水先案内人は地元民。市民の憩いの場所、陽明山で見つけた個性派スポットへGO!
こんにちは、台北ナビです!
今回は台北市北部に鎮座する、市民の憩いの場・陽明山へ向かいました。
MRTや市内高所からも望めるその勇姿は、手を伸ばせばすぐに届きそうな場所にありながら、車を持たない我々日本人観光客にとっては、なかなかアクセスしがたい近くて遠い場所。週末ともなれば、台北っ子は新鮮な空気と心身のリフレッシュタイムを求め、こぞって集まるその場所にはどんなステキなプレイスが隠されているのでしょうか?今日は、そんな陽明山の個性派スポットを探るべく、地元をよく知る「福田園 教育レジャーファーム」の林宏達さんにとっておきの場所を案内していただきました。
さぁ、一緒にリフレッシュをしに出かけてみましょう~!
~「中華電信国際衛星電台」でパラボラアンテナを見上げる~
士林駅から陽明山へと向かった車は、途中文化大学の学生街を抜け、どんどんと山中へ。広かった道は徐々に細くなり、両脇は緑の木々の壁が続きます。山の下ではまだまだ暑かった初秋の取材日でしたが、いつの間にやら車内のクーラーは消され、代わりに窓からは心地よい風が流れ込んできました。
すると、車は一時停止。「ここが今日案内するエリアの入り口です。」と、目印となる「花之谷」と記された丸い看板と近隣の観光スポットが記されたトーテムポール風看板を指さして教えてくれました。
ところで、この左の丸い看板・・・途中の車内から見えた大きな大きな何かと似ているような・・・!?
そうなんです!この一帯の目印が巨大パラボラアンテナ群、中華電信の国際衛星パラボラアンテナセンターです。現在は携帯電話など生活に欠かせない通信機器を支えてくれているアンテナとして使用されていますが、かつては軍事通信の大きな担い手でもありました。風に影響されにくく、鉢状の地形が最も適しているとしてこの地が選ばれたとのことですが、その最たる理由は「風水でよい地とされたから」とのこと。いかにも台湾らしい発想です。
そして、1969年に建てられた第一基はなんと日本のNEC社製のもので、センター内でも最も大きなアンテナとして活躍していました。が、現在では既に引退。技術も進みこれよりももっと小さなアンテナに取って代わりましたが、その勇姿は今でも見ることが可能。近くまで行くと見上げるほどの大きさで、エレベーターや地下室もあり、アンテナというよりちょっと変り種の家!?何でもかつてのアンテナは温度管理が大変重要だったとかで中へ入れるように作られているそうです。
「エレベーターであがれますか?」と伺うと、現在は稼動していないとのことでした。近隣の住民からはここを博物館へ・・・との声もあがりましたが、現段階では中華電信側は「本来の目的とは異なる」と首を縦にふらないとか。今回、ナビは特別に中に入って見学させてもらいましたが、残念ながら普段は外からその姿を眺めるのみ。エリア内からの景色もサイコー♪なだけにちょっと惜しい気がします。中華電信さん、なんとかなりませんかー??
