台湾北部で小規模でも楽しめる熱気球フェスティバル「桃園石門水庫熱氣球嘉年華」。開催地の石門ダム周辺を散策してみました♪
こんにちは、台北ナビです。
2016年に始まり毎年6月末に開催されている熱気球フェスティバル「桃園石門水庫熱氣球嘉年華」ですが、せっかくなら周辺の観光スポットへも足を伸ばしてみたい!ということで、今回ナビは熱気球を楽しみつつ、船上からのダム見物や老街巡り、名物「活魚」料理や原住民の食文化に触れてきました♪
桃園市復興郷にある「石門水庫」は桃園市や新北市などへ飲用水を供給しているダムです。熱気球フェスティバルは、このダムの放水を受けるための「後池」に隣接する「石門水庫南苑生態公園」にて開催されます。
熱気球への搭乗はネット予約制となっていて、10日弱の開催期間中に搭乗可能な時間は毎日朝5:30~7:30と夕方16:30~18:30の1日2回です。高所恐怖症ぎみのナビは早朝の搭乗に挑戦してきましたが、空から下を見下ろすと怖さよりも興奮と爽快感が勝るステキな体験でした。
これはカリフォルニアから駆け付けた飛行船です!
写真提供:桃園市政府觀光旅遊局
今回のイベントの目玉と言われているのが、初めて台湾へやってきた「飛行船」!長さ41メートル、幅18メートル、高さ13メートルの飛行船はスケールも大きく、真っ赤な飛行船が石門ダムを悠々と進む姿は、ここでしか見られないのだとか!
そしてなんとこの飛行船に乗ることもできるのです。飛行船ってどこか漫画やアニメの中のものという気がして、現実味がなかったのですが、実際に乗れる機会があるというのは貴重ですよね~!ですが、ナビ一行は天候が急転残念ながら搭乗できず……涙 気球より更に高くから見渡す景色はきっと格別に違いないだろうなぁ……。
スタッフは元気いっぱい!
石門ダムでは観光用のフェリーが運航しており、東埠頭の「大壩碼頭」と西埠頭の「阿姆坪碼頭」から乗船することができます。今回ナビは「大壩碼頭」から乗船し、時間の関係で石秀湾でUターンして戻ってきましたが、通常は龍珠湾までの往復の50分コースと薑母島往復2時間コースがあります。船に揺られながらダムの風を感じられて、とっても心地よいクルーズでした。
少しだけ草原の端っこらしきものが見えています。この一帯は「新柑坪」といい、水位が232m以下になると2万坪を越える草原が出現するそうで、「夢幻草原」との別名もあります。
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「酋長石」と呼ばれているこちらの岩、台湾原住民(先住民)の顔に見えませんか?昔原住民と漢人との間に摩擦があった時代に偶然発見された2~3メートルの巨大岩。まるで酋長(部族の長)が彼らを眺めているように見え、その後双方の争いは収まったと言われています。今では、ダム水位の指標となっていて酋長の姿が丸見えということは、水不足を意味しています。
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石門ダムでは、雨季にダイナミックな放水が見られたり、ダムで捕れる「活魚」料理など、魅力が満載です。
↓石門ダムの詳細はこちらでも紹介しています↓
石門ダムで捕れる「活魚」はとっても有名!水域が広く、激流が流れ込む石門ダムで育った活魚は身が引き締まりおいしいとの前情報をもとに、ナビは活魚料理に初挑戦してきました。煮る、蒸す、焼く、揚げるなどの調理法の他、色んな部位を食すことができるため「100通り以上の食べ方」がある魚として知られています。今回お邪魔したのは「磊園活魚餐廳」です。文化路にある老舗店「石園活魚」の支店です。
「魚腿拚菇菇腸腸」黒い器の料理は客家料理の「薑絲大腸」をイメージしたもので、大腸の代わりにエリンギが入っています。味は薑絲大腸のように酸っぱくてウマイ!白い器の料理は「魚の足」!?と名付けられているのですが、活魚の喉の骨が鶏足のように見えることからこの名前がついたそうです。一匹の魚から1本しか取れないので、この器には一体何匹分が盛り付けられているのか気になってしまいます(笑)。
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「陶板絲瓜魚」キレイに並べられたヘチマの中央には素材のおいしさを味わってもらうために、あえて味付けがされていない活魚が盛り付けられています。生姜の香りと活魚のヘルシーな甘みをしっかりと味わえるスープでした。
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オーナーの娘さんで、周辺のツアーガイドも務める陳さんが作り方をレクチャーしてくれました。
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出来上がりはこんな感じです。これをこんがり揚げれば完成~♪
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台湾でよく口にする海鮮料理とも違う、珍しい魚料理で大満足!魚尽くしなのに飽きのこないバラエティに富んだメニュー構成にナビは感動しっぱなしでした。日本人の口に合う料理が多いと感じたので、石門で活魚料理に挑戦したい方にはオススメの一軒です♪
磊園活魚餐廳
住所:桃園市中正路三坑段711号
TEL:(03)471-1777、471-3769、471-3969
FAX:(03)471-2024
「磊園活魚餐廳」の駐車場脇を降りると、台湾百大歴史建物のひとつに指定されている「太平紅橋」があります。日本統治時代の1923年(大正12年)に建てられました。今のように優れた材料がなくセメントと石灰しかなかった時代に、結合強度を高めるために糯米水(もち米を研いだ水)を混ぜて造られた橋ということで「糯米橋」とも呼ばれています。ちなみに「磊園活魚餐廳」で食べた揚げたトースト「紅橋魚餅」はこの橋からアイディアを得ていて、表面のゴマはもち米の稲をイメージしているそうです!
