祝!中華台北、野球で北京五輪出場決定!

北京オリンピック野球の代表国をかけ、8カ国で戦われた最終予選の様子を、台湾代表を中心に報告します!

スタンドでは常にこの青天白日旗がチームを見守っていました。

スタンドでは常にこの青天白日旗がチームを見守っていました。

こんにちは、台北ナビです。3/7-14に台中と斗六で開催された北京五輪の野球代表を決める世界最終予選は、参加8カ国のうち3チームに代表権が得られるという、各国にとっては天王山。オーストラリア、メキシコという、気になる相手はいましたが、台湾は5勝2敗の3位となり、無事に北京五輪出場が決まりました!

台湾チームは、スペイン、メキシコ、ドイツを順調に下し、「もしや全勝優勝か?」という盛り上がりを見せましたが、カナダ戦は延長10回で惜敗、韓国戦でも惜しくも1点差で敗れ、結局出場枠ギリギリセーフという「辛勝」といったところ。


が、大会の開催当初は、故障などで出場辞退者が続出したため、その影響が懸念されました。特に、2007年12月3日の日本戦で、ダルビッシュ有投手(北海道日本ハム)から一時逆転となる2点本塁打を放った陳金鋒外野手(La new熊)の大会直前の離脱は痛く、これが悲観的な報道を煽る要因となりました。


しかし、フタを開けてみれば、抜擢された若い選手達が活き活きとプレーし、チームは試合を経るごとにひとつにまとまっていきました。また、その若い選手達のひたむきな姿と、チームがひとつになって目標に向かって突き進んでいく姿がファンの心を打ち、球場には多くのファンが詰めかけ、声援を送りました。


その若い選手の中では、この2人の活躍が光りました。
祝!中華台北、野球で北京五輪出場決定! 野球 オリンピック 試合 世界台湾野球 インタビュアーを挟んで、左の背番号24が林哲瑄(レッドソックス1A)。右が羅國輝(マリナーズ1A)。

インタビュアーを挟んで、左の背番号24が林哲瑄(レッドソックス1A)。右が羅國輝(マリナーズ1A)。

今大会、台湾代表の中では、最年少だった郭嚴文(今季からレッズのマイナー)。韓国戦の次の日に行われた早稲田大学との試合での様子。

今大会、台湾代表の中では、最年少だった郭嚴文(今季からレッズのマイナー)。韓国戦の次の日に行われた早稲田大学との試合での様子。

まずは、レッドソックス傘下のマイナーに在籍する林哲瑄。全試合で「2番・中堅手」として先発出場し、打撃は未熟ながらも高い守備能力と快足でチームの危機を幾度となく救いました。彼は、「台湾のイチロー」と評され、その能力が決して嘘ではなかったことを、この大会では証明しました。

もう一人は、マリナーズ傘下のマイナーに在籍する羅國輝。前半4試合を「恐怖の8番打者」として、後半3試合では5番で出場し、その長打力で陳金鋒不在の穴を完全に埋めました。

特に羅はカナダ戦では2−4から逆転となる3点本塁打を放ち、球場内だけでなく、台湾中の野球ファンを魅了し、彼が打席に入る度に大声援が起こりました。また、試合前に取材を受ける回数や、サインのおねだりも増え、正真正銘のヒーローでした。

が、彼の魅力は長打力だけではありません。昨年1Aで32盗塁を決めた俊足と、前記の林哲瑄にも劣らない守備能力の高さも、彼の評価を高めた要因のひとつです。
韓国戦当日のチケット売り場。即日完売の人気カードらしい光景でした。

韓国戦当日のチケット売り場。即日完売の人気カードらしい光景でした。

また、彼らは北京五輪だけでなく、来年開催予定のワールドベースボールクラシックも代表に選出される可能性が高く、MLBデビューとなれば、林哲瑄は松坂と岡島、羅國輝はイチローと城島と同じフィールドでプレーすることになるので、日本のファンの方は覚えておいてくださいね!

台湾代表チームの北京五輪出場が決まったことで、台湾プロ野球は8月4~25日まで公式戦を中断することが決まりました。

夏休みのかきいれ時に、公式戦を開催できないのは各球団とも痛い限りですが、代表に選ばれた選手たちが、五輪の舞台でも、この世界最終予選同様のチームプレーを見せて最後まで戦い抜き、台湾の夏を、更に、更に、アツくしてほしい、と祈りましょう!


以上,台北ナビでした。

関連タグ:野球オリンピック試合世界台湾野球

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2008-03-25

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