6人のシニアが歴史・自然・文化と台湾のさまざまな魅力を満喫しました!
阿里山 巨木
こんにちは、台北ナビです。
ナビは台湾の自然大好き!台湾の中央には3000mを超す山が200座以上もあり、豊かな自然が残されています。1895年~1945年までは日本の統治下にあり、日本との関わりも深い国ですよね。台北市や高雄市など大都市は来るたびに変化を感じます。
日本の九州ほどの大きさながら、さまざまな場所や顔を持つ台湾。仲良しシニア6人で、台湾の多様性を探る旅に行ってまいりました。
初日、深夜に台北桃園空港入り
今回は、台北から入国し、南下して高雄で帰国するルートにしました。 深夜、台湾桃園空港に到着し、タクシーで10分以内にあるホテルにチェックインしました。
翌日は少し朝寝坊して、ホテルから徒歩10分くらいのMRT「大園」駅から高鐵(新幹線)桃園駅に向かいました。
2017年3月に桃園空港から台北市内までMRTが開通し、さらにアクセスがよくなりましたが、反対側の桃園市中心部へもMRTが走っています。空港から新幹線に乗るときは、MRTで「高鐵桃園」駅まで15分くらいと大変便利になりました。MRTと新幹線駅「桃園」駅は陸橋でつながっています。
台湾を桃園から高雄へ数字の順番に南下移動しました
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台北MRT空港線図
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MRT大園駅 新しくてきれい、広々
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新幹線切符 桃園から台中へ
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高鉄(台湾新幹線)で「桃園」駅から「台中」駅まで行きます。時間的には40分くらいでした。車内は日本の新幹線とほぼ同じ。台湾の新幹線車両は日本の企業が受注したのは有名な話ですよね。
最初の訪問地は古都「鹿港」
高鐵「台中」駅で大きな荷物はロッカーに預け、1階バスターミナルから鹿港に向かいます。通常の路線バスとシャトルバスの台湾好行バスが鹿港まで行っています。 支払いは現金か一卡通や悠遊卡などのICカードが使えます。ナビは悠遊カードを使用し、乗る時と降りる時にカードをタッチして楽々利用できました。
高鐵台中駅内のコインロッカー。1階と2階にあります。大きなスーツケース対応ボックスがあります。
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1階バスターミナル 鹿港乗り場
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1時間くらいバスに乗って鹿港に到着。
オランダ統治時代から清時代にかけて重要な港であった鹿港は貿易で栄え、かつては「一府(台南)、二鹿(鹿港)、三艋舺(台北の万華)」と言われていました。しかし今は多くの寺廟と昔の街並みを残す静かな街です。
この静けさは何でしょう。台南は古都として有名ですが、台南のようなにぎやかな雰囲気とは違う、静かなゆっくりとした空気が流れていました。
鹿港古蹟保存区の細い道
バスで街の中心部に降りたち、「鹿港古蹟保存区」といわれる細い路地を歩いていきます。そこから再び中山路に出て露店や食べ物屋さんが多く並ぶ道を進むと、鹿港三大史跡の一つ「天后宮」に着きました。
聞いていたとおり、壁画と石彫刻の精巧さはすばらしいものでした。地元の方々はとても熱心にお祈りをしています。その熱心さに感応したのか、ナビたちも神様にお祈りしてみようということで、お線香を買い、 地元の人々に混じり祀られている媽祖さまに祈願をしました。
天后宮の内部に入ってきました
次の目的地は中山路を南に下ったところにある龍山寺。鹿港一の名刹であり、台湾の1級古蹟です。
3つの建物が並び、樹齢200年という榕樹がありました。建物も威厳があり、静かな境内は時が止まったかのようでした。 たまたま御祈祷がはじまり、日本とは少し違った発声や太鼓の音が聞こえてきました。ああ、異国台湾にいるのですね~。
龍山寺への近道 正門は100mくらい先を左にいきます
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ここでご祈祷していました
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「阿振肉包」店 ずらっと並ぶ人・人・人、、、
龍山寺で、皆で中山路沿い商店街にある有名な肉まん屋「阿振肉包」の肉まんをほおばりました。 「阿振肉包」店は地元でも有名なお店。一人で何十個も買っていきます。
ナビたち一行が行ったときもずらっと順番を待つお客様。なんと1時間近く待ってやっと買えました。やっと食べられておいしさもひとしおでしたが、そんなに待てないという方は、近くで数件肉まん屋さんが営業しているので、そちらに回る手もあるかも。
鹿港から再びバスで高鐵台中駅に戻り、高鐵台中駅につながっている台鉄「新烏日」駅から嘉義に向かいます。嘉義で2泊し、明日は阿里山へ日帰り往復します。阿里山は巨木が群生する山上の別天地 。明日がとても楽しみです!!