客家老街の特徴といえば・・・クネクネ曲がった街のつくり!これは人がいないと思わせ、敵を油断させるために客家人が考案したもので「三坑老街」もその知恵を受け継がれた道の構造になっています。クネクネ進んでいくと、あっという間に行き止まり!という、とっても短い老街ですが、のんびりした空気感と人当たりのよいお店の人たちとのやりとり、そして客家の知恵が詰まった建物を見物していると時間を忘れてしまいそうでした。
日本人には馴染みのあるこの形のお団子は「牛汶水」といい、客家人が耕作の休憩に食す昔ながらのスイーツです。温かい生姜入り黒糖シロップで食べたり、夏場は氷を入れてヒンヤリ頂いたりするそうです。氷を入れると更に団子が固くなるので「どうなんだろう?」と思ったのですが、炎天下で頂くなら氷入りは正解!でした。
三坑老街
住所:桃園市龍潭区永福路135巷66号
電話:(03)471-2420
FAX:(03)411-5678
↓「三坑老街」の詳細はこちらで紹介しています↓
老街から車で5分程の場所には、ファミリーで楽しめる「三坑自然生態公園」があります。キャンプをする人たち、水浴びをしたり、虫取りや魚取りをしたりと、子供も大人も自然とおもいっきり触れ合っている光景がみられました。
三坑自然生態公園
住所:桃園市三坑村(堤防脇)
電話:(03)479-3070
「放水の様子はここから眺めるのがいちばん良さそう!」とナビが勝手にランキング付けしたのが、ダムの横に立ち並ぶ活魚料理店の中のひとつで、タイヤル族のファミリーが経営している「泰雅大佑甫食堂」です。ダムを上から見下ろせて、タイヤル族の原住民料理を堪能できるなんて、スペシャル感が半端ない!都心部では滅多にお目にかかれない原住民料理をご紹介します。
泰雅大佑甫食堂(石門泰雅食堂)
住所:桃園市環湖路一段32号
電話:(03)411-5861
大渓老街
せっかくここまで来たのだし、老街をはしごしてしまおう!ということで、三抗老街から車で20分弱のところにある「大渓老街」へも足を運んでみました。他の老街に比べ保存状態がよいため、そこだけ時間が止まっているかのような建物の佇まいに目を奪われます。
↓大渓老街の更に詳しい紹介はこちらから↓
歴史の記憶を再生させる「大溪木藝生態博物館」
大溪では清朝、日本統治時代など200年余りの時を経て今なお現存する文化資産の重要性を再確認すると共に、後世へ受け継いで行く目的で「記憶再生計画」を打ち出しました。その活動の一環で「大溪武德殿」「壹號館」「四連棟」「藝師館」「工藝交流館」「李騰芳古宅」を「大溪木藝生態博物館」として開放しています。今回はそのうちの二軒「大溪武德殿」と「壹號館」を訪れてみました。
大溪木藝生態博物館
電話:(03388-8600
FAX:(03)388-8677
営業時間:(火~日)09:30~17:00(月曜休み)
<大溪武德殿>
1935年に建てられ武德殿は日本統治時代、警察官の剣術・柔道の道場として利用されていました。台湾光復後は蒋介石憲兵隊の駐屯地として、そして憲兵隊の転出後は内部が修復され展示ギャラリーとなっています。(住所:桃園市普済路33号)
<壹號館(大溪木藝館)>
日本統治時代に大溪公学校校長宿舎として建てられ、光復後は大溪中学校教師宿舎として利用されていました。現在は「大溪木藝生態博物館」の情報センターとなっているので、ぜひ立ち寄って大溪の歴史について理解を深めてみてはいかがですか。
(住所:桃園市普済路11号)
今回ナビが宿泊したのが台北市内で人気の福華大飯店の別館である「石門水庫福華渡假別館」です。夜は暗くて気が付かなかったけれど、朝ホテルのベランダに出てみたら・・・熱球を上から楽しめるスポットだということに気づいてしまったナビ。周辺に娯楽施設が少ないため、ホテル内にはプールやプレイルームがありました。雨季にはダムの放水見たさに予約をするお客さんも多いのだそうです!
「石門水庫福華渡假別館」
住所:桃園市大平村民富街176号
電話:(03)411-2323
都会から少し離れ、自然・美食・原住民文化に触れられる石門ダム周辺へプチ旅行はいかがですか?
以上、台北ナビでした。
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2018-07-17