イラストレーター『あさのゆう』のイラスト台湾旅行記【後半】

台北市内観光も楽しい~!

電車に乗って、まずは台湾の原宿と言われているらしい西門へ。通りにはお店がたくさん、そしてお店には品物が溢れんばかり。本物か偽物か分からないロゴデザインのバッグやスニーカー。たとえ偽物だとしてもかわいいので買いたいなと思うものの、値札がないのでうまくいかず、値段交渉の難しさを実感。その次は台北市内へ。ここは日本でいう秋葉原?新宿?デパートとカメラ街のようで、私たちはあまり見るものを見つけられず、また移動。そして地下鉄で降りたのは中山駅。
このエリアで夜ご飯にと見つけた小龍包屋さんが絶品!!日本でも有名な小龍包店の台湾本店からのれん分けをしたお店ということで、こんな穴場を見つけられたことに二人とも大興奮。普通の小龍包ももちろん美味しいし、このお店のオリジナルという烏龍茶小龍包がさらに絶品!烏龍茶小龍包は、うっすらグリーンがかった色で、蒸篭をあけた瞬間にふわっと広がった香りが最高!大きな蒸篭を目の前に、熱々の小龍包をたらふく食べて二人とも大満足。
泊まるホテルまでは歩いて帰れる距離。初めてのホテルでの夜は、気持ちいい疲れと充実感で、あっという間にぐっすり。
2月27日(3日目)
ホテルでの初めての朝。朝6時過ぎ、私だけ早起きをして外に出てみると、思った以上に寒い!まだ静かなホテルの周りの通りを歩いてみたら、小さな豆乳屋さんを発見。お兄さんが3人でやっているようで、商品は豆乳のみ。メニューもシンプルに、熱、温、冷の三種類。朝から作っているということで、「熱」を頼んだら白く固まった豆腐のようなものが浮かんでくるほどの本格派。メニューには15元と書いてあったのに、テイクアウトするといったら20元だと。うーん、ぼったくられているというよりは、なんだかからかわれているような感じだったな。
そしてホテルに帰って朝ご飯。ホテルらしいブレックファストに加えて、台湾らしいトッピングがたくさんならんだお粥がお気に入りに。
今日の目的地は、遠出をして九份へ!まずはホテルからタクシーで九份行きのバスが出ているバスステーションへ。そこでバスに乗ろうと思ったらターミナルのシャッターが閉まってる!いろんな人に聞いて回ってみたけれど分からず、地図を持ってうろうろしていたら、最初に尋ねたお兄さんがまた声をかけてくれて、「今このターミナルは工事中で、九份行きのバスは出ていない」とのこと。ショック!台鉄で行くには今日一日では時間が足りないこともわかって、更にショック。仕方なく今回は断念することに。台鉄について質問して教えてもらったお姉さんは、「九份はすごくキレイ、でも寒くなるから、早いうちに行く!ね!」と。本当に行きたかった!
九份行きを諦めて、近くの大型スーパーをうろうろ散策した後、近くの小道を歩いて最寄駅まで行ってみることに。その途中で地元的雰囲気の水餃子屋さんその名も「兄弟水餃子」の看板に惹かれて、道草に餃子を食べることに。餃子を持ってきてくれたお店のにこやかなおばあちゃん、写真を一緒に撮らせてとお願いしたら、二回断られて、三回目に髪を整えて写ってくれて。近所の人もたくさん来て餃子を買って帰るみたいで、お昼ご飯なのかな。なんだか温かい雰囲気に二人でほっこり。
小腹は満たされたものの、計画していた九份行きがなくなってしまったので、ぽっかり空いてしまった一日。とりあえず南京東路駅へ向かってみて、そこで計画を立て直すことに。この駅は高架になっていて下から見上げる形がキレイ。ここで、地下鉄の一日パスを買ってみることに。というのも乗り越し精算ができるかどうかわからなかったから。でも、一枚一枚違う台湾の観光地の写真がついたビニールケース入りのパスは、SUICAのようにピッと改札を通れるし、とても便利。記念にもなるし、一石二鳥!?
そのパスでまず向かった先は中正紀念堂。真っ白な建物に青い屋根。この日はあいにくの曇り空だったけれど、それでも、広い空を背景に大きな建物を見上げたらとても気持ちがよくって。気づいたら、台湾でこういう大きな建物を見たのは初めてだった。
その後は、淡水ラインに乗ってぶらり途中下車の旅をしようということに。淡水ラインは出来たばかりということもあって乗り物もキレイだし、地元的な町を歩くことが気に入ってしまった二人。普通の住宅街のような駅を二つ三つ降りてみては、ぶらりと散策。お家や小さな商店に並んで、見慣れたファミリーマートも発見!ただ、日本とは違うのは、ファミリーマートの入口の真ん前に屋台が。しかも、その屋台では熱々の肉まんがファミリーマートよりも安く売られている。日本のようで日本ではあり得ない風景。なんだか面白い。
夕方近くなって向かったのは、最初に行った屋台のある士林。今度はあのエリアを自分たちだけで歩いてみたくて、スパイシーな匂いが立ちこめる中を隣駅まで歩いて散策。集まってくるたくさんの人と開き始める屋台を眺めながら、パールティーを飲んで休憩。
