彰化小吃 美食の旅へ出発!

台湾中部の彰化、親切なご夫婦に巡り会い、たくさんのおいしいものを発見した旅になりました

こんにちは、台北ナビです。今日は、ナビ夫の故郷台湾中部の彰化へやってきました。もちろん、ナビ夫を案内役にたててですが、実は案内役、台北の生活が長いので、3軒め以降が続かず、途中から地元の人をとっつかまえ、美食の旅を完結したのです。彰化、、、台中なら知ってるけど、彰化ってどこよ?って聞く人もいるくらい、ちょっと影が薄い県ですが、台中の海側、鹿港のあるところっていうと、ああ!と思う人も多いでしょう。今なら新幹線で「烏日」まで行って、そこからバスで30分くらいですかねえ。鹿港まではちょっと遠いので、今日は交通の便がいい彰化駅あたりを中心にスタートしま~す。

「肉圓」(台湾語でバァワン)でしょ!

「肉圓」、、、。デンプン包みの肉まんみたいなものでしょうか。ナビ周辺の日本人にはこの台湾小吃のうまさが分かる人がどうも少ないみたいで、かくいうナビも、「台湾を代表する小吃」の個人的ランクでは上位に浮上してこない部類でした。しかし、台湾の人は「肉圓」のランクが非常に高いんですね。このプニョプニョのどこがおいしいいんでしょうねえって、ナビはずっと思っていたんです、、、。そもそもこのサツマイモのデンプンで固めたプニョプニョ、初期は台湾も食べ物が少なかった時代、デンプンにお砂糖を混ぜておやつとして食べていたそうです。時代とともに生活も豊かになってきて、肉やシイタケ入りが登場したわけです。肉とシイタケが出てくると、甘いデンプン固めのおやつは衰退し、その後はタケノコも入ったり、卵の黄身も。果てはフカヒレ、貝柱入りも今ではあるのです。小吃「肉圓」も長い流れの中、その時代に求められてる形へ上手に変化していき、今では彰化といえば「肉圓」を思い出す人もいるほど、強いインパクトをもった「小吃王」にまで成長したわけです!
彰化小吃 美食の旅へ出発! 肉圓 屋台 小吃 台湾小吃 スープ 台湾料理 グルメ 観光中部 何と言っても「肉圓」

何と言っても「肉圓」

老舗から入ります

おいしそうでしょ?

おいしそうでしょ?

今日はそのおいしさの謎を究明したいものです!と、最初に案内されたのが、「60年老店」を看板に大きく掲げる「彰化肉圓」。まずはここに行かなきゃって来たけど、お客の入りはパラパラ。去年新装したばかりで、お店の中はすごく清潔。ここでは「香?肉圓」30元を注文しました。これが一番初期の肉圓。プニョプニョと中の肉、甘ったるいソースを一緒に口の中へ放り込みました。今まで、切りにくいので、デンプンだけ、肉だけって分けて食べてたのを、混ぜて食べてみると、フーン、この食感と味わい、悪くないですねえ。デンプンだけは無色の味なので、おいしくないです。決め手はこの肉とシイタケ、タケノコ、そして、濃いめのソース。具とソースの間に介在するプニョプニョ、この3者の組み合わせがいいわけですね。ナビにとっては、初めておいしい「肉圓」を食べた気になりました。
老舗60年です

