臺中國家歌劇院(台中オペラハウス)で、今年も遇見巨人(Fall for Great Souls)シーズンが始まりました
建物は建築家伊東豊雄氏が設計し、施工難度の高さから「世界9大新ランドマーク」とも言われています。大劇場、中劇場、小劇場ほか、空中花園や屋外小劇場も備える大型コンサートホール
2017年から続く「遇見巨人」シーズンでは、国内外の舞台芸術団体の新しい視点と手法による古典作品の再解釈、上演が行われ、今年は、歌劇『リゴレット』(10月2日~5日)。ヴィクトル・ユゴーの戯曲『王は楽しむ』(Le Roi s’amuse)を原作とし、ロマン派時代でドラマティックな名作のひとつです
10月3日には10周年セレモニーが行われ、邱瑗院長からは、今後のイベント紹介や熱いスピーチがありました。
物語は、マントヴァ公爵、道化リゴレット、その娘ジルダの複雑な愛憎を軸に、権力・運命・人間性が交錯する悲劇。1851年の初演以来、緊迫感あふれる筋立てと忘れがたい旋律で世界中の人々を魅了し続けています
本演出はモシンスキー演出のリメイク版。巨匠フェデリコ・フェリーニの映画『甘い生活』に着想を得て、1950年代の退廃と腐敗の上流社会と暗黒街を描くイタリアが舞台。舞台・衣装はマイケル・イェーガン、回転舞台でドールハウスのような空間を作り、公爵とリゴレットの世界を対比させました
音楽は〈慕わしい人の名は〉、〈女心の歌〉、〈我らは同じだ〉など不朽の名アリアを含み、繊細に登場人物の心理を描きます。指揮は張尹芳、演奏は国立台湾交響楽団(NTSO)。そして、10月3日と5日には、娘のジルダ役として、日本人ソプラノ歌手の宮地江奈さんが出演しました
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2025-10-08