台湾が誇る世界品質!「KAVALAN ウイスキー」の蒸留所を見学しよう!試飲体験やマイブレンドウィスキーも作れます!
こんにちは、台北ナビです。
台湾で買いたいものの1つと言えば「KAVALAN ウイスキー」という方も多いのでは?ウイスキー愛好家なら知らない人はいないほど、世界中で愛される台湾産ウイスキーです。現在、ヨーロッパを始め、台湾以外でも人気を集めており、世界の名だたるウイスキー品評会で数々の賞を受賞するカバランウイスキー。台湾の宜蘭にあるカバランウイスキーの蒸留所「金車噶瑪蘭威士忌酒廠」は、世界の10大ウイスキー蒸留所にも数えられています。
今回はナビと一緒にカバランウイスキーの本場で、世界に誇る台湾ウイスキー「KAVALAN」のおいしさの秘密を探りに行ってみましょう~!
金車グループのKAVALANウイスキー
ウイスキー好きなら知らない人はいないと言っても過言ではない「KAVALAN ウイスキー」!現在、世界的なウイスキーのブランドとなっていますが、なんとカバランウイスキーは台湾製のウイスキーです。
カバランウイスキーを生み出したのは「金車(KING CAR)グループ」。『Mr. Brownコーヒー (伯朗咖啡)の会社』と言えばピンとくる方もいるのでは?金車グループがウイスキー作りに着手したのは2005年。もともとビールをはじめとするお酒が好きだったオーナーが、自社でお酒の醸造を始めたいと思い立ち、思案を巡らせ、台湾で初めてのウイスキー作りをすることになりました。当時、台湾のビールと言えば「台湾啤酒(台湾ビール)」がほぼ独占状態。ビールよりも将来的な市場の伸びが期待できたのがウイスキーだったのです。(そして見事にその予想は的中!さらに2018年には念願だった自社ビール「BUCKSKIN柏克金啤酒」も販売し始めました。)
そのために社員をウイスキー作りの本場スコットランドに派遣し、約1年かけてウイスキー職人へと育てました。そしてウイスキー作りに欠かせない、豊富な水資源のある宜蘭の地に、台湾初のウイスキー蒸留所「金車威士忌酒莊」を建設。2006年3月に初蒸留、そして2008年に台湾初のウイスキー「カバラン クラシック シングルモルト ウイスキー」を発売開始しました。「KAVALAN」というブランド名は、宜蘭の地を開拓した原住民カバラン族からとったものです。
宜蘭カバランウイスキー蒸留所へのアクセスと見学方法
アクセスカバランウイスキーの蒸留所「金車噶瑪蘭威士忌酒廠」は、宜蘭縣の員山エリアにあります。台北からは高速バスで宜蘭バスターミナルまで、そこからタクシー利用で片道20分ほど、料金は300元くらいです。アクセス詳細はこちらの
Webサイトを参考にご覧ください。
台北から車チャーターで宜蘭の観光スポットを一緒に巡るのもよいですね!
蒸留所見学蒸留所の見学は無料です。ガイド案内なしで、自由見学も可能です。無料のガイドツアー(中国語または英語)は定時にスタートしています。
【ガイド付き無料ツアー】
平日:10:00 | 11:00 | 13:00 | 14:00 | 15:00 | 16:00
休日:09:30 | 10:00 | 10:30 | 11:00 | 13:30 | 14:00 | 14:30 | 15:00 | 15:30 | 16:00 | 16:30
※繁忙期はツアー実施回数を増やし、案内係のガイドではなく音声ガイドを使用します。
※悪天候時は見学の中止・見合せる場合もあります。悪天候時におでかけの際はお電話にてお問い合わせください。
【20名以上のグループでガイドツアー希望の場合】
20名以上の団体は3日前までにお申し込みをお願いします。
20名以上の団体の蒸留所ガイド付きツアーお申し込みフォーム(
http://www.kavalanwhisky.com/jp/visit-distillery-tour.aspx)
では蒸留所見学へ!
いよいよナビもカバランウイスキーの蒸留所に潜入~!カバランウイスキーのおいしさの秘密を探ってみたいと思います!