老舗60年です

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こうやって揚げられます
三代続く誇り

三代続く誇り

卵黄入り(初期)、シイタケ入り(発展期)、フカヒレ入り(現代)の3種を売ってます

卵黄入り(初期)、シイタケ入り(発展期)、フカヒレ入り(現代)の3種を売ってます


「彰化肉圓」
住所:彰化市陳綾路203号 電話:(04)7227−868
営業時間:11:00~20:00 年中無休

長蛇の列が続く

この老舗の斜め前には、すごい人波の「肉圓」店があります。看板には「老担阿璋肉圓」と書いてあって、老舗を軽くしのいでいる勢い。そんなにおいしいのかなと、「彰化肉圓」を出て続けざまに入り、同じく「香菇肉圓」を注文しました。個人的には、こちらのほうは全体的に統一した味、プニョはあまり感じられません。老舗のほうは皮、中身、ソースが一つずつ主張していて、全体的な味の組み合わせがよくできてるなと思ったけど、、、でも、こっちの客入りが多い理由はなに??肉圓メニューの種類は同じだけど、スープの種類はこちらの方が多いです。そして、おそらく決め手は店のオバチャンたちの威勢がいい。元気さがお客さんを呼んでる風でもあります。片や老舗店は、来るなら来ればみたいな、、、どちらを選ぶかは、個人の判断にお任せします。
次から次へと絶えないお客さん 次から次へと絶えないお客さん

次から次へと絶えないお客さん

これはどう? これはどう?

これはどう?


「老担阿璋肉圓」
住所:彰化市長安路144号 電話:(04)7229−517
営業時間:9:30~22:00 年中無休

名前にギョッ


案内役の夫が「肉圓」はちょっと休もう、というんで、今度は麺のお店に向かいました。ここも彰化では有名なお店なんですね、その名も「猫鼠麺」!エエッ!もしかしてその手のものが入ってる、、、?とナビと同じ思考回路の方は少なくないかもしれませんが、冷静さと理性を備えてる方なら、何か理由があるはず、とピンと来るでしょう。ゲ○ゲの鬼太郎の中のネズミ男が頭に浮かんだ人は、、、ほぼ当たりです!ここのお店の初代老板は、小柄で動きが敏捷、お客さんから「ねずみ小僧」なんて愛称で呼ばれていたんですね、で、台湾語ではネズミと猫の発音が同じ、なので「猫鼠さんが作る麺」って名前になったそうな。
この麺のスープは豚肉を細かく切って揚げた後、調味料を加えて約2時間煮込みます。さらにシジミのスープとねぎ、ニンニクを入れてさらに煮込みます。この麺の特徴はスープで、他では味わったことのない味でした。シジミの味がものすごく効いてて何とも味わい深いものがあります。これに肉巻き、エビ団子、シイタケ団子をトッピングし、「猫鼠三寳麺」というのがお店の看板メニューになってます。さて、ナビ夫のネタもここでほぼ尽きてしまい、2人で一つづつ麺を注文しました。




                     麺と美味なスープ

救世主登場!

と、美食の旅もここであっけなく終り?と、2人で麺をすすっていると、混んでる店なんで、向い側に中年のご夫婦が合い席で座りました。魯肉飯にエビ団子スープ、野菜、お皿いっぱいに盛られた豚足、看板の麺、、、トントンと並んでいき、かなりの食通とお見受けしました。思わず目が合ってお互いニッコリ。ナビ夫が「よくこのお店に来るんですね?」と聞くと、奥さんのほうが「ここはね、麺だけじゃなくて、豚足とスープがおいしいのよ」と。ナビ夫、すかさず自分は生まれも育ちも彰化なんだけど、おいしいところは昔と大分変わりましたよねえと言ったら、お2人は声を合わせて、彰化はおいしい小吃がいっぱいあるよ。自分たちは食べるのが大好きだから、おいしいもの探しに南部のほうまで行ったりするけど、彰化へ戻ってくると、やっぱりここのが一番おいしいって思うんだよ、と郷土自慢の小吃の話しを聞かせてくれました。

ナビ、やおらペンと紙を取り出し、ナビ夫にメモって、と頼みました。何々三民路の?ああ、ここからなら、○○路をまっすぐ行って、、、フンフン。希望が見えてきたナビたちです。しばし陳さん夫婦とのおしゃべりを楽しみました。今日は時間があるんで、いろいろ食べ歩きたいと思ってたんですよ、とナビたちが言ったら、楽しんでくださいね、とニコニコ。陳さんたちが住んでる近所のお店まで紹介してもらい、台湾中部の人たちの温かさを感じたひとときでした。
看板の「豚足」も食べてみよう 看板の「豚足」も食べてみよう

看板の「豚足」も食べてみよう



陳さんご夫婦、
どうもありがとう!




