台湾男子が探る台湾の人気バンド「宇宙人(Cosmos People)」の魅力!
こんにちは、台北ナビです。
台湾の人気バンド「宇宙人(Cosmos People)」。台北ナビサイトでは度々取り上げているので、読者の方にはもうおなじみですよね?
今回その「宇宙人(Cosmos People)」が日本に降臨。インタビューの機会を得たのですが、台北ナビ編集部員は東京に駆け付けられず……。でも、どうにかしてインタビューを!と思い、友人の人気インフルエンサー「台湾日和」さんに急遽ピンチヒッターをお願いしました。
では、日和さんにバトンをお渡ししたいと思います。
僕の人生初インタビューは「宇宙人」に捧げます!
こんにちは、台湾日和です。
「宇宙人(Cosmos People)」が「TAIWAN PLUS2023」の開会式出席のために来日していましたが、僕もちょうど「TAIWAN PLUS」に出店するために東京に滞在していました。こんなこともあって、台北ナビの特派員として、「宇宙人(Cosmos People)」に独占インタビューさせていただきました。
画像提供:相信音樂
まずは、「宇宙人(Cosmos People)」を知らない方のために、簡単な紹介をします。
「宇宙人(Cosmos People)」は2009年に台湾でデビューしました。現在は小玉(シャオユー/ボーカル、キーボード)、方Q(ファンキュー/ベース)、阿奎(アークェ/ギター)の3人で活動している脱力アーバン系バンドです。スマートなタッチと聴き心地良いリズムで展開していく世界観がファンを魅了し続けています。
さっそくインタビューといきましょう!
私たち3人だけではなく、チームとファンが一緒に獲った金曲獎(金曲賞)!
金曲賞受賞後のインタビューで満面の笑みを浮かべた宇宙人とドラマーの小胖
――まずは、念願の金曲賞受賞、おめでとうございます!コンサート中のMCやSNSを見ていると、3人が今回は絶対に受賞したいという強い気持ちが伝わってきましたよ!。
受賞の感想を再度お聞かせください!
小玉:バンド結成からもうすぐ20年になりますが、何かの賞を狙って音楽活動をしてきたわけではないんですね。ただ、時間が経っていくと、どのような状態が成功しているのだろうか……と、自分を疑うような時もあったしりました。
なので、受賞が発表された瞬間、「今がまさに賞を受賞したアルバム名の『理想状態』」だと感じました。
受賞を目標にしていたわけではないですが、やっぱり嬉しかったですね。
赤いパンツで運気をアップさせるのは金曲獎あるある!
方Q:発表の前、ファンの方々に一緒に盛り上げようと呼びかけていました。前回ノミネートされた時以上の盛り上がりを感じたので、もしかすると受賞するかもと、予感があったんです。みんなの思いが強ければ強いほど、宇宙のパワーも味方にしてくれると感じました。ファンの方々に感謝ですね。
あと、授賞式当日は願掛けに赤いパンツを履いたのも効いたのかも!笑
阿奎:私たち3人だけではなく、チームとファンが一緒に獲った賞だと思っています。
アルバム製作がコロナの癒しだった
画像提供:金曲獎
――金曲賞でバンド賞を受賞したアルバム「理想狀態 The Moment」は約5年の歳月をかけた作品ですよね。産みの苦労はありましたか?小玉:苦労は5年もかかったことです。笑
この5年間でメンバーそれぞれの課題がありましたが、個人的には忙しいスケジュールの中でなかなか作詞作曲にエネルギーを注げなかったことかな。ただ、幸か不幸か、コロナのおかげで時間的に余裕ができて、曲の細部を仕上げることに専念できました。
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方Q:やっぱりコロナで生活リズムだとかコロナ対策だとか、そういう調整に慣れるのにかなり時間がかかりました。でも、アルバム製作が生活の中心となって、(いつも以上に)丁寧に仕上げる時間がたくさんできたのが良かったと思います。それがコロナ生活の癒しにもなったりもしました。
諦めずに続けてきた甲斐がありました!
画像提供:金曲獎
――「理想狀態 The Moment」に収録されている『明天留給我 Tomorrow』は「君と 君と 君と 行こう」と日本語で始まる1曲です。日本のファンのことも意識して作られたのですか?小玉:この曲はデモの段階で、聞いたことのあった日本語を当てて歌ってました。そろそろ歌詞を決めようとする時に、発音がとても気に入ったので、プロデューサーに確認してもらって、文法的に問題がないということで、そのままこの日本語を残しました。
3人の大切な人を笑顔にする魔法とは……⁈
――日本といえば、スガ シカオさんが作詞、北城浩志さんがミキシングを担当した日本語楽曲『君はいつでも』が8月21日にデジタルリリースされました!
