日本では石破茂氏が新首相に就任しましたが、今年5月、台湾では第16代総統(總統)に賴清德氏が就任したのはまだ記憶に新しいところです。
そんな賴清德総統と副総統・蕭美琴氏の就任を祝う国宴が行われたのは台南のホテル「フォルモサヨットリゾート」でした。賴氏は台北郊外の萬里出身(女王頭岩の野柳近く)ですが、台南・成功大学の大学院で学び、卒業後は付属病院に勤務。その後、台南市長として政治家人生をスタートさせました。蕭氏もまた、日本の神戸生まれながら小~中学卒業までは台南で育ったそうです。
「国宴ってどんな料理が振る舞われるのだろう??」
そんなことを考えていたナビですが、なんと一般人でも国宴が食べられちゃうという情報をキャッチ。これは食べるっきゃないでしょ!
いそいそとやってきたのは、「フォルモサヨットリゾート(福爾摩沙遊艇酒店)」のレストラン「湖光廳」です。
①「永續啟航」
地元のフレッシュ野菜を5つのドレッシングーー客家風キンカンソース、豆腐乳、サテーソース、台中の老舗「東泉」のチリソース、台湾原住民阿美族(アミ族)料理でお馴染みのte'nas醬ーーでいただきます。まさに多民族国家台湾を象徴する味わい!
②「在地扎根」
お次は小吃の数々。台湾に暮らす各民族の特色料理が1つのお皿の上で仲良く饗宴しています。それぞれに異なる味わいですが、みんな違ってみんないいー!そんな声が聞こえてきそう。
③「南國醬滷」
潮州滷水と台湾滷味、2つの煮込み料理をアレンジした1皿です。今では台湾中、どこででも食べられる庶民派フード滷味は、広東省潮汕エリアの潮州滷水にルーツがあるとか。
④「客韻陳厚」
タケノコと切り干し大根のチキンスープです。中からはかわいらしい巾着がこんにちは~!客家伝統の漬物や台南・關廟産のタケノコ、同じく成功産の手づくり塩などが使われている慈悲深い味わい。
⑤「原味純粹」
ヘダイの刺蔥ソースに添えられているのは台湾に自生する山菜「山蘇」。ソースには原住民がよく食べるスパイス「刺蔥」を使用して、独特の爽やかさが口の中に広がります。
⑥「老菜彌新」
かつて台北にあった高級料亭「蓬萊閣」は、台湾料理のレストランとしてだけでなく、有識者たちが集うサロンでもあったとか。台湾民主運動を見守ってきた場所でもあるのです。そんなレストランのレシピを再現した豚バラの梅ソースはさっぱりとした味わいで美味♪
⑦「百年飄香」
台南名物のエビごはん(蝦仁飯)です。その起源は1922年、日本統治時代に日本料理のレストランで技術を磨いた葉成さんが独立して開いたお店(現:矮仔成蝦仁飯)で販売したのがはじまりでした。日台融合の味と言われるのはそのため。四代に渡り今に受け継がれています。これこそ建城400年の台南の一画を担う味!
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2024-10-08