続いて、再び車で山を下ります。点々とレストランやカフェが連なるこの道は「百花巷」、色とりどりの花が咲き誇る小道、という異名を持ちます。きっと花の季節に来たら格別なんだろうな~と思うナビでありました・・・そうこうするうちに、目的の「福田園」に到着~!降り立つと大きな門が出迎えてくれました。
林さんと園のワンコが案内役~
門をくぐると、林さんはさっそく傍らにあった網を持ち、ブーンブンと2,3回振り回しました。すると、中には蝶々やトンボが!!気がつけば、ナビの周りには多くの虫たちが飛び交っていました。秋に蝶々・・・!?なんだかナビにとっては意表をつかれましたが、蝶々だけでもいろいろな種類が目の前に飛んでいました。これぞ、The★大自然!同行のちびナビは大喜びで走り出しました。
園内はコンパクトながら、自然そのままに造られた景観が続きます。遊歩道を道なりに進みながら、林さんが案内してくれたのは、傍らに咲く草花。紫蘇やレモングラス、ローズマリーといった馴染みのハーブや文旦、パッションフルーツ、パパイヤ・・・といったフルーツ、野菜、花・・・などなど。それは多種多様で、普段よく食べるパパイヤがこんな風に実をつけるのか!!と驚いてみたり、もぎたてのパッションフルーツの味に目を丸めてみたり・・・と大忙しでした。他にも園内を流れる小川では魚を眺めたり、水遊びが楽しめたりするそうです。
園内の維持はさぞご苦労なことでしょう・・・
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校外学習中の小学生たち
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景観台休憩エリアに戻り、園内で採れたという摘みたてハーブと手作りハーブクッキーでひと休み。すると、となりの教室から日本語が・・・こっそり覘いてみると、先ほど園内ですれ違った小学生たちが日本語学習中^-^/ それに続いてハーブクッキー作りを始めました。さぁ、ナビたちも負けじと染物&石鹸作り体験を開始です~!
園内に置いてある虫除けローションをたっぷりぬろう~!
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ハーブの香りがリラックス~♪
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まずは染物体験。
これがちょっと変わっていておもしろいんです。園内から摘み取ってきたハーブの葉を石でたたいて、その葉の汁を布(今回はハンカチ)に移す、という手法。手軽にできる代わりに出来上がりはなかなか難しく、思うように葉の形がでません・・・
ナビ、悪戦苦闘><
続いて石鹸作り。これはなんと小さなヘチマ入り~☆こちらは意外と簡単で、石鹸の元を湯せんで溶かし、そこへオイル、エッセンス、香料をいれて流し固めればできあがり!というもの。ものの5分ほどでできちゃいました~。あとは固まるのを待ってパッケージに入れるだけ!
学んで遊んでおなかがすいたら、お待ちかねのお食事タイム~!
今回用意してくださったのは窯焼地鶏の丸焼きをはじめとしたごちそうの数々。同じく窯で焼いた焼きいもや竹にたくさんの具材ともち米を入れて炊いた竹筒飯など、どれも新鮮!山で採れたばかりの野菜は格別です。あっという間にたいらげて、次なるスポットへと出かけました。
福田園 教育レジャーファーム
台北市士林区菁山路131巷18号
(02)2862-2145
※ナビより一言※
今回農場におじゃますると、蚊の研究をしているという大学生の姿が・・・無防備な成り立ちで出向いてしまったナビは蚊の大群に完敗>< お出かけの際には長袖長ズボン、虫除け対策を忘れずに!
ここ最近リニューアルオープンしたばかりだというこちらは日本食のお店。オーナーシェフの荘坤城さんがウデをうるいます。山の幸はもちろん、海の幸もいただけるだけでなく、素晴らしい景色に囲まれながらおいしい空気もいただけちゃう、というのがうれしいところ。何より山の斜面を利用した造りの建物は、エントランスからは想像もつかないほど中が広く、ゆったりとしています。さらに、中庭には日本庭園があり、枯山水をながめながらお食事ができてしまう・・・!!というレストラン。食事だけでなく、喫茶のみの利用もOKです!
山櫻坊 FOOD&CAFE
台北市士林区菁山路131巷2号
(02)2861-9588
~「絹絲谷森林渡暇村」で極上景色とアフタヌーンティー~
車を降りてさらに入り口から通じる長い階段を下っていくと・・・現れたのは広く大きな木のデッキ。テーブルとイスが並び、その向こう側をのぞけば下には流れる小川・・・。緑の中にポッカリと作られた空間は、そこにいるだけでマイナスイオンがたっぷり。さらに、珈琲のいい香りと李逢徳オーナー自ら研究を重ねて編み出したというフレンチスタイルのスイーツをいただけば、リラックスできること間違いなし!食事もでき、極上ステーキのほか、オーナー自ら宜蘭の港へ買出しに行くという新鮮な魚介類が味わえます。
また、こちらには宿泊もできるコテージがあり、まさに山と森と一体化した雰囲気を味わうことができます。小鳥の声で