「馬西馬西(Mase Mase)」と聞いて皆さんは何を想像しますか?――「おませさん」ってこと?「いらっしゃいませ~」ってこと?それとも……なあに???
「馬西馬西(Mase Mase)」とは台湾語の擬態語・オノマトペの1つで、ひどく酔っぱらった状態のことなんだとか!日本語で言う「べろんべろん」ですって。いや~想像できぬ……。
言語によってオノマトペの表現もいろいろ。そんなオノマトペをヒントに、デザインのコラボレーションを試みたのが台湾の靴下ブランド「+10・テンモア」と日本のテキスタイルブランド「JUBILEE」です。
彼らの出会いは2017年の合同展示会。互いの物作りに対する姿勢にリスペクト、以来交流を深めて来たそうです。その中で「いつか一緒に物作りをしたいね」という気持ちが芽生え、1つとなり、それがついに実現しました
「淡薄仔像你 淡薄仔像我/イシンデンシン」はそんな彼らの記念すべき合同プロジェクト第1弾。1月某日にはお披露目のトークショーが展示会場の台北「朋丁」で開催、ナビもいそいそと参加してきましたよ!
コロナ禍のため、台北の会場には「+10・テンモア」デザイナーの陳小爵さん(画面右)と許芝瑞さん(画面左)が……
そして「JUBILEE」デザイナーのシミズダニヤスノブ(通称ダニー)さん(画面左)は、作品の染色が行われた東京の「奥田染工場」から工場経営者の奥田博伸(ヒロさん)(画面右)と一緒に中継という形で結ばれました。
こちらの靴下「ma² se¹ ma² se¹」はダニーさんのデザイン。歪んだラインや途切れた線に正常ではない状態=Mase Maseを表現したんだとか。また2色展開の1つは「顔色が悪い状態」を、もう1つは「泥酔してチカチカした様子」を表しているんだとか。
中央はテキスタイルデザイン初挑戦という「+10・テンモア」小爵さんが担当した「beron beron」。2版(2色)刷りという制限の中、通常はタブーとされる版のつなぎ目をデザインに生かした作品に、ヒロさんも「天才!」と大絶賛。
わかります?濃い茶色部分がつなぎ目なのですが、1つの模様と化しています。ステキだなぁ……♡
他にも、雨が降る様子を表した日本語「za za」台湾語「sa² sa²」、熱々の物を食べる様子を表現した日本語「haffu haffu」台湾語「khih⁸ khih⁸ khauh⁸ khauh⁸」など、台湾チームは日本語から、ダニーさんは台湾語からインスピレーションを得てデザインするという互いにエールを送り合うような形でのコラボとなっています。 |
「一般企業とのコラボとは異なり、親友と物作りをしてみたという感じ」と語るダニーさんに応じるように、「大切な友達でありながら、相手に負けたくないという気持ちもあった」と語る小爵さん。友でありライバルでもある互いのよき関係が垣間見れた気がしました。 |
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記事登録日:2022-01-17
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台湾好きは9月17日(土)、18日(日)、東京上野恩賜公園・噴水広場に集まれ~♪
大原扁理の台湾読書日記②『+10 テンモア 台湾うまれ、小さな靴下の大きな世界』
ユニークな存在感の台湾靴下。目にも楽しいブランドブックを発見!
台湾発の靴下ブランド『+10・テンモア』の漢字の部首をテーマにした新作が登場!
10月21日までカフェ「朋丁」で展示会もやっています~!
デザイン会社が経営するお洒落なブックカフェ
11/22 ブランドブック「+10 テンモア 台湾うまれ、小さな靴下の大きな世界」刊行
プロデュースは日本と台湾相互のインバウンド支援を手がけ、ファッション、カルチャー、ライフスタイルをつなぐ企業・Fujin Tree(富錦樹)。ただかわいいだけじゃない、テンモアの魅力を詰め込んだ一冊です。