【瑞芳・九份観光】瑞芳駅と九份で手作り体験&街歩きを満喫してきました!台鉄「瑞芳」駅の裏改札にも見どころがたくさんあるんです!

瑞芳車站の駅裏には小さな老街とガラス瓶ライトが手作りできる工房があるって知ってましたか?九份では陶芸体験もしてきました♪

こんにちは、台北ナビです!

突然ですが、九份の最寄り駅、「瑞芳」駅周辺を観光したことはありますか?

ナビはいつも九份に直行していたので、瑞芳に着いたら足早にバスかタクシーに乗って九份に向かっていたのですが、今回、初めて瑞芳駅周辺をしっかりと観光してきました!

意外な歴史に触れたり、手作り体験ができる工房があったりと、今まで知らなかった一面を知ることができ、充実の時間を過ごせました♪

さらに、九份では陶芸体験や茶芸館にも行ってきました。

瑞芳&九份の新たな楽しみ方を発見した1日レポートします!

台鉄「瑞芳」駅の裏にある「瑞芳老街創生基地」で空き瓶ライト作りに挑戦!

台鉄「瑞芳」駅の裏、九份行きのバスが出ている方と反対側にある「瑞芳後火車站」改札を出てすぐに「瑞芳老街創生基地」という看板のある建物が見えます。

ここでは廃棄される空き瓶を使った、空き瓶ライトの手作り体験をすることができます。
瑞芳はかつて金や石炭の採掘をする鉱業で栄えた街で、町の多くの人が鉱業に従事していました。鉱業に従事する人々が飲む酒の空き瓶や、肉体労働に欠かせない塩分を撮るために醬瓜(漬物)を多く食べていたことから空き瓶のごみが多くなりその再利用として、空き瓶を使ったライトを作ろうと思いつき、瑞芳で空き瓶ライト作りの体験を始めました。

また、瑞芳には鉱山で働く人々がいつも体が真っ黒になっていたことに由来する「皮膚黑(体が真っ黒)」、瑞芳の雨が多い天気であることに由来する「天黑(空が暗い)」、防水や防カビを目的としたアスファルトで作られた真っ黒な屋根「屋頂黑(黒い屋根)」を合わせた「三黑(三黒)」という言葉があり、そんな暗さを明るく照らす意味も込められているそうです。
作り方は、空き瓶にマジックで下絵を描き、その上を黒い塗料でなぞってから塗料を乾かします。黒の塗料が乾いたらアルコールで下絵を消し、ステンドグラスに使われるガラス用の塗料で色付けをしていきます。

下絵をなぞる作業はなるべく細く線を引くといいそうですが、なかなか難しく太さがまちまちになってしまいました。

色付けは綿棒を使って慎重に作業します。油断すると塗料が垂れてくるので、色を載せたら余分な塗料を綿棒で吸いとる地道な作業が続きます。それでも、イメージ通りのグラデーションが作れたり、気泡が入らずきれいに塗れたりすると達成感を感じます。
真剣に下絵をなぞっています…

真剣に下絵をなぞっています…

なぞった線が乾いたら色を付けていきますよ~

なぞった線が乾いたら色を付けていきますよ~

作業時間は1時間半ほどですが、集中していたのであっという間に時間が過ぎてしまいました。

完成した作品は工房で乾かしてもらい、その日の夕方に受け取りました。完璧に乾かなくても塗料が袋に着かないように持ち帰らせてくれるので、当日持ち帰ることが可能!瑞芳観光の思い出作りにぴったりの楽しい手作り体験でした♪
瑞芳老街創生基地
住所:新北市瑞芳區瑞芳街45號
電話:(02)2497-8159
営業時間:9:00~12:00、13:00~18:00

「瑞芳老街」の歴史探索ツアーに参加

続いては、瑞芳老街の歴史を巡るツアーに参加しました。

スタートは瑞芳駅の裏改札から。裏改札を出たところには日本統治時代に作られた灯篭「瑞芳後火車站石燈籠」があります。
灯篭は1936年に瑞芳神社に置かれていたものです。瑞芳神社は現在の瑞芳高工(瑞芳高級工業職業學校)の場所にありましが、現在、その場所に神社はありません。

