地震なんかに負けない、元気で素朴な人たちが待っています!
こんにちは、台北ナビです。
台湾旅行リピーターの方に今、オススメしたいのが、台湾東部の花蓮。雄大な自然が残るだけでなく、そこに暮らす漢民族と原住民の営み、日本統治時代の面影などが入り混じり、台湾の中でも独特な文化が育まれたこの場所は、台東と並んでレジャーに最適な場所です。
でも、花蓮と聞いて、頻発する地震や鉄道事故を思い起こす人もいるかもしれません。しかしながら、元々台湾東部は地震の多い場所。実は市民の備えは万全です。また、日本で大きく報じられた地震での被害は局地的で、市民生活や観光地はほぼ影響を受けていません。鉄道に関しても、国を挙げての安全対策がなされ、再発防止に努めています。そしてなによりも、花蓮で暮らす人々は、素朴でとっても元気!だからこそ今、花蓮に行って観光面で花蓮を応援しませんか!?
花蓮へは台北から鉄道で行くのがコスパ優
台北から花蓮へは特急「自強号」のうち、車体を傾斜させながらカーブを高速で走れる「プユマ号(普悠瑪號)」または「タロコ号(太魯閣號)」が最も速く、最速2時間30分で駆け抜けます。乗車券は14日前から、日本からでもパスポート番号を使って簡単にオンライン予約できます。ただ、週末を中心に混雑し、かなり早い段階から満席になってしまうのでご注意を。
エバー航空のグループ会社、ユニー航空が運航する台北松山-花蓮線の航空路線は、所要時間わずか50分。定価こそ1663元ですが、1000元以下のお得なチケットもあるほか、直前まで空席があることが多いので、思い立ったらすぐ花蓮に飛び立つのもアリです。
今回ナビが乗車したのは9時40分台北発のプユマ号に乗車。11時50分に花蓮に到着しました。
その日水揚げされた新鮮な海の幸を食べよう!
廖景徳さん(右)とお父さん
お昼に到着したのでまずは腹ごしらえと行きましょう。花蓮駅から車で15分にある「美崙海産」にお邪魔します。
お世辞にもインスタ映えするようなお店ではなく、内装も台湾によくあるレストランなのですが、一番特徴的なのは、食材の仕入れ方法。
実はこのレストランのオーナー廖景徳さんのお父様は現役の漁師。漁師さんのコミュニティーを通じて、その日水揚げされたばかりの新鮮な魚介類が魚市場を経由せず、そのまま漁港から持ち込まれるんです。
漁師さんは平日、土日関係なく、海に出られる日は漁をしているということで、よほどの悪天候続きでなければ、必ず新鮮な食材にありつけます。しかも魚のことを熟知したオーナーが一番美味しい料理法で調理した料理を味わえるんだから、こんな贅沢はないですよね~。
メバチ汁。あっさりしていて締めにピッタリ(690元)
|
|
貝の一種である「烤火山」(時価)。網焼きにして殻を割り、調味料をつけずにいただきます。磯の香りが口いっぱいに広がる貴重な食材です
|
美崙海產
花蓮縣花蓮市中美路263-2號
火曜日定休
11:00~14:00、17:00~21:00
(03)824-6117
ターコイズの海が輝く絶景スポット「七星潭」は必ず訪れたいスポット
お腹がいっぱいになったら花蓮随一の美しい海岸とされる「七星潭」に向かいます。
この海岸の特徴的な点は、大きな弧を描く海岸線が非常に美しいことと、浜が砂ではなく、石になっていること。しかもその石は白く、浜全体が輝いて見えるんです。さらに海水はターコイズ色。空の青、周辺の山々の緑と相まって台湾で二つとない絶景を作り出しています。
ただ、この海岸、沖はすぐに水深が深くなるので遊泳には全く適していません。海岸を散策したり、座ったりして、時間が経つのを少し忘れて風景を楽しみましょう。
日本統治時代の面影残る「松園別館」で過去へ思いを馳せる
お次に訪れたのは花蓮市の中心部に程近い美崙山と呼ばれる小高い山にある「松園別館」。詳しくは過去のナビの記事を見ていただきたいのですが、今回、羅曼玲館長から新しく聞いた情報がありますのでご紹介します。
それは、太平洋戦争末期、神風特攻隊員が出撃前夜に松園別館を訪れ、最後の食事を取り、酒を飲んだという言い伝えについて。この話は台湾人にもよく知られていて語り継がれているのですが、隊員が御前酒を飲んだ場所は飛行場が多く、ここが兵事部という事務所だったことを踏まえると信憑性が低いんだそう。
ただ、若い兵士がここを訪れることはあったとされ、完全に否定もできないので、今後の研究の進展が待たれます。現在のところは「噂」に留めておいたほうがよさそうです。
いずれも150元なり
1階のカフェではコーヒーやアフタヌーンティーが楽しめます。ただ、ちょっと珍しいメニューは写真左の五葉松(ニイタカトウヒ)のジュース。植物っぽい臭みがあるのかなぁと恐る恐る飲んでみると、ハチミツが入っていてあっさりで飲みやすく、健康的にのどの渇きを潤してくれます。真ん中はその五葉松のスムージー。右は無難にマンゴースムージーです。
五葉松の原料は実はこの松園別館で採取されたもの…と言いたいのですが、残念ながら別の場所産だそう。それでも松に囲まれながら松の味を楽しむだなんて、ちょっと斬新で珍しい経験じゃありませんか?笑
花蓮の大注目スポット「スターバックス洄瀾門市」でインスタグラマーになろう!
