台北3大下町のひとつ大龍峒をぶらついてローカル気分を味わおう!
こんにちは、台北ナビです。
観光客が必ず訪れる保安宮と孔子廟。その2つのお寺の間を横切るストリート哈密街を中心とした一帯は古くから「大龍峒」と呼ばれてきました。大龍峒は現在の龍山寺周辺である「艋舺」と現在の迪化街(乾物街として有名ですね!)周辺である「大稲埕」と並んで、台北の下町として栄えてきました。
本日は、大龍峒エリアをぶらぶらお散歩してきました!
目印① 孔子廟をめざせっ!
孔子廟
最寄りのMRT「圓山」駅出口2を出て、庫倫街を行くとほどなくして右手に見えてくるのが第一のランドマーク孔子廟。その先にあるストリートが大龍街です。この通りは夕方になると地元民が集う夜市へと早変わり。ちょうど酒泉街との交差点が夜市入り口で、ここから南下すると多くの小吃店が立ち並びます。小規模だけどのどかさあふれる夜市。
今回ナビが訪れたのは朝早い時間。今度は夜来るぞ~!
さて、酒泉街に戻り再び直進すると見えてきたのが「維格餅家」。中華菓子の人気店でナビでももうすっかりおなじみですね!元々は淡水で創業したこちら。その後台北市内へとお引越し、それが孔子廟に程近い酒泉店です。観光客がこぞって出かけるのは承徳旗艦店ですが、地元の人が通うのはこっち。ローカルっぽさを味わいたいならぜひ、酒泉店を訪ねてみましょう。
維格餅家 酒泉店
台北市酒泉街76号
(02)2599-7533
9:00~21:00
「維格餅家」の少し先には「幸せめぐり旅台湾」で飛輪海のケルビンが紹介していた「正一堂」も。こちらは老舗の漢方薬店で、薬膳レストランも併設しています。カラダの中からキレイに、健康になれちゃいそう!また、「正一堂」がある辺りは四十四坎と呼ばれ、その昔44軒の木造藁葺き屋根店舗が整備されました。今日でもその面影を残し、中華ムードたっぷりな統一看板を掲げ、ここを歩けば「台湾の商店街」といった様子が味わえますよ。
正一堂台北市哈密街118号
(02)2591-9631
11:00~20:00
第二のランドマークは保安宮。孔子廟後方、哈密街にあります。わかりやすいのは孔子廟の脇の大龍街を北上する行き方。ナビはショートカットで「維格餅家」近くの酒泉街103巷を北上。ここは地元の人以外めったに通ることがないであろう普通の住宅街。台北人のありのままの生活風景が広がっていました。ガイドブックの中だけでは決して出会うことのできない景色・・・、こんなストリートを歩いてみるのも悪くないですね!
保安宮のおとなりにはナビも大好きなチャイナ小物のお店「ウェイ・ゼン手工布包店」が♪・・・と、思ったらシャッターが降りていました。「あっ、そうか!朝早すぎだね~」なんて思ったその時、「移転」の案内が目に付きました。な、なんと取材日の数日前に移転していたんですね・・・残念(涙)。新住所はおとなりの「劍潭」駅から徒歩3分だそうですよ!
葳臻手工布包(ウェイ・ゼン)台北市通河街1巷6号
(02)2597-1869
9:00~19:00
保安宮
保安宮の脇、哈密街59巷はまた小学校脇の道でもあり、ゆったりした歩道と並木道が続きます。この日は夏の暑~い一日。ギラギラと照りつける太陽、そして青空に映える重厚な寺廟の朱色(歴史の重さを感じさせるようにちょっとくすんでいますが^^;)・・・。ふと、轟音に空を見上げると、頭上をかすめるように飛行機が飛んでいきます。そんな様子を眺めながら木陰を歩きます。台北らしい風景、思わず切り取りたくなってカメラをパチリ。すると、木の間の吹きぬける風。気持ちいい~♪台北の夏、なんだかいいかも!気分も上がります。
YouBikeもありました!これでまわるのもアリ
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真っ青な空、彫刻が美しい寺廟
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大龍市場へと続く道
保安宮の裏手に当たる重慶北路三段335巷は狭いストリート。ですが、大龍市場へと続く道でもあり、場外市場のごとく、はたまた商店街のごとく、小さな店々が軒を連ねます。そしてこの通りは、地元でよく知れた小吃ストリートでもあり、台湾美食ブロガーたちもよく紹介しています。そんな中からナビが気になったお店に行ってみました。
◆2000杯売り上げる行列店◆