神社がなくなったあと、灯篭や狛犬などの一部が見つかり、修復したものを駅裏に置いています。あまり知られていませんが、台湾の歴史の中に残る日本の面影を見られるスポットなんです。
ここから瑞芳老街の路地裏を巡っていきます。正直、ツアーに参加しなかったら通るのも勇気がいる住宅街の細い路地のようなところを歩くので、ちょっとドキドキしました。

路地の入口近くには「新村芳書院」という民宿兼図書館のような施設があります。図書館は有料で、入館料を払うとお茶が付いてきます。軽食もあるのでカフェのような感覚で利用できそう。今度ゆっくり利用してみたいなと思うおしゃれな作りでした。
【瑞芳・九份観光】瑞芳駅と九份で手作り体験&街歩きを満喫してきました!台鉄「瑞芳」駅の裏改札にも見どころがたくさんあるんです! 天井に猫ちゃんが!

天井に猫ちゃんが!

新村芳書院のわきの路地を進むと、瑞芳の「屋頂黑」を代表するかのような「油毛氈屋頂」という真っ黒な家屋を見ることができます。屋根だけでなく建物全体が真っ黒。屋根だけが黒いのかと思っていたので、九份でよく見かけるのは屋根だけが黒いので、想像以上の黒さでびっくりしましたが、確かにこの家屋が並んでいたら「屋頂黑」と言いたくなる気持ちも分かるかも……と思いました。雨が多い場所なので、防水と防カビは重要ですよね。
続いては、かつて瑞芳で使われていたトロッコ列車の線路跡「瑞芳輕鐵便道遺址」へ。

鉱山が栄えていた時代には、この線路と周辺は歓楽街として栄えており、人口が最も密集エリアだったそうです。当時はこの線路が近くの道路、逢甲路をはじめ瑞芳老街の路地ともつながっており、人々の足になっていていました。

今は線路跡が残っている生活路という感じでした。看板などは多少建っていましたが、ここもツアーに参加しなかったら歩いていい道か戸惑うくらい生活感を感じます。路地にひっそりと残る歴史の面影を探すのも瑞芳老街の楽しみ方かもしれません。
線路をたどって少し大きな通りに出ると、かつて瑞芳の鉱山を運営していた会社の建物「義方商行」を見ることができます。瑞芳の名家「李家」の会社で、もともとしていたそうですが、当時、鉱山資源が絶えたと考えた三井炭鉱が李家に譲り、その後再度鉱山資源が発見されたことで李家の成功に繋がりました。ちなみに台湾北部の鉱業を支えた名家としては台湾五大財閥の「基隆顏家」が有名ですよね。(一青妙さんと一青窈さんのお父さんは基隆顏家のご長男)そのため、この二代名家を「顏李」と呼び、顏家は土地・鉱区の所有で力を持ち、李家は鉱業経営で発展しました。

話は逸れましたが、「義方商行」の建物は当時の姿をきれいに残しており、歴史を知らなくても目を引く趣ある風貌です。台湾のレトロ建築が好きなら、きっと好きな雰囲気だと思います。
ここから瑞芳裏駅前にある瑞芳老街に戻ります。瑞芳老街の路地裏に入ると「不見天巷」という細い路地がありました。

手作り体験で作った空き瓶ライトが天井から吊るされている道で、明かりが灯ると炭鉱の中にいるような幻想的な空間が広がります。
「不見天巷」とは、漢字を見てなんとなく想像できる通り、「天(空)が見えない道」という意味で、雨よけのための屋根がついて光が入ってこない路地を意味します。ここもやっぱり足を踏み入れるのにちょっと勇気がいりますが、今はちょっとした観光スポットになっているので、安心して歩いてみてください。
最後は瑞芳高工に続く階段に描かれた階段アート、「彩繪樓梯」を観て終了です。瑞芳高工の学生が下絵から色付けまですべての行程を行った作品で、瑞芳沿線の景色が反映されたデザインになっています。2020年に完成した作品で、瑞芳高工の学生の思い出の作品でもある、青春が詰まった作品です。
瑞芳老街ツアーは45~60分程度の短いツアーですが、今まで知らなかった瑞芳を知ることができて面白かったです。普段は台鉄「瑞芳」駅の正面からバスやタクシーに乗って九份へ向かう通過点として通り過ぎていましたが、瑞芳をじっくり回ってみるもの意外とよかったです。

瑞芳から十分へ向かう平溪線の乗り継ぎで時間を持て余すなんてこともあると思うので、隙間時間に瑞芳老街を歩いてみるものいいかもしれません。

散策のあとは「保雲芋圓」であったかスイーツ&おでんを味わおう!