台鉄「新烏日」駅は、高鐵「台中」駅とつながっています
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台鉄「嘉義」駅
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いよいよ阿里山へ
嘉義は台湾南部の中都市。阿里山への出発点の街として有名です。
当初、嘉義駅から阿里山森林鉄道に乗り奮起湖まで行き、バスを乗り継いで阿里山森林遊楽区まで行く計画でした。ところが、訪問した時期、森林鉄道は修復のため運休中。残念ながらバスかタクシーで行くしかありません。時間的には森林鉄道経由ですと3時間半くらいかかるのですが、バスを使えば2時間半で行けます。山をどんどん登っていく鉄道に乗ってみたかったけど、次の機会に行くことにしましょう。
阿里山は国内外で大変有名な観光地です。中国からもたくさんの観光客が来ます。 嘉義駅前のバス乗り場は平日でも混んでいたので、私たちはタクシーを使っていくことにしました。
阿里山地区はお茶の栽培地としても有名で、「阿里山」という名前のついたお茶はとにかく人気ですよ~。そのため森林地区に行く途中のいくつかの集落にはお茶屋さんが店を連ねていました。
阿里山行く途中で小休憩 お茶屋さんに立ち寄りました
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お茶の試飲をさせてくれます
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阿里山森林遊楽区
嘉義からのバス終点地
バスターミナル・阿里山遊客中心へ2時間くらいで着きました。ターミナル前に入園ゲートがあり、入園料を支払わなくてはなりません。公共交通機関(バス)を使う場合とそれ以外、また平日と休日では料金が異なりますのでご注意を。
標高2000mくらいの高さで、空気はひんやりしています。駐車場をぐるりと囲む形で商店やホテルが立ち並んでいます。
まずはツーリストサービスセンターで、地図を入手しましょう。複数言語対応のパンフレットが置かれています。 森林遊楽区の全体を把握し、どの地域を歩くか、地図をみて確認してください。広いエリアですので、どこを歩くか、ある程度目標を決めていくといいと思います!
ツーリストサービスセンターでもらった地図
巨木群木道を歩きました
ナビたち一行は、滞在時間4時間くらいでしたので、巨木群木道エリアを中心に歩くことにしました。ゆっくり歩いて2時間~3時間くらいかかりました。
ツーリストサービスセンター近くに巨木群木道に行く遊園バス乗り場があり(片道40元、往復80元)、このバスを使うことにしました。遊園バス停留所は2か所あり、巨木群木道に近いのは受鎮宮前です。
皆で木道を歩きます
「巨木群木道」とあるように、ほとんどの山道に木でできた道が敷かれ、とても歩きやすくなっています。
最初に迎えてくれたのは28号巨木。種類はベニヒノキ。巨木群桟道の中で一番背が高く、高さ43.5メートル、樹幹周囲は13.1メートル、樹齢約2,000年です。西暦が始まったころから生き続けている巨木。「木の霊気を感じるよう!」と参加メンバーが感激していました。
巨木の迫力!左下の人が見えますか?
木道を進んでいくと、さまざまな巨木が迎えてくれます。それぞれに個性があり、お気に入りの木の傍で木と対話しているような気がします。
ナビたちが行った日は晴れ。木々の間から陽の光がこぼれ、木が輝いているように見えます。心の底から湧き上がる幸せ感。本当に大げさではなく2000年も生きている木にはそんなパワーがあります。
名だたる木には説明板がついています
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木々の間から玉山方面が見えました
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歩いていると、阿里山森林鉄道の駅「神木車站」まで来ました。災害復旧中で頂上付近の短い区間のみ鉄道を運行していましたよ~。
大勢の人々が待っていると、、
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しばらくして、、やってきました!
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可愛い鳥とリスもいました
この日は昨日降っていた雨が嘘のように、すっきり晴れて快適です。歩いている途中には、幾種類もの可愛い鳥の声が聞こえてきましたよ。巨木の傍で遊んでいる鳥もいて、リスもやってきました。
こんな急な登りもありますが、、
千歳檜と香林神木
巨木群木道を登り切ったあたりにある大きな2つの木です。このエリアのハイライトといえる場所です。
近くには阿里山博物館もあり、森林切り出しや鉄道の説明、戦前に台湾が日本領土だった時代の地図などが展示されています。嘉義や台北、、神戸や日本の富士山まで描かれていましたよ!
