【台湾レトロ建築】歴史を感じる街、台南・鹽水(塩水)を歩こう!

ノスタルジックな3スポットを巡る旅~八角樓×永成戲院×橋南老街~

台湾B級グルメ「意麵」発祥の地、あるいは「ロケット花火&爆竹祭り」の開催の地として知られる台南・鹽水は、『昔ながら』を感じられる町でもあります。

台湾B級グルメ「意麵」発祥の地、あるいは「ロケット花火&爆竹祭り」の開催の地として知られる台南・鹽水は、『昔ながら』を感じられる町でもあります。

その中心的存在が、古跡<b>「鹽水八角樓」</b>です。1847年砂糖の貿易業で財を成した富豪・葉開鴻氏とその息子たちにより10年の歳月をかけて建てられました。現在は台南市の指定古跡として一般に開放されています。

その中心的存在が、古跡「鹽水八角樓」です。1847年砂糖の貿易業で財を成した富豪・葉開鴻氏とその息子たちにより10年の歳月をかけて建てられました。現在は台南市の指定古跡として一般に開放されています。

八角樓という名前から、ナビは勝手に正八角形の塔らしき姿を想像していましたが、実際には洒落た邸宅といった趣。その名は八角形の屋根に由来しているそうです。

八角樓という名前から、ナビは勝手に正八角形の塔らしき姿を想像していましたが、実際には洒落た邸宅といった趣。その名は八角形の屋根に由来しているそうです。

1階は石灰石レンガ、2階は福州杉と、どちらも中国から運んだ建材で造られています。元々は一進・二進・三進と、道路から奥へと建物が続く伝統的な閩南建築(台北・迪化街の商店のような建物)でしたが、道路の拡張や戦火により現存するのは三進のみ。当時は300坪ほどもあったそうです。

1階は石灰石レンガ、2階は福州杉と、どちらも中国から運んだ建材で造られています。元々は一進・二進・三進と、道路から奥へと建物が続く伝統的な閩南建築(台北・迪化街の商店のような建物)でしたが、道路の拡張や戦火により現存するのは三進のみ。当時は300坪ほどもあったそうです。

突き出たように見える2階の回廊部分には、ブラインド風の木製の窓(百葉窗)が備え付けられ、また裏門には18片の菊の花を模した飾りも。

突き出たように見える2階の回廊部分には、ブラインド風の木製の窓(百葉窗)が備え付けられ、また裏門には18片の菊の花を模した飾りも。

これは乙未戦争勃発後、日本軍が台湾に上陸し、伏見宮貞愛親王の休憩場所・指揮拠点として使われていたためで、敷地内には台湾統治50年(1943年)の際に建立された「伏見宮貞愛親王御遺跡鹽水港御設營所」と刻まれた石碑が、今も残されています。

これは乙未戦争勃発後、日本軍が台湾に上陸し、伏見宮貞愛親王の休憩場所・指揮拠点として使われていたためで、敷地内には台湾統治50年(1943年)の際に建立された「伏見宮貞愛親王御遺跡鹽水港御設營所」と刻まれた石碑が、今も残されています。

また、庭では古い井戸の様子もうかがうことができました。 また、庭では古い井戸の様子もうかがうことができました。

また、庭では古い井戸の様子もうかがうことができました。

建物内に入ると、鹽水の昔の様子がわかる写真や創設者・葉家に関する資料の展示が。 建物内に入ると、鹽水の昔の様子がわかる写真や創設者・葉家に関する資料の展示が。

建物内に入ると、鹽水の昔の様子がわかる写真や創設者・葉家に関する資料の展示が。

中でも葉開鴻氏の孫に当たる葉盛吉氏に関する資料が目を引きます。

中でも葉開鴻氏の孫に当たる葉盛吉氏に関する資料が目を引きます。

台南に生まれ、東京帝大に学んだ盛吉は、のちに当時の国民党政府により処刑されるという悲しい最期を迎えます。時代に翻弄された彼の人生は、『ある台湾知識人の悲劇―中国と日本のはざまで 葉盛吉伝』に詳しく記されています。著者である楊威理氏は、盛吉と共に東京帝大で学んだ友人で、この本は日本語で出版されています。 台南に生まれ、東京帝大に学んだ盛吉は、のちに当時の国民党政府により処刑されるという悲しい最期を迎えます。時代に翻弄された彼の人生は、『ある台湾知識人の悲劇―中国と日本のはざまで 葉盛吉伝』に詳しく記されています。著者である楊威理氏は、盛吉と共に東京帝大で学んだ友人で、この本は日本語で出版されています。

台南に生まれ、東京帝大に学んだ盛吉は、のちに当時の国民党政府により処刑されるという悲しい最期を迎えます。時代に翻弄された彼の人生は、『ある台湾知識人の悲劇―中国と日本のはざまで 葉盛吉伝』に詳しく記されています。著者である楊威理氏は、盛吉と共に東京帝大で学んだ友人で、この本は日本語で出版されています。

さて、八角樓は度重なる地震による被害を受けるも修復され、現在に至ります。開放されているのは、庭と1階部分のみですが、入場は無料、さらに予約なしで誰でも見学が可能ですよ。