おふたりとのコラボはどんなお気持ちでしたか?小玉:上手く説明できませんが、何か運命的なものを感じました。ほかに交流がある日本のミュージシャンもいるのですが、出会うべきして出会ったという感じです。
方Q:言葉が通じなくても、音楽で会話している感じがします。フィーリングがとても合うんです。
――歌詞の中にある「君を笑顔にする 魔法があるなら いいな」とありますが、大切な人を笑顔にする魔法はありますか?
方Q:そういえば、昔に読んだ本に「仲直りのスープ」というレシビがあったよ。笑
詳細な作り方は覚えてないけど、マッシュルームをめちゃ細かく刻んで、生クリームと一緒にミキサーで混ぜて、とろとろのポタージュを作ってみたら、確かに仲直りの効果があって、すごかった!
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――ポタージュって優しいおいしさですもんね。でも、インスタントスープでもいい気がしまう……
小玉:手料理でもてなすという意味じゃないかな?
――なるほど~!最後は仲直りできたんですか?
]方Q:しましたね。仲直りというより自分の誠意を見せる魔法のようなレシビだったのかも。
小玉:僕の魔法はテレパシー。相手の心が読めるということではなくて、相手のニーズを察して、さりげなくお互いが居心地いい状態にすることかな。
阿奎:普段の生活の中で、ちょっとしたサプライズをすること。乖乖(※)とかお菓子をあげたりね。
――半導体大国台湾を支えるあの裏技の緑乖乖ですね。笑
※「乖乖」とは台湾で愛されているスナック菓子で、乖乖は「いい子いい子」というような意味があるため、台湾では、その袋をコンピューターなどの機械のそばに置き、正常に動いて欲しいと願掛けをする習慣があります。
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では、3人にとってつらい日々のことも消えてしまうような素敵な朝はどんな朝ですか?小玉:早起きして運動すること。朝の運動帰りに「(これで)1日元気で居られる」と感じます。
方Q:いっぱい寝ることです。
阿奎:そうそう!あとはおいしい朝食を食べること。日本に来ているここ数日はまさにそう!
小玉:日本のホテル朝食、おいしいよね~!
方Q:部屋のカーテンを開けて、いい天気だって気づいた瞬間も幸せだよね。
小玉:あとは台湾の朝食屋さんで、「帥哥(イケメン)!今日は何にします?」と言われた時!笑
観客と波長が一致していて、最高の雰囲気!
画像提供:Summer Sonic
――この『君はいつでも』はサマーソニックで初お披露目となりました。緊張されましたか?
小玉:初披露がやり直しのきかないライブで、しかも日本語の歌詞と裏声を多用する曲ということもあって、とても緊張しました。
当日の調子もあるし、サマーソニックという大舞台だし……。観客は僕たちを知っているかな?コロナの間、全く来日できなかったから、忘れられているんじゃないかな?とか心配でしたが、当日は上手くいったので、嬉しかったです。
画像提供:Summer Sonic
方Q:パフォーマンス前のMCで、「この曲はスガ シカオさんとのコラボなんです」と伝えると、驚かれました。このことを知らなかった人が多かったみたいですね。その分、いつもより集中して聴いてくれたような気がします。
あと、初お披露目ということもあってか、観客と波長が一致していて、最高の雰囲気でした。僕たちのパフォーマンスも良かったので、よい時間だった、とても好きだなと感じました。
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――久しぶりのサマーソニックはどうでしたか?小玉:日本語の曲を歌ったら、皆がおおおっと反応してくれました。笑
――大阪公演の時に方Q先輩が着用していたのは、以前台湾デーでもらった阪神タイガースのユニフォームですか?観客からの反応はどうでしたか?方Q:そう、甲子園球場の始球式に呼ばれた時にいただいたユニフォームです。 いつか大阪のイベントで着たいと思っていたのですが,(コロナのせいでずっと着れなかったので)やっと願いが叶いました。
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当初は東京のライブだけ出演する予定だったのですが、大阪も追加されたことで、ついに着ることができました。ツイッターでの反響が結構ありましたし、ちょうど阪神タイガースがセリーグで「あれ」する可能性が高いタイミングもあって、サマーソニックの現場スタッフも「タイガースだ!」と反応してくれましたよ。
――大成功ですね。方Q:大阪の京セラドームを本拠地とするのはオリックス・バファローズだから、実は少し心配していたのですが、同じ関西ということもあって、阪神タイガース愛をすごく感じて、面白い経験でした。
日本、大好き!