「紅茶屋」は1981年創業のドリンクスタンド。元々は油飯や麺を売るお店だったそうですが、周辺工場の閉鎖と共に変化した客層へ対応するためドリンクスタンドへと転身。以来、懐かし味の紅茶が人気を呼んでいます。秘密は味だけでなく、その量と値段。看板商品の紅茶は小サイズ500ccでなんと10元!値上がりが激しい昨今の台北にあって珍しくお値段据え置きでがんばっています。日本人に人気なのは、奶茶(ミルクティー・小13元)に+5元(小)でタピオカを加えたタピオカミルクティー。ほか、シャーベットみたいな冰沙もおいしい!混雑時には整理番号を受け取ります。電光掲示板に番号が表示させたらオーダーの合図。店前の公園は時間をつぶす人の姿も・・・。
紅茶屋台北市重慶北路三段335巷56号-1
(02)2594-1932
6:30~22:30
◆いろんな味で迷っちゃう~◆
以前は公園の向こうとなりで営業していましたが、現在は公園の反対側(335巷)へとお引っ越し。朝食にも、お手軽スナックにも最適な抓餅のお店です。えっ?抓餅とは何だって?同じく台湾小吃の「葱油餅」と似ているけれど、抓むようにして作られた生地は、焼き上げるとサクサクとモチモチが同居したような食感に。ナビも大好きな小吃のひとつです!さて、こちらのオープンは2009年8月。以来、地元密着で周辺住民の小腹を満たしています。ラオバンのおすすめは、九層塔(台湾バジル)蛋抓餅、起司(チーズ)蛋抓餅、韓式泡菜(キムチ)蛋抓餅など。ナビのイチオシは九層塔。さわやかな台湾バジルが味のアクセントになっていました。
陳員外 抓餅店台北市重慶北路三段335巷53号
(0910)930-961
6:00~9:00、15:00~20:00日曜休み
◆地元マスコミでも話題 揚げ蛋餅◆
店先で群がる人々。近づくとラオバン(店主)が「何にする?」と声をかけてくれました。みんなのお目当ては招牌炸蛋餅、揚げ蛋餅です。通常の蛋餅は、薄皮クレープと卵をサッと焼き上げたものですが、ここのは油でジュワ~っと揚げたもの。日本人的には朝から油っぽい??気もしますが、台湾人はこれで精をつけるんです。そこで、ナビも地元っ子に倣って1つオーダー。サクッとした食感とほどよい加減のコショウがイイ感じ♪ナビ、台湾に暮らしてもう長いのですが、この揚げ蛋餅は初めて食べました!そして・・・普通の蛋餅よりおいしいかも!すっかりファンになってしまいました。一緒にオーダーした自家製豆漿も豆の味がしっかり。ほどよい甘さとさっぱりさで揚げ蛋餅とベストマッチ。ほかに、台湾式おにぎり、飯糰も人気だとか。
程 重慶豆漿~40年老店~台北市重慶北路三段335巷32号
(02)2585-1096
平日5:00~11:00、休日5:30~13:00
◆売り切れご免!早朝~朝のみ営業の店◆335巷のほぼ中間地点、哈密街59巷18弄を曲がったところにある油飯の店。屋台+簡素なイートインスペースで、一度通り過ぎてしまったほど。このさりげない店は既に40年以上も続く老舗だとか。看板の油飯は4サイズから選べ、お持ち帰りの人は1斤を選ぶ人が多いとか。一口食べてみると、米粒ひとつひとつにタレがからんでパラパラとほぐれる感じ~!さらにもっちり食感もマル!ただ、八角が苦手な人はちょっと気になるかも・・・。
熊 油飯台北市哈密街59巷18弄18号
(02)2592-5922
5:30~9:30ごろ 月曜休み
幾たびの変遷を経て、そしてまた・・・大龍市場
まもなく移転する協成魚丸
始まりは1956年より前、重慶北路三段の路上で広げられた店々から。その後市場ができ、改修工事による一時移転を経て1986年に現在の形態で営業を続けてきました。割とこじんまりとしたこの室内市場は、観光客などほぼ皆無の地元密着型。毎日の食卓はこの市場に支えられているに違いありません。肉・魚・野菜・果物・・・どれも新鮮。店の人たちも親切!一目瞭然、買い物客でないナビにも、いろいろと教えてくれます。こんな地元の人とのやりとりもいいですね!けれど、そんな会話の中から残念なお知らせを聞きました。大龍市場、またまた改修工事が予定されているそうです。そのため、中のお店は徐々に移転を開始。人気店のひとつである「協成魚丸」も近々ご近所の蘭州市場へお引っ越し予定だとか。
大龍市場台北市重慶北路三段347号
(02)2598-1756(月休)
7:00~17:00ごろ
ありのままの台北に触れられるエリア
3大下町の中でも大稲埕や艋舺は新開発が進み、レトロ風に造られたノスタルジックな街並みを見ることができます。迪化街は街全体が、龍山寺エリアは剝皮寮や糖廍文化史蹟公園がその代表ですが、今回歩いた大龍峒エリアは、手付かずの台北が残されているように感じました。飾らないありのままの台北の下町を感じたいなら、ぜひこの辺りを歩いてみませんか?
以上、台北ナビでした。
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2014-07-11