「金車噶瑪蘭威士忌酒廠」は11万坪にも及ぶ、広大な敷地の金車員山工場の中にあります。員山工場ではミネラルウォーターの生産も行っているほど山に囲まれ、雨量の多い宜蘭には、ウイスキーの生産には欠かせない水が豊富にあります。宜蘭の平均降水量は、ウイスキーの本場スコットランドの3倍ともいわれます。台湾中央山脈と雪山山脈の美しい天然水はカバランウイスキーをさらに滑らかで芳醇な口当りにしています。
金車宜蘭會議中心
ガイドツアーを希望の人はまず「金車宜蘭會議中心」でガイドツアーの受付をします。こちらでまずは会社紹介や工場紹介ビデオを見てから見学コースに出発となります。
樽の「チャーリング」を特別に見せてもらいました!
見学コースに入る前に、今回は特別に樽の「チャーリング」を見学させてもらいました。(チャーリングは一般の見学コースでは建物の外からのみの見学となります。) チャーリングというのは、ウイスキーの熟成に使用する樽の内側を焦がすことです。カバランウイスキーの熟成樽はほとんどヨーロッパからシェリー、ワイン、ブランデーなどの樽を使用しています。マスターブレンダー(ウィスキーの味わいを管理する人)自ら海外で樽の買い付けを行います。この樽の香りや具合でウイスキーの味が大きく左右される重要なポイントです。
仕入れて来たばかりの樽は雑味が多く、これを取り除くために樽の内側を削ったり、焼いたりして雑味を取り除き、香りのよいウイスキーを作ります。焼いた後の樽はしばらくここで乾燥させた後にウイスキーを詰めて熟成させます。1つの樽は20年ほど使用でき、3~5回ほどウイスキーを熟成させることができます。
見学コースのはじまり、はじまり~♪
そして見学用コースに到着!ここから先はウイスキーの作り方を学べる資料室、蒸留室、熟成庫の見学ができます。見学時間内であれば、予約なしで自由参観も可能です。
ウイスキーの製造工程
ウイスキーの製造の流れを簡単に紹介します。ウイスキーの製造工程はおおまかに以下の7つの工程に分けられます。
麦芽粉砕→糖化→発酵→蒸留→熱処理→熟成→ボトリング
原料となる大麦から熟成前までは1週間ほど、その後、最低2年以上熟成させたものを台湾ではウイスキーとして販売できます。イギリス、日本では熟成期間は最低3年以上、アメリカでは最低4年以上必要というルールがあります。また、台湾は気温・湿度が高いため、スコットランドでは年約2%と言われるエンジェルズシェア(熟成中にウイスキーが気化していく割合、熟成の速度の目安にもなります)は、台湾では年約6~7%と、ウイスキーの熟成速度はスコットランドの約3倍の早さともいわれています。つまりスコットランドの10年熟成のウイスキーの味わいが、台湾では3年ほどで完成してしまうというわけなんです。
カバランウイスキーの原料となるのは大麦です。台湾では大麦の生産がないためヨーロッパ産の大麦を使用しています。デンプン質が多く、たんぱく質が少ない大麦は香り高く、味わい深いウイスキーを生み出します。
蒸留に使用している銅製ポットスチルはウイスキーの本場スコットランドから取り寄せたものです。初蒸留釜10機、再蒸留釜10機と合計20機もの蒸留窯があり、世界でも最大規模のウイスキー蒸留所となっています。
熟成庫を訪れると、一般的なウイスキー樽の並べ方とどこか違うような感じがします。そう!カバランウイスキーの熟成樽は縦に積み上げられているのです!この理由は、台湾は地震が多いので、地震の揺れでも倒れにくい対策として縦に置かれているそう。横に寝かせて熟成させた場合と味わいの違いはないんだとか。
1つの樽からは約200本分のウイスキーボトルを生産でき、現在熟成庫には約3万樽があります。ここでじっくり熟成された後、おいしいカバランウイスキーとして世界に出荷されていくのですね。
MR.BROWNコーヒーのカフェエリア
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酒堡(Sprit Castle)
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ここで蒸留所の見学コースはおしまい。そのまま順路に沿って「酒堡(Sprit Castle)」の建物に進むと1階では30分に一度ほど無料のウイスキー試飲(おひとり様1杯まで)が行われていたり、お土産販売コーナーがあります。2階には金車グループのMR.BROWNコーヒーのカフェエリア、またはDIY体験室や有料の試飲室があります。
ウイスキーブレンド体験(調酒DIY) 1,500元
酒堡(Sprit Castle)の2階のDIY調酒教室
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ウイスキーブレンド体験