歩いた後は糖分補給!ということで、ナビたちは瑞芳老街にある「保雲芋圓」にやってきました。

この日は雨も降っていて寒かったので、温かいスイーツ「紅豆芋圓」「黑糖燒麻糬」「花生湯+碰餅」と「菜頭滷(おでん)」をいただきました。
「紅豆芋圓」はお汁粉のようなスイーツで、あんこのスープの中にもちもちの芋圓(タロイモ団子)が入っています。黑糖燒麻糬は甘味のあるピーナッツ粉をお餅にまぶしたスイーツで、きな粉餅のような感じ。どちらも日本人になじみのある味なので、好きな人も多いはず!

「花生湯+碰餅」は、ピーナッツの甘いスープの中に小麦粉と砂糖、水を混ぜて作った焼き菓子(碰餅)を入れて食べるスイーツです。台湾人曰く「おばあちゃんの味」なのだそう。ナビはこの日初めて食べましたが、確かにどこか懐かしい優しい味でした。スープの中に焼き菓子という、なかなかない組み合わせでしたが、寒い日に食べるとなぜがほっこりするスイーツでした。
花生湯+碰餅

花生湯+碰餅

黑糖燒麻糬

黑糖燒麻糬

紅豆芋圓

紅豆芋圓

「菜頭滷」(基隆では關東煮(おでん)のことをこう呼びます)は日本のおでんとほとんど変わらない味付けのおでんに甘めのタレをかけて食べます。大根や甜不辣(さつま揚げ)などおなじみの具材の中で台湾らしさを主張するのが豬血(豚の血を固めたゼリー状の食べ物、別名「紅豆腐」)です。豬血自体にそこまで強い味はないものの、おでんの具としては初めましての食材。台湾らしいおでんを試すなら、ぜひ一口食べてみてください。意外と食べられちゃう人も多いと思います!
菜頭滷(おでん)

菜頭滷(おでん)

保雲芋圓
住所:新北市瑞芳區瑞芳街8號
電話:(02)2497-4268
営業時間:10:00~20:00
休み:月曜日

九份老街の「意象陶坊」で陶芸体験!かわいい猫ちゃんの作り方を教えてもらいました♪

九份に移動してやってきたのは「意象陶坊」という陶芸工房です。ここでは手作りのコップやお皿、一輪挿しなどを作ることができます。

陶芸といってもろくろなどは使わず手だけで成形する初心者にもやさしい方法で簡単に制作できちゃいます。
陶芸の先生が作り方を丁寧に教えてくれます! 陶芸の先生が作り方を丁寧に教えてくれます!

陶芸の先生が作り方を丁寧に教えてくれます!

粘土を丸め、真ん中にへこみを作り、どんどん湯呑の形を作っていく先生。湯呑の形ができるまで、おそらく5分くらい。さすがは先生です。

その後、湯呑のふちにつける猫ちゃんの作り方を教えてくれます。ここの工房は猫がテーマの一つになっているそうで、猫モチーフの作品も多く販売されています。もちろん、陶芸体験をすれば、だれでも猫ちゃんの作り方を教えてもらえます!
湯呑のふちにあっという間に猫ちゃんが! 湯呑のふちにあっという間に猫ちゃんが!

湯呑のふちにあっという間に猫ちゃんが!

なぜかお皿になったナビの作品……

なぜかお皿になったナビの作品……

ちなみに、ナビも先生のお手本を見ながら湯呑を作る予定だったのですが、みるみる粘土が広がっていき気づいたらお皿になっていました……。それでも先生は「大丈夫、上手よ!」と言ってくれました。優しい♡

形が完成したら数日乾燥させてから、希望した色を付けて先生が仕上げてくれます。完成した作品は約3週間後に郵送してもらえます!

優しい先生と一緒に、九份で陶芸体験をしてみてはいかがでしょうか?
意象陶坊
住所:新北市瑞芳區輕便路278號
電話:(02)2406-2388
営業時間:10:30~19:00

九份に来たからには九份老街に行かないと!