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――コロナ解禁後、今回は何回目の日本ですか。コロナ前と日本は何か変わりましたか?久しぶりの日本はどうでしたか?どうしても行きたかった場所には行けましたか?食べたかったものは食べられましたか?小玉:今回も入れると仕事で3回、あとプライベートでも来てました。食べたかったものはやっぱり焼き肉!レベルが高いもん。
方Q:仕事とプライベートを合わせると、今回は5、6回目の来日になります。コロナ前に比べると、新宿や渋谷とか新しいデパートと観光スポットが増えたように感じました。あと、毎回楽器店に行きますが、お店が閉店したり移転したりしているので、情報の更新もまめにしないといけないですね。
そして、毎回必ず食べるものは、結局ラーメンかな。初めてのサマーソニックで来日した際に、当時のドラマーのトシさんオススメで「阿夫利」に行きました。とてもおいしかったので、それ以来、友達にも「阿夫利」をすすめています。まぁ、ほかのラーメン屋さんにも行くんですけどね!
阿奎:来日すると、牛タンは欠かせません。お店にこだわりはありませんが、食材の違いかな?台湾のお店でなかなか出せない味です。
小玉:必ず食べるものを補足させて!さっきの焼肉もそうですが、握り寿司やとんかつも好きだし、ラーメンの最後に白ごはんも入れるんだよね、居酒屋のシメにお茶漬けも頼むので、これらの共通点はごはんですね。日本のお米は確かにおいしい!!
日本でのコンサートもやります!
画像提供:相信音樂
――来年結成20周年ですね!この20年で成長したと感じるところはありますか?阿奎は結婚して今やパパになりましたもんね~!
小玉:……(考え込む様子)。3人ともあんまり変わってないじゃない?
阿奎:髪型が変わったぐらいかな。笑
小玉:最近筋トレしているので、ガタイが良くなったよ!昔はガリガリだった。
方Q:僕もあんまり変わってないと思うなぁ。歳は重ねているけど、同級生とか年齢が近い友達と会話する感じも昔のまま。
――みなさんがまだまだ若いという証拠ですね。結成20周年のライブが台北アリーナで開催されることも発表されました。意気込みを教えてください!
方Q:まだ具体的な内容は決まっていませんが、台北アリーナライブのあとに、日本でのコンサートもやります。
台湾男子がおすすめする台湾はこれだ!
――聞きすぎて、もうない!と言われるかもしれませんが、それでも聞きます!ファンのみんなに台湾のオススメを教えてください!是非行って欲しいスポットや都市などはありますか?
画像提供:相信音樂
小玉:最近台北で流行っている若者がプロデュースしたポップな熱炒か台湾料理のようなオシャレ・レストランがいいかも。
阿奎:やっぱ台湾料理ですね。
方Q:牛肉麺は日本の方にとって、好き嫌いがはっきり分かれるようですが、僕がアメリカ留学した際、アメリカで探し求めてもなかなか見つからない食べ物で、(恋しくなって)自分で作ったりしてました。牛肉麺は台湾を代表する味の一つだと思いますよ。
小玉:牛肉麺はおいしいもんね。
阿奎:あと台湾の鍋文化も他国でなかなか体験できないものだと思います!
画像提供:相信音樂
――最近、日本人観光客に台湾の朝ごはんが人気です。おすすめの朝ごはんはありますか?
阿奎:培根蛋吐司(ベーコンエッグサンドイッチ)!超ローカルでしょう。
方Q:おばあちゃんが切り盛りしている朝食屋さんなら、どこでもいいです。笑
黒米で作る台湾式の大きなおにぎりが好きで、最近よく食べるんです。日本の冷たいおにぎりとは違って、出来立ては持てないぐらい熱々なので、日本の方にとっては新鮮な体験ができるんじゃないかな?
――日本へ行く機会がどんどん増えてきましたよね。友人に会う時に持って行く台湾土産などあれば教えてください。
小玉:ベタですが、万年定番のパイナップルケーキです。パイナップルケーキとひと口に言っても、甘いタイプや酸味を強く感じるものなどいろいろありますよ。
阿奎:僕は台湾茶かな。
方Q:今年に自分がプロデュースしたブランドのギターベルトです。笑
個人的にお土産に最適かなと。(これカットされるよね?)
――台北ナビ読者だけの独占情報なら、あえて使わせていただきます。
最後に日本の読者にメッセージをお願いします!