麦、オランダチーズ、オーストリア産のバターと粉ミルクを絶妙な分量で配合した高品質クラッカーは栄養たっぷりで、忙しい朝やおやつにピッタリです。
そしてナビが注目したのは、そんな中祥食品が50周年を期に、社運をかけて参入した乾拌麺(汁なし麺)。小麦粉の取り扱いに慣れた企業だからこそできたモチモチの縮れ麺が独自のソースに絡み、後引く美味しさを実現しました!テスト販売の時点で大きな反響があり、今後大きく展開していくそうなので、スーパーやコンビニなどで見かけたらぜひゲットしてください!
住所:桃園市八徳区広福路613号
電話:(03)371-3688https://www.chfoods.com.tw/
開発に2~3年費やしたという肝いり汁なし麺
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ちょっと高級路線のクラッカー「O'day」シリーズ
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【黒豆桑事業】「黒豆さん(おとうさん)」と呼ばれ親しまれていた職人が長年手がけてきた無添加の醤油を販売している「黒豆桑事業」。お薦めは健康、幸運、金運、対人運、パワーを高めてくれるという願いがこめられた「瓊漿雨露古早味ギフト」です。
住所:桃園市亀山区文東五街99号
電話:(03)327-5112https://www.ods.tw/
ばら撒き土産にぴったりなお菓子だって桃園産がたくさん!
キティちゃんとコラボした商品も
【新東陽】1967年に創業したお土産屋さんの「新東陽」も桃園に工場があります。空港や繁華街にお店があるので利用したことのある人も多いのでは?どんなお土産を買おうか迷ったら、新東陽にくれば、ほしかったお土産がきっと見つかるはずです。
今のお薦めはタピオカミルクティーパイ。ニュージーランド産の良質なバターを使い、濃厚な味と芳醇な香りに仕上がっています。また、ナタデココで再現したタピオカはほどよい弾力が楽しく、話題性の高い今大注目の商品です。
桃園市大園区大工路11号
(02)2995-1130 #621https://www.hty.com.tw/
基本的な台湾のお土産は新東陽で手に入ります
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右側がタピオカミルクティパイ。タピリストはぜひ試してみて
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【手信坊】台湾初の米菓製造会社である「手信坊」は、他企業にお菓子などを供給するOEM企業として発展してきましたが、近年は独自ブランドの商品展開にも注力しています。
ナビがイチ押しするのは「滴滴噠心蛋捲」と呼ばれるエッグロール。台湾では円筒形のものが一般的ですが、こちらはなんと花びらのように優雅な扇形。程よい甘さでパイのようにいくつもの層ができていてサクサクなのも特徴的です。ギフトに、来客時のお茶請けにもピッタリですよ。
住所:桃園市龍潭区中興路18巷115号
電話:(03)479-7599http://www.3ssf.com.tw/
原住民テイストの商品なら一味違ったギフトに!
【添美醸造】
桃園市には台湾原住民タイヤル族が暮らすエリアがあり、原住民テイストの商品もたくさんあります。「添美醸造」は、原住民のスタッフたちが作るクラフトビールが自慢です。台湾で栽培されていないホップこそ輸入物ですが、レッドキヌアやローゼル、ハチミツなどは台湾産を使用。しかもこれらは原住民集落などで栽培されているものを使っているので、地域経済の振興にも繋がっているんだとか。
ブヌン族出身だという田高維正会長
メイン商品となる「勇士の涙」は、レッドキヌアを使い、コーヒーやキャラメルのような香りの中に残るフルーティーな味わいが特徴。オリジナリティと台湾らしさあふれるビールは、まろやかな酸味と甘みが重なり、すっきりながらも余韻のある仕上がりになっています。さらに、日本のビールコンテスト「インターナショナルビアカップ」で受賞経験もあり、品質は折り紙つきなんです。
田高維正会長によると、まだまだスーパーや酒店での販売は少ないものの、原住民料理レストランや原住民系ショップなどで購入できるそう。少しずつ販路を広げて行きたいと話していましたよ。
住所:桃園市龍潭区工七路28号
電話:(03)480-1058http://web.fanswoo.com/bazu-beer.com/page/store