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酒堡(Sprit Castle)の2階のDIY調酒教室では、オリジナルブレンドのウイスキーを作れる「ウイスキーブレンド体験」を行っています。体験費用は1人1回1500元で、自分でブレンドしたウイスキー1本(容量300ml)をお土産に持ち帰ることができます。
ウィスキーブレンド体験は毎日10:10、11:10、14:10、15:10、16:10の5回行われます。開始15分前までに、1F商品部(お土産ショップ)で支払いを行い、領収書を2FのDIY調酒教室のスタッフに渡してください。
定員は各回15名までのため、事前オンライン予約も可能です。予約はこちらから(
http://www.kavalanwhisky.com/jp/visit-diy-bartending.aspx)
※座席数に限りがあるため、満席の場合はチケットを購入された方が優先で、付き添いの方は会場の外で待つことになります。
カバランウイスキー3種を試飲しながら、自分のお気に入りの配合を作り出します。
ウイスキー試飲(有料) 付費品評活動 600元
酒堡(Sprit Castle)の2階の品評室
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4種のカバランウイスキーの試飲
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酒堡(Sprit Castle)の2階の品評室では、1人600元で4種のカバランウイスキーの試飲ができます。受付時間は9:00~12:00、13:00~17:00の間で、1回あたり30分までです。先に1階の商品部(お土産ショップ)で支払いを行い、領収書を2Fの付費品評活動のスタッフに渡してください。
試飲可能なお酒のリストから好きな4種を選び、じっくりとそれぞれのウイスキーのおいしさを味わうことができます。今回は社長のおすすめの4種のウイスキーを試飲させてもらいました。
販売価格2100元(700ml)
カバランクラッシックシングルモルトウイスキー(噶瑪蘭經典 單一麥芽威士忌)台湾で初めて作られたウイスキーがこの「カバランクラッシックシングルモルトウイスキー」です。厳選したバーボン樽、シェリー樽、プレーンオーク樽などを使用、スタンダードなカバランウイスキーです。スッキリとした味わいで、フルーツのような香りがあり、ほのかにハチミツ、マンゴー、洋ナシ、バニラ、ココナッツの風味が感じられます。ボトルの形は台北101をイメージしています。
販売価格3000元(700ml)
カバラン ソリスト バーボンカスク カスクストレングス シングルモルトウイスキー(噶瑪蘭經典獨奏 波本桶威士忌原酒 單一麥芽威士忌)香りの強いアメリカ産バーボン樽を使用。芳醇な木の香りにバニラのような甘い香り、トロピカルフルーツの香りなどが混ざり合います。冷却ろ過をしていないので(ノンチルフィルタード)、ウイスキー本来の味を楽しめます。まろやかで滑らかな口当たり、自然の甘さがあります。
販売価格3500元(700ml)
カバランソリスト オロロソシェリーカスク カスクストレングス シングルモルトウイスキー(噶瑪蘭經典獨奏 OLOROSO雪莉桶威士忌原酒 單一麥芽威士忌)スペイン産のオロロソシェリー樽を使用、ナッツのような香りが加わり、冷却ろ過をしていないので(ノンチルフィルタード)、ウイスキーそのもののコクを楽しめます。ドライフルーツ、ナッツ、香辛料などのスパイシーな味わいがあります。
販売価格3500元(700ml)
カバランソリスト ヴィーニョバリック カスクストレングス シングルモルトウイスキー(噶瑪蘭經典獨奏 VINHO葡萄酒桶威士忌原酒 單一麥芽威士忌)世界最高級のワイン樽を厳選し、ワインのような深い色味が特徴です。キャラメルのような香りにワインの風味が合わさり、アーモンドやブラックチョコレートのような芳醇な味わいが楽しめます。
世界有数規模のウイスキー蒸留所の見学が無料でできるとは驚きです。蒸留所見学で、カバランウイスキーのこだわりや奥深さに触れ、もっともっとカバランウイスキーが好きになりました!
さらに金車グループでは、宜蘭にてほかにも、絶景を楽しめる古城のようなカフェ「シャトーMr.Brown咖啡館(宜蘭頭城城堡咖啡)」や胡蝶蘭の温室「員山蘭ガーデン(金車員山蘭花園)」、「エビ養殖場(金車生技水產養殖研發中心)」の見学も行っているので、宜蘭トリップとして合わせて回ってみるのもいいですね。ぜひ台北から少し足を延ばして、宜蘭を訪れてカバランウイスキーの郷を満喫してみるのはいかがでしょうか?
以上、台北ナビがお届けしました。