東日本大震災から10年後の昨日3月11日に「奈良美智特展」記者会見が開催されました!奈良美智さんは日本の現代美術界を代表するひとりですが、今回の「奈良美智特展」は、奈良さんがツイッター上でコロナ禍におけるマスク寄付について感謝の思いをつぶやいたところ、蔡総統からコメントがあったことが契機となっています。
日常の中で生まれている台湾と日本の心のつながりが今回の素晴らしい展覧のきっかけになるって、いいですよね!そして、今回の展覧は多くの方の力添えがありました。記者会見に駆け付けた来賓の多さからも、この展覧への期待がうかがえますよ~!
記者会見に登壇した日本台湾交流協会の泉裕泰代表は「日本人が忘れることのできない3月11日という日を台湾の人々も覚えてくれていること、そしてこの日に蔡総統自ら記者会見に足を運んでくれた思いに感謝の意を表したいです」と述べ、震災当時台湾から多くの温かい手を差し伸べてくださったことへの感謝の思いを中国語で伝えました。
「奈良美智特展」が開催される國立臺北藝術大學の陳愷璜校長は「奈良先生が展示作業している姿を表現するなら『用心』の2文字で表せます」と準備の様子を明かしてくれました。用心は「心込める、懸命」という意味です。
今回惜しくも記者会見に参加できなかった奈良美智さんからのビデオメッセージが流されました。このビデオはFacebook「奈良美智特展」にて公開されています。
【ポイント1】初めて海外に出展された『Miss Moonlight』
ラスベガスで開催される大型回顧展のために、『Midnight Truth』など多くの作品が台湾では展示できなかったことから、東京の森美術館で開催されていた「STARS展:現代美術のスターたち―日本から世界へ」に出展していた『Miss Moonlight』を台湾へ持ってくることを思いついたそう。2020年に制作されたこの作品は、初めて海外に出展されたんですよ~!
【ポイント2】台湾のために描いた「Hazy Humid Day」
今回の展示には「Miss Moonlight」と同じ大きさの絵が必要だと思い描いた作品。220×195cmの大型作品はこの展覧会の約1か月前に出来上がったばかりで、何度も訪れた台湾のことを思い10日ほどで描き上げたもの。製作時間は短かったものの、今の自分にとって最もよく描けた作品であり、今まで頑張ってきた自分へもありがとうといいたくなるような作品なんだそう!
画像提供:主辦單位–文化總會
「Miss Moonlight」と「Hazy Humid Day」は吹き抜けの高い壁に飾られていて、周りには制作年代が貼られているだけです。大きな真っ白い壁だから、作品だけを見つめられる、そんな風になっているんです。これは見に来てくれた人が文字による解説にとらわれることなく、作品と交流して欲しいという思いからだそう!
画像提供:主辦單位–文化總會
【ポイント3】インスタレーション「生命之泉」の周りにある「進入禁止」のテープ
この作品は収集家から貸し出されたもので、床にはイラストとともに日本語、中国語、英語で「入らないでね」が書かれたテープがあります!これがおちゃめでかわいい♡
画像提供:主辦單位–文化總會
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【ポイント4】東日本大震災前後の作品が大集合! |
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2021-03-12
高雄の会場では台北では展示されなかった作品26点も登場します!