続いて訪れたのは、いま花蓮で最も注目されているスターバックス洄瀾店です。日本人建築家の隈研吾氏が外観デザインを手掛けたことで知られ、コンテナを組み合わせて作られた特色ある店舗になっています。
隣接する映画館の外壁に施されたビビットカラーの模様と組み合わせて写真を撮ることが写真栄えするとして老若男女問わず台湾人に大人気。ぜひあなたもインスタグラマーになっちゃいましょう!
限定マグカップがあります
|
|
このコンテナがどこを経由してやってきたか記録が書かれているのがおもしろいです
|
よりどりみどりの店舗が並ぶ東大門夜市でご当地グルメを食べつくそう!
さて、陽も傾いてきたのでそろそろ夕食の時間。花蓮市の海よりの場所にやってきました。ここには花蓮最大の夜市「東大門夜市」があります。かつては自強夜市という小規模の夜市があったのですが、それがさらに拡大し、いまでは大きくコの字型の大型夜市が形成されています。
ことし6月には火災が発生し、その影響でナビが訪れた日は一部が閉鎖されていたのですが、それ以外は通常営業。訪れる人の数も通常と変わらず、賑わっていましたよ~。
オススメは原住民料理店が並んだエリア。西部ではなかなかありつけない食材がたくさん。特に気になる食材があったら、直接スタッフさんに「これが食べたい」と注文するだけです。たくさんのお店が並んでいるので、きっとアナタの好きなグルメが見つかるはず。そして、一部のお店の裏手には屋根付きのイートインスペースになっているので、ちょっと小雨のぱらつく日でも安心ですよ~。
花蓮人がオススメのレモンジュースの屋台
|
|
酸味が強いかなと思ったら甘く調整してあって、すっきり爽快感
|
海鮮とビールを味わえる屋台。これは素敵
|
|
原住民がよく食べる食材がたくさん。在台14年のナビも普段は見かけない野菜ばかり
|
パンの実と呼ばれる植物を混ぜた水餃子もありました
|
|
台湾西部ではほとんどお目にかかれないであろう料理が食べられるのが花蓮の魅力
|
太めのフライドポテト?いいえ、スティックタイプの臭豆腐でした
|
|
豚の血を固めて大量のピーナツをまぶした豬血糕は歯ごたえが違う!
|
お腹がいっぱいになったところで1日目の行程が終了!民宿に向かいましょう。
きょう泊まるのは「指南針旅店」。向かいはファストファッション店やスタバが入居する遠東百貨、徒歩1分の立地にコンビニもありとても便利。
外観からしてとてもオシャレなのですが、それもそのはず、経営陣の中にデザイナーさんがいて、これまでの花蓮には多くなかったインダストリアル風の内観に仕上げたんだそう。
花蓮でしか味わえない新鮮な海鮮や原住民料理を楽しみ、日本統治時代から続く歴史に触れて、さらに大自然に癒され、濃厚な1日となりました~!
花蓮の旅は後編へと続きます!引き続きお楽しみに!
以上台北ナビがお伝えしました!
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2019-07-10