嘉義から阿里山へ行く阿里山鐡路の站で有名な「北門站」の所に2年前から檜意森活村(通称:HINOKI VILLAGE)という嘉義県にあった日本時代の木造建築28棟を移築した文化區があります。最近、ようやく全体が完成。おみやげ屋、アイス屋、ギャラリーとして動態保存されていて、観光地としても人気があります。
その一角に「KANO故事館」が2014年8月3日、正式に開館しました。内部には映画KANOを撮影したときに使った近藤監督の家の内部を再現。入場料は30元。
このセットに違和感を覚えたのは、白黒テレビの存在。この年代はまだラジオですね。映画の中でも、街の人達はラジオのあるお店の前に集まって試合の様子を聞いていました。
永瀬正敏演ずる近藤教練(監督)が、「一球入魂」と毛筆で書いたシーンの再現。映画は3時間もあったので、なんとなくしか覚えていないシーンですが、たしかにありました。和服姿の近藤監督。
入口の外にある下駄箱には、ナインの名前を書いた紙が。どんな順序で貼られたのかは謎でした。
「あんぽろ」というお菓子は当時からあったもの。この日は、オープン記念なので、麦茶と御菓子のサービスがありました。素朴なあんこ菓子。
その当時、噴水広場で営業していた「日向屋」は、戦後、盧さん一家が引継ぎ、羊羹・饅頭等の和菓子の他に、いろいろなお菓子を販売しています。この女性は、「新台湾餅舗」の三代目、盧雅羚さん。輔仁大学で日本語を勉強されていたので、日本語でいろいろ説明してくださいました。
当時の嘉義農林学校や野球部の事を詳しく説明した記事(全部中国語ですが、、)
8/3のオープン記念では、阿里山鐡路の北門站から竹崎站まで蒸気機関車で小旅行するイベントがありました。8/24にもあるそうです。今後は日本の大手旅行社のツアーにも見学が組み込まれたコースが販売されるそうですから、ぜひ、探して見に来てください。
今年の春に完成した噴水ロータリーにある呉明捷投手の銅像。ゆっくり回転していることもあります。ロータリーは信号が無く、車もバイクも多いので、撮影する時は気をつけましょう。ちょうどこの噴水ロータリーの中山路を西に行けば嘉義駅、東に行けば、嘉義農業高校の有った場所(現在は、国立嘉義高級商業職業学校)と嘉義神社のあった嘉義公園。ナインは、中山路と「コウシエン!!」と掛け声掛けながらランニングしていたんですね。
熱い想いがこちらに飛んできそうな書体。映画を見る前でも見た後でも、撮影ロケ地や市内を散策すると、どこからかナインのランニングの掛け声や足音が聞こえてくるかも。そんなノスタルジックな嘉義、ぜひ立ち寄ってみてください。