さて、八角樓は度重なる地震による被害を受けるも修復され、現在に至ります。開放されているのは、庭と1階部分のみですが、入場は無料、さらに予約なしで誰でも見学が可能ですよ。

次に向かったのが、八角樓からほど近い場所にある<b>「永成戲院」</b>です。もともと精米所兼倉庫でしたが、戦後は映画や芝居が上映される劇場に。やがて時代の流れと共に衰退し閉鎖されましたが、修繕工事が行われ、往年の趣を再現した現在の姿に生まれ変わりました。 次に向かったのが、八角樓からほど近い場所にある<b>「永成戲院」</b>です。もともと精米所兼倉庫でしたが、戦後は映画や芝居が上映される劇場に。やがて時代の流れと共に衰退し閉鎖されましたが、修繕工事が行われ、往年の趣を再現した現在の姿に生まれ変わりました。

次に向かったのが、八角樓からほど近い場所にある「永成戲院」です。もともと精米所兼倉庫でしたが、戦後は映画や芝居が上映される劇場に。やがて時代の流れと共に衰退し閉鎖されましたが、修繕工事が行われ、往年の趣を再現した現在の姿に生まれ変わりました。

台南エリアではここだけという和風木造建築の劇場として、現在も映画や人形劇(布袋戲)などが上映されるほか、内部を見学することができます。

台南エリアではここだけという和風木造建築の劇場として、現在も映画や人形劇(布袋戲)などが上映されるほか、内部を見学することができます。

館内には古い映写機やポスター、スターのサインなどが飾られ、レトロなムード。当時のままというヒノキの長椅子は、固く長時間の観劇にはお尻が痛くなりそうですが、よーく見ると工夫があって、後ろに行くほど椅子の足が長くなっているのです。先人の知恵が光ります。 館内には古い映写機やポスター、スターのサインなどが飾られ、レトロなムード。当時のままというヒノキの長椅子は、固く長時間の観劇にはお尻が痛くなりそうですが、よーく見ると工夫があって、後ろに行くほど椅子の足が長くなっているのです。先人の知恵が光ります。

館内には古い映写機やポスター、スターのサインなどが飾られ、レトロなムード。当時のままというヒノキの長椅子は、固く長時間の観劇にはお尻が痛くなりそうですが、よーく見ると工夫があって、後ろに行くほど椅子の足が長くなっているのです。先人の知恵が光ります。

ステージ近くには、青森・弘前のねぷたの展示も。この地で有名なランタンフェスティバル「月津港燈節」に、過去参加した作品のようでした。昔も今も続く日本と台湾のつながりを感じます。

ステージ近くには、青森・弘前のねぷたの展示も。この地で有名なランタンフェスティバル「月津港燈節」に、過去参加した作品のようでした。昔も今も続く日本と台湾のつながりを感じます。

劇場を後にし、最後に向かったのが<b>「橋南老街」</b>です。その名の通り橋を越えた町の南側にあるここは、昔ながらの街並みが残る全長400メートルほどの短いストリートです。

劇場を後にし、最後に向かったのが「橋南老街」です。その名の通り橋を越えた町の南側にあるここは、昔ながらの街並みが残る全長400メートルほどの短いストリートです。

清朝時代、この地は重要な港の1つでした。その頃から続く街並みは、伝統的な閩南建築の街屋が並び、風情があります。

清朝時代、この地は重要な港の1つでした。その頃から続く街並みは、伝統的な閩南建築の街屋が並び、風情があります。

1年で最もにぎやかなのは、元宵節のランタンフェスティバルやロケット花火&爆竹祭りの時期。出店が立ち並び、夜市に大変身します。 1年で最もにぎやかなのは、元宵節のランタンフェスティバルやロケット花火&爆竹祭りの時期。出店が立ち並び、夜市に大変身します。 1年で最もにぎやかなのは、元宵節のランタンフェスティバルやロケット花火&爆竹祭りの時期。出店が立ち並び、夜市に大変身します。

1年で最もにぎやかなのは、元宵節のランタンフェスティバルやロケット花火&爆竹祭りの時期。出店が立ち並び、夜市に大変身します。

それ以外は至って静かな通りですが、百年以上続く鍛冶屋「泉利打鐵舖」やイチゴ飴の「糖伯伯」などの商店が並び、のんびりムードが広がります。

それ以外は至って静かな通りですが、百年以上続く鍛冶屋「泉利打鐵舖」やイチゴ飴の「糖伯伯」などの商店が並び、のんびりムードが広がります。

台南・鹽水で、台湾レトロ建築を巡りながら、歴史を感じる旅をしてみませんか?

台南・鹽水で、台湾レトロ建築を巡りながら、歴史を感じる旅をしてみませんか?

スポット情報

■鹽水八角樓

台南市鹽水區中山路4巷1號
(06)652‐2202
8:00~17:00
無休
https://www.yanshui.com.tw/custom_76275.html

■永成戲院

台南市鹽水區過港路21號
(06)655‐2198
13:30~17:30(土・日曜日は9:30~)
月・火曜休み
https://xinying-culture.tainan.gov.tw/onepage.php?id=25

■橋南老街

台南市鹽水區橋南街
https://www.yanshui.com.tw/custom_76276.html

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2023-03-14

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