阿里山博物館
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バス乗り場に戻る道の途中 桜が満開でした
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受鎮宮で遊園バスに乗る前、お土産物屋さんをのぞいてみました。原住民族・鄒(ツォウ)族の方のお店(阿里山地域はツォウ族が住む地です)や、特産ワサビ、檜で作ったお守り、阿里山茶など、いろいろなお店が並んでいて楽しいです。お弁当も売っていました。
ツォウ族の方のお店
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お茶や檜製のお守りなど阿里山らしいお土産物がたくさんありました
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嘉義文化路夜市
1日中阿里山の自然に浸り心地よい疲れの中、嘉義の町に戻ってきました。嘉義は戦前木材の切り出しなどで栄えた町です。
最近は、日本統治時代、嘉義農林学校野球部の活躍を描いた実話に基づく映画「KANO_1931海の向こうの甲子園」の記憶が新しい方もいらっしゃるでしょう。映画では、文化路と中山路の交わる場所にロータリーが建設中でしたが、現在も噴水のあるロータリーは健在です。
今晩の夕食は、夜市のある文化路に面した小籠包のお店。こんなにたくさん注文して6人で500元。安い~!!アウトドアのテーブルで風に吹かれ、皆でワイワイ、楽しい夕食でした。
野菜や小籠包など。台湾ビールもおいしい!
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店の外のテーブルで夕食
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台南/林百貨店でお買い物
林百貨店内にあるお店「FEITY」パンフ
翌日、嘉義を後にして、最後の宿泊地・高雄に向かいます。ですが、台南で途中下車してみました。台南は「台湾の京都」と言われるように、歴史のある町で、寺廟やオランダ時代に建設された安平古堡など、見どころ満載の場所です。
今回はしっかり観光する時間はないし、一昨日は鹿港の街を歩いているから、お寺関係はまあいいか、ということで、お目当てを「林百貨」と周辺グルメと決定。
林百貨は1932年に日本人が作ったモダンなデパートで、現在は台湾産の良質なセレクト商品をたくさん扱っていることで有名です。
ステキな品揃えの林百貨店。以前行ったときは、日本と比べてもなかなかの高級品で手がでなかったのですが、今回以前と比べ、料金的にも無理ない設定になっていました。
そこで一行がお買い上げした商品がこちら。
使いやすい革製バッグ(3,222元)と革製貯金箱(980元)
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爽やかな香りと肩こりに効果ある高級石鹸(520元)
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フェアトレードで環境に配慮したオーガニックコットン製のTシャツ(980元)
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ゆったりとした袖口が涼しいコットンワンピース(2,280元)襟元がカワイイ!
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もちろん、林百貨店から歩いていける裕成水果店でマンゴーかき氷ならぬ、旬のフルーツ・イチゴかき氷や、四川料理の店/渝苑・川菜餐廳(台南市忠義路二段117号 道教の廟・天壇近く)でおいしい中華をいただくのも忘れませんよ~!
渝苑・川菜餐廳は、ガイドブックにも載っていないお店ですが、数年前たまたまお食事をし、その本格的な味とリーズナブルな料金(今回はお昼4人で500元)に感動し、台南に行くと必ず立ち寄るお店です。
旅を終えて(皆の感想)
もう一度訪れたい龍山寺 なぜか心が落ち着くのです
今回の旅は「鹿港の歴史」「阿里山の自然・巨木」「台南のおしゃれな買い物」と「各地のグルメ」と欲張りな旅でした。
参加した皆様、それぞれに心に残るポイントは異なっていて
「鹿港にもう一度行ってもっと時間をかけて歩いてみたい。」
「阿里山の巨木はこれまで行った場所の中でもベスト3。」
「林百貨店でのお買い物が楽しかった。」
などなど。「次は、自分なりのお気に入りポイントをさらに深堀してみたい!」そうです。
この選択の幅の広さ、これが台湾の良さかもしれません。また、林百貨店の扱う「フェアトレード商品」「環境に優しいオーガニック商品」など、台湾の人々のグローバルな視点も感じました。
深いぞ、台湾!
高雄駅近くの市場
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高雄MRT文化中心駅近くのお茶屋さん
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シニア旅で感じたシニアの食事!
夜市は見ていて楽しいのですが、ナビも含め、シニアの皆様は立って歩きながら食べるとか簡単に夜市の即席テーブルで1品食べることは好まないな、と思いました。夜市の雰囲気を味わいながらも、食事はそれなりのレストランで取りたいのです。
今後シニアと一緒に旅行される方がいれば、お食事は夜市よりもレストランで取る方が無難かなぁ……と感じました。食後に夜市を歩いて雰囲気を楽しめれば、それで満足だったりします!
以上、台北ナビ(木村明惠)がお届けしました!
(
取材日:2018年3月15日-18日)
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2018-04-26