九份といえば九份老街の食べ歩きは欠かせません。ということで、ナビたちも九份老街にくり出しました。

歩いていると「九金店」というという焼き菓子のお店を発見!カップケーキのような蒸しパンのような見た目の「蜂巢糕」というお菓子を扱っていて、小麦粉と牛乳、蜂蜜を混ぜた生地をオーブンで焼き上げています。しっとりとした生地と蜂蜜の甘さが絶妙で、食感はフワフワの中に少しだけ蜂蜜のトロトロ感を感じます。
見た目が蜂の巣のように焼き上がることから「蜂巢蛋糕」という名前だったそうですが、3文字の方がゴロがいいということで、店主が「蜂巢糕」と命名したそうです。

ほかにも、「世界柑橘果醬(The World Marmalade Awards)」で金賞を受賞したジャムなど、おいしそうなものがたくさんありました。九份のお土産に、ジャムもありかもしれません!
老街を抜けたら有名な「阿妹茶樓」が見える階段に到着!階段を降りる手前には茶芸館と陶芸工房、ショップが一体になった「九份茶坊」があります。
ここの茶器もおしゃれなデザインがたくさんあり、ついつい買いたくなるかわいさです。お茶を飲まなくてもショップだけ見ることもできるので、ぜひ立ち寄ってみてください。
階段を下りた先には「昇平戲院」という、日本統治時代に開業した新北市最古の映画館があります。
1914年に別の場所で開業し、1934年に現在の場所に移転したのが始まりです。現在の建物は1962年に再建されたもので、2024年の改装工事を経てリニューアルオープンしています。
見学は無料で館内では昇平戲院や九份にまつわるドキュメンタリー映像を見ることができます。椅子も設置されているので、九份散策の合間の小休止に立ち寄ってみてください。

老街散策のあとは「水心月茶坊」で台湾茶を堪能

昇平戲院の前の広場を抜け左に行くと「水心月茶坊」という茶芸館があります。

阿妹茶樓がある階段からすぐの場所ですが、人通りも少し減り落ち着いた雰囲気の道に面した水心月茶坊では、おいしい台湾茶と手作りのお茶菓子をいただくことができます。

台湾茶独特の小さい急須とお茶碗を使って楽しむ本格的な台湾茶で、お店の方が入れ方を丁寧にレクチャーしてくれます。ちなみに、使っている茶器は階段の上にあった九份茶坊でも販売しているもので、水心月茶坊は九份茶坊の系列店なのだそう。どうりでどちらも雰囲気がいいはずです♡
今回いただいたのは梨山烏龍茶とお茶菓子、凍頂茶梅(梅の砂糖漬け)、自製手工烏龍餅乾(自家製ウーロン茶クッキー)、自製烏龍起司蛋糕(自家製ウーロン茶チーズケーキ)、鳳梨乾(ドライパイナップル)。甘さ控えめのスイーツとお茶との相性が抜群で、いくらでも食べられてしまうおいしさ!食べ過ぎ注意です!
こちらのお店はお茶やスイーツの味もさることながら、席から見える九份の絶景も見どころのひとつです。入り口を入って下の階に降りると広い屋内の客席とテラス席があり、そのテラス席からの眺めが最高なんです!
台湾茶とお茶菓子をお供に基隆港を望む絶景を眺めていると、時間が経つのを忘れて何時間でも居座ってしまいそう!

ナビたちは帰りの電車の時間があったので1時間弱の滞在でしたが、ぜひ時間に余裕をもってゆっくりお茶と絶景を堪能してほしい茶芸館です。

水心月茶坊
住所:新北市瑞芳區輕便路308號
電話:(02)2496-7767
営業時間:13:30~19:00
台湾旅行の定番、九份エリアにはまだまだたくさんの魅力が詰まっています。今回初めて訪れた瑞芳駅の裏改札エリアは、何度か九份に行っていても立ち寄ることがなかった場所ですが、台湾のノスタルジックな魅力を知ることができました。

さらに、九份では陶芸体験など今までやってこなかった新たな楽しみ方ができ、知っているようで知らない九份がまだまだあるなと感じました。

初めて九份に行く方も、何度も足を運んでいる方も、まだまだ新しい発見ができる場所なので、次の台湾旅行でも、ぜひ九份、瑞芳エリアへ出かけてみてください♪

以上、台北ナビがお届けしました。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2025-11-30

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