台三線ロマンチック街道の沿道風景を空撮した写真集ができました

台湾北部の桃園、新竹、苗栗、台中を貫く台湾省道「台三線」。台湾観光局ではこの道を「台三線ロマンチック街道」と名付けて観光PRを行っています。
このたび、その沿道風景を空撮した写真集「飛越浪漫大道　浪漫台三線空拍影像詩」が刊行されました。ここではその中から選りすぐりのスポットをご紹介します。

新竹県横山郷にある「三叉埤」は、山に囲まれた谷にある灌漑用のため池で、100年以上の歴史があります。客家語ドラマ「寒夜」のロケ地となり、風光明媚な景色が魅力です。石畳の歩道を歩いて、クスノキの木陰で涼んで、土地の神様を祭る土地廟にお参りして、座って水面を眺めたら、人と水が寄り添いながら暮らしてきたこの美しい土地への理解が深められるはずです。

桃園市龍潭區にある「乳姑山」は、標高390メートルのお茶の産地。茶葉を噛んだウンカが分泌する蜜によって独特の香りが出る東方美人茶は台湾茶の中でも特に世界的な人気があります。ぜひ本場の味を確かめにきてください。

新竹県横山郷にある「大山背」は、初夏になるとアブラギリの花が咲き乱れ、美しく幻想的な光景が見られます。この地に入植した客家人は原住民の脅威におびえながら田畑を耕し、樟脳の原料となるクスノキの伐採に勤しみ、貧しいながらも懸命に生きてきました。観音さまなどが祭られる樂善堂は歴史建築として一見の価値があります。

台中市石岡區と東勢區にまたがる長さ270メートルの石岡堰は、1977年から現在まで豊富な大甲渓の水を中部平原に運び、農業・工業用水として台中市民の生活を支えています。壮大な光景が広がり、吹き付ける風は暑さを忘れさせてくれるほど。1999年の台湾大地震で一部が被災しましたが、その爪跡は今でも保存され、大自然の持つ力の強さを今に伝えています。

苗栗県三義郷にある鯉魚潭ダムは、高さ96メートルの中部最大のダムです。洪水吐きと呼ばれる放流施設は巨大な滑り台に見える独特なデザインもさることながら、実際に水が飛沫を上げて急斜面を下る光景は圧巻です。周辺の薑麻園地区では森林浴を楽しみながら散歩ができるほか、雲海や霧が立ち込めた際の光景は格別のものがあります。
台三線ロマッチック街道沿道は本当に素敵なスポットがたくさん。ディープな台湾旅行をお考えのアナタ、この写真集を読んで、次の旅行の計画を立ててみてはいかがですか～！？