古い建物を修復して活用することに長けている台湾で、今また、新たなリノベスポットが生まれました。レストラン「輝室 pān-toh」です。MRT「中正紀念堂」駅と「古亭」駅の中間に位置しています。
「輝室 pān-toh」は元台湾大学法学部教授であった戴炎輝氏の邸宅で、戴氏は司法院(最高裁判所)の院長と大法官を務めた人物。台湾近代法学の発展に寄与したことで知られています。
清朝時代の淡水・台北・新北の行政や司法が記された現存する唯一の公文書『淡新檔案』を編纂したのは紛れもない戴氏。その変遷を垣間見ることができる建物は2017年に台北市直轄の1級古蹟に指定されました。
日本統治時代に建てられた和洋折衷の平屋がそれ。3年半もの月日をかけてレストランにリノベーションしました。庭だった場所が入口に、向かって右手の元邸宅がホールスペースに、左手が新設した厨房とカウンターバーになっています。
これは古蹟内では火気厳禁というルールを回避するアイディアなんだとか!規定が厳しい史蹟内で本格的なお料理をいただける貴重な場所となっています。見事に新×旧が融合したデザインもステキ♡
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戴氏に関する調度品も飾られています。書斎の壁に掛けられていたのは直筆の書で、戴氏のお孫さんから借り受けているそうです。棚には『淡新檔案』も。原本は台湾大学に保管されているのでこれはレプリカですが。今後も戴氏関係する品を展示していく予定だというからちょっとした資料館っぽいですね! |
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ほかにも見どころは多々ありますが、最大の注目は『淡新檔案』の2万件近い資料が保管されていたという2つの本棚です。これがあったからこそ史蹟に登録されたといっても過言ではないとか!うっかり荷物を置きそうになったナビですが、棚としての利用は禁止です。ご注意ください。 |
![]() よく見ると瓦は古いものと新しいものが使われています。すべて新しい物にするほうが手っ取り早いのに、古くても使えるものは大切にしながらリノベーションしてくれる心にキュンとなります! |
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![]() ちなみに使えなくなった瓦も再利用していますよ!どこに使われているのか探してみてくださいね! |
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そんなレトロな「輝室 pān-toh」でいただけるのは、台湾の2つの伝統宴会料理「酒家菜(ジョウジャーツァイ)」と「辦桌(バンドー)」にモダンさを取り入れたコース料理の数々。お洒落にお酒を楽しみながら台湾料理がいただける台湾ビストロといった趣です。 |
![]() 三元及第 |
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![]() 長長久久 |
![]() 諸事大桔 |
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![]() 龍戯珠戲 |
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2025-04-15