【高山青茶業】タイヤル族が多く暮らす復興区で、この地で生まれ育った曾哈米(ハーミー)さんが手がける台湾茶もあります。「高山青茶業」で販売されるのは「ハーミーお姫様のお茶シリーズ」。パッケージにはタイヤル族らしいデザインが施され、見た目からすでに異彩を放っています。
哈米さん
四季と同じ4種類のラインナップで、春は「緑茶」、夏は「紅茶」、秋は「清香烏龍茶」、冬は「韻香烏龍茶」。標高1000mを超える場所にある茶園で丁寧に有機栽培された茶葉は香り高く、自然の美味しさがしっかりと茶葉の中に閉じ込められています。
しかも、同地区で紅茶が栽培されているのはハーミーさんのところだけ。普通の紅茶なはずなのに、お湯を注いで直ぐフルーティーな香りが広がり、味も深みがあって「蜜紅茶」を飲んでいるかのよう。
ギフトパックは1回ずつ使いきりの30個の小包装になっていて、いつでも開封直後の新鮮な美味しさを楽しめるのも魅力的。贅沢な味を楽しんで下さい。
住所:桃園市復興区羅浮里高坡部落33-3号
電話:(03)382-1646https://www.facebook.com/KaoShanQingTea/?ref=page_internal
拉拉山産の紅茶は珍しいんだそう
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パッケージはティッシュケースになります
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そのほかにも色々な商品がたくさん
【大漢酵素】食品工場がたくさんある桃園では健康食品を製造する工場もあります。「大漢酵素生物科技」は、40年の歴史を持つ台湾初の微生物発酵研究所。看板商品である「V52野菜植物発酵液」は52種類の野菜や果物のエキスがつまった栄養価の高い一品。毎日1杯希釈して飲むだけで免疫力の増強や若返り効果が期待できちゃうんだとか。フルーティーな甘酸っぱい味で、毎日飲み続けられます。また、腸内活動を活発化させ、美容にもよい粉末のビフィズス菌は、水なしでそのまま飲めて、子供や女性にお薦めです。手頃な価格で手軽に健康になれるのはいいですよね~。
住所:桃園市新屋区圳禾路1415路
電話:(02)8966-9671http://www.biozyme.com.tw/
【正康食品】1986年に設立された飲料メーカーの「正康食品」は豆乳や米漿を得意としています。豆乳はコストの高い台湾産の大豆を厳選して使用するこだわりで、ありふれた豆乳商品の中でも差別化を図っています。すでに日本市場でも商品を展開しているのですが、日本人の好みに合わせて台湾では販売していない日本向けの商品を開発してしまう力の入れよう。台湾ではとてもポピュラーな豆乳をぜひ日本でも味わって下さい。
住所:桃園市新屋区清華里紅坭坡12号
電話:(03)477-2612http://www.ck-food.com/
【桃園市農業產銷推廣協會】桃園市内の農業者によって結成された組合で、自然農法で栽培された農産物の加工食品を手がけています。お薦めは香水檸檬という品種のレモンを使ったドライレモン。皮まで食べられる高品質のレモンは、防腐剤や着色料を全く使っておらず、そのまま食べても、お茶に入れても美味しく食べられちゃいますよ。
住所:桃園市八徳区中興街8号5F
電話:(03)365-5842
ウコンと丹参のコーヒー
【源之宝農業企業社】オーナーの游紀儒さんは、行政院農業委員会が認めた実力ある若手農家の一人。革新的な新商品の開発やパッケージデザインの洗練化などを積極的に進めています。
ナビが飲ませてもらったのはオリジナルのコーヒー。中でもウコンコーヒーは、味の自己主張の強いコーヒーとウコンが見事に絶妙なハーモニーを奏でていて、風味を引き立てています。また、血流増加や血圧の上昇抑制、動脈硬化の予防などに効果があるとされる漢方・丹参のコーヒーもあり、ただ単に薬として漢方薬を飲むのではなく、嗜好品とあわせて摂取し、手軽に体質改善が図れてとても魅力的でした。
住所:桃園市亀山区兔坑里大同路869号
電話:0917-899-861
小さな会場でしたが、お店の人とお話しながら商品に対しての認識を深めていたら、あっという間に3時間が過ぎていました。でも、出展していた全ての企業が信念や情熱、プライドを持って紹介していた商品は、本当に魅力的でしたし、普段知ることのできない裏側までしっかりと理解できました。なるほど、桃園はとっても魅力的なエリアだったんですね。
以上、もっともっと、桃園について深く知ってみたいなと興味が湧いてきたナビがお伝えしました。
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2020-03-09