「猫鼠麺」
住所:彰化市陳稜路223号 電話:(04)7268−376
営業時間:9:00~20:30 年中無休

文句なし、うまい!

陳さんご夫婦が熱烈に押してくれた「肉圓」の店にさっそく足を運びました。2007年は「肉圓」コンテストでなんと1位を獲得したそうです。店先はなんてことはないホントに田舎の小吃店。店先で食べ物を扱い、食べるところは簡単なステンレスの椅子や古いテーブル。が、店前に垂れ下がる垂れ幕には、堂々2007年「肉圓」のチャンピオン!の文字が。

ここでは一番高い「フカヒレ入り肉圓」を食べてみてと言われてたので、一個70元のフカヒレ、貝柱入りを注文しました。このお店の特徴は、外側の揚げ方がかなり強く、プニョの外がカラッとなっています。透明感はなく、揚げ物になってるんです。見た目の美しさはあまりないですが、このカラッとした部分とプニョ、そして、フカヒレ、貝柱、肉、シイタケと豪華な中身、そして!おいしいソース、口にいれて、噛み始めた途端、ウーン、究極の「肉圓」はここにあったか!!ナビ、台湾へ来て長いですが、初めて最高といえる「肉圓」に巡り合いました!ここの「魚翔肉圓」(フカヒレ入り)、、、台湾初期の砂糖入りから、時代とともに生活が豊かになってくるに従い試行錯誤を経て、素朴な食と豪華食材がうまく出会った傑作品と言えるかもしれません。




                   ローカル味たっぷりの店先




                   これがおいしかったんです



この揚げ具合が決め手




「阿三肉圓」
住所:彰化市三民路242号 電話:(04)7240−095
営業時間:10:30~19:00 年中無休

喉をうるおそう

「肉圓」はおいしいが、されど、そんなに食べられず、、、。陳さんご夫婦ご推薦の飲み物やに行こうと孔子廟へ向かいました。廟の向かいに2軒、パパイヤミルクとトンカツ弁当の店。さっきの麺でお腹はほどよくいっぱいになってたんで、ここではパパイヤミルクジュース(45元)とトマト蜂蜜ジュース(40元)を注文。パパイヤはたぶんそんなに熟してなかったからか、もうちょっと甘みがほしいかなと思いました。果物がベースのジュースはその時期や熟し度がおいしさにかなり影響しますよね、トマトはさっぱりしてておいしい!ヘルシーな味が体全体に沁み渡りました。お客さんの入りも上々で、トマトを注文してる人が多かったですね、台湾の人は、果物の時期とかも考えて注文してるのかな、なんて感心した次第。




                     彰化の孔子廟です。
彰化小吃 美食の旅へ出発! 肉圓 屋台 小吃 台湾小吃 スープ 台湾料理 グルメ 観光中部 彰化小吃 美食の旅へ出発! 肉圓 屋台 小吃 台湾小吃 スープ 台湾料理 グルメ 観光中部 ←↑お店の外観と中

←↑お店の外観と中




                          買った飲み物




「彰化木瓜牛乳大王」
住所:彰化市中華路37号 電話:(04)7249−840
営業時間:10:30~24:00 年中無休

台湾のブタ肉使ってます

ここのお店は、以前食べたこともありました。台湾の煮込みトンカツで有名なお店。排骨弁当60元、台北の物価からすると高くはないですが、中部ではお弁当は50元くらいまでが普通なんで、高いなあーとナビ夫。ここでは、お弁当を一個買ってテイクアウトにしました。台湾トンカツも揚げが多くなってきて、煮込みは少数派。でもトンカツ好きな人は煮込みがいいというんですね。チキン弁当なんかもそうらしいです。かくいうナビも煮込みに一票!



                台湾トンカツは煮込みに限る!




「黒肉麺」
住所:彰化市孔門路15号 電話:(04)7226−641
営業時間:10:00~19:30 年中無休

小ぶりな「肉圓」?

ナビ夫が提案し、陳夫婦がここも悪くはないわよと言ったお店。見た目は「肉圓」の赤ちゃんって風。2個で1セットになってます。中に入ってるのは、豚肉で、ちょっと甘いスープをかけて食べます。名前が「涼圓」というだけあって、蒸して揚げたアツアツで食べるのではなく、蒸して冷ましたものを常温で食べます。小さいサイズだから、「肉圓」一個で胃がもたれるーって人には向いているかもしれないし、暑い時にはツルリッとした食感が夏バテから救ってくれそうな食べ物でもあります。

ここのお店は、店先は「涼圓」の屋台だけど、中では海藻やゴマ、花生(ピーナッツに精製される前の南京豆)などを水あめで固めたお菓子を売っています。見た目とてもおいしそうだったんで、ナビたちは2袋買って、車中の友にしたんですけど、香ばしさと歯ごたえ、味ともによかったです。また近くまでいくことがあったら、ぜひ立ち寄って、友人たちのおみやげにもしたいなと思いました。







店先は今も昔も屋台風



                          小ぶりです




「彰化涼圓」
住所:彰化市南郭路182号 電話:(04)7244−810
営業時間:8:00~20:00 年中無休

人気の「桂圓蛋糕」って

さて、車を走らせての最終目的は、陳さん宅近くの「桂圓蛋糕」(干しリュウガンの入ったマフィン)の店。すっごい人気で毎日人が並んでるのよ!と聞いたので、一目見ておこうと、彰化駅からはだいぶ離れてしまいましたが、お店を目指して一路突進。看板が見えたなあと思ったら、長蛇の列も見えました。ここは人気商品以外に、月餅、パイナップルケーキ、黒なつめケーキ、おもち、エビと肉入りのまんじゅう、あずきや黒豆、ウグイス豆入りのまんじゅう、台中名産の老婆餅、ヌガーキャンディーなど、台湾のお菓子はほとんど売っています。でも、並んでる人たちのお目当ては、「桂圓蛋糕」。1箱12個入りで160元。皆5箱くらい軽く買っていきます。ナビはお店に入りいろいろ眺めていると、列がちょっと途切れたところで、カウンターのおじさんが食べてみる?と試食品をくれました。干しリュウガンとケーキ地って結構合うんだなあって味です。洋風のマフィンをうまく中華のマフィンに仕立て上げた傑作品かも、、、。

ご年配の人も多いって言うのを聞いて、洋風菓子に慣れない人でも、これなら洋風が好きになる入門編かもしれないと思いました。それに、洋風に慣れた人なら目からウロコみたいな、新しい味の発見になるでしょう。さっきのフカヒレ肉圓を思い出し、台湾の人って、食の掛け合わせが上手だなあとまたまた関心してしまいました。おじさんに「老板(オーナー)ですか?」って聞いたら、「老板は今さっき出て行った人だよ」って。でもこのおじさん、お店やお菓子の説明をくわしくしてくれたんですねえ。1日何個売れるとか、工場はどこだとか、後日、ナビ夫が友人たちのおみやげに買おうと再度このお店を訪れたら、ああ、また来ましたねって言われたんで、あなたやっぱり老板でしょって聞いたら、違う違うといいながら笑ってたって。カウンターに親切そうなおじさんがいたら、ここのお店の老板にまちがいないと思いますよ~。



                   これが世界に通じる
                 干しリュウガンマフィン!!
「寶珍香餅店」
住所:彰化市彰南路165号 電話:(04)7381−635
営業時間:7:30~22:30 年中無休


以上、台北ナビでした。

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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2008-04-09

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