そこから地下鉄に乗って夜ご飯のために中山駅へ。行きの飛行機の中で、そこにある有名なアワビとフカヒレのお店でディナーをしよう!と計画していたから。でも、そのお店にたどり着いてみると完璧な日本語メニューの出ているキレイな店構えに、なんだか入る気を失ってしまって。だったらもっと台湾的で安くて美味しいものを食べよう!ということに。初日の夜だったら喜んで入ったのだろうけれど、この2日間で、二人揃って「地元的」なものに惹かれるようになってしまったみたい。
それで計画変更!最初に食べた小龍包屋さんにもう一度行こう!とUターンして歩いていたのだけれど、途中で小さな「フカヒレ専門店」を見つけてしまって。看板を見て立ち止まっていたら、出てきてくれたお店のママさん。お腹いっぱいになったら困る・・と思いながらも、日本語で「ちょっとだけ食べてみたい・・」と言ってみると、「もちろんOKよ!」と笑顔で入れてくれて。頼んだのはフカヒレラーメン。待っている間に出してくれたのが、黄色に熟れかけた緑のような果物のお漬け物。これが美味しくて。「これは何?」と聞いてみたのだけれど、「マンゴー?スイカ?」日本語だといまいち分からず終い。と思ったら、ラーメンを食べている間にママさんが大きな写真付きの本を出してきて「これこれ!パパイヤ!」とわざわざ教えに戻ってきてくれて。別の男の店員さんも、「これ美味しい?好き?」と話しかけてきてくれて、もう一皿お漬け物を持って来てくれたり。温かいお茶を入れてくれたり。優しい人がたくさんだね、と二人でしみじみ。ラーメンはフカヒレだけじゃなくアワビとホタテとエビも入ってて美味しくて。心もお腹もいっぱいに。
ラーメンを食べちゃったので、小龍包の前の腹ごなしにマッサージへ。台湾に来て絶対にやりたかった足で踏まれるマッサージ1時間コース。二人並んでベッドに寝てスタート。女性のマッサージ師さんが、肩に温かいタオルを乗せたり、手でロールしたり、背中に乗ったり。はじめは二人とも同じペースで同じことをやっていたのだけれど、中盤くらいから別々に。私は肩中心で、たえこは左足に重点的なマッサージ。やっぱり悪いところが違うからだね、プロだね、と二人。
歩き回って疲れていた体が一気に軽くなって気分壮快。意気揚々と小龍包屋さんに向かったら・・なんとクローズ!!あの烏龍茶小龍包を食べる気満々だったので、ものすごくがっかり。明日帰国なのに・・と思って肩を落としていたら、シャッターに「朝11時オープン」の張り紙を発見。明日朝一で来よう!と決意して退散。その日はホテルに向かう道に出ているいろんな屋台で買い食いをして夜ご飯。いつのまにかガイドブックを開くこともなくなった二人。
2月28日(4日目)
出発の日。ホテルへのお迎えバスは11時20分。でもこの朝の間にまだまだやりたいことがある!それは、パールティーを飲むことと、あの小龍包を食べること!
9時に起きて荷造り、10時には歩いて中山エリアへ。小龍包屋さんの前を通って11時オープンだということを再確認してから、パールティーを買いに市街地へ。けれど、昨日までやたらと目についたパールティーのスタンドが全く見当たらない!どうやら台湾の朝は遅いらしく、パールティーがオープンするのも11時のよう。開いているお店はどこもコーヒーばかり。パールティーのために30分町中を走り回っても、やっぱり見つけられなくて。ようやく諦めもついて二人で笑いながら小龍包屋さんへ。
開店5分前に到着したけれどすぐに入れてくれて、店先のテーブル席に。横ではものすごい蒸気を上げて仕込みの真っ最中。そのできたての熱々を食べれたのだから、本当に大満足。この間以上に熱々で美味しくて。そして更に、小龍湯包を注文。これが本当の名物なのだそう。これは普通の小龍包より皮が薄めでサイズも小さめ、セットになっているスープにつけて食べるタイプ。本店の方ではすぐに完売になってしまうとか。皮が薄い分スープがたっぷりで確かに美味しい!朝から小龍包のためにこんなに頑張ったことに大笑いしながら小龍包をお腹いっぱい食べて、幸せいっぱいに。
店員さんにありがとうとごちそうさまを伝えて、お店の前から大急ぎでタクシーでホテルへ。集合5分前に到着!
バスに乗って空港へ、と思いきや、免税店でのお買い物休憩。バスを降りてちょっと歩いてみると、あの「兄弟水餃子」の通りの近くだと判明!ちょっと土地勘が身に付いたようで二人とも嬉しくなってしまう。さらに嬉しかったのが、「こういう商店街にはあるに違いない」と歩いてみて、本当にお望みのパールティーをゲット。そしてさらに、行けなかった九份で食べてみたかった名物スイーツ「豆花」のお店も発見。とろっとした甘いお豆腐のような優しい味。最後の最後で望みの全てが叶ったようで、大満足の二人。
帰り道、気づけば二人とも何も買い物をしていなくてスーツケースはガラガラのまま。ただ食べて歩いているだけだったような4日間。それがこんなに楽しかったのは、本当に台湾の「人」たちのおかげだねー、と実感。また行きたいね、を繰り返して終わった、幸せいっぱいの台湾旅行でした。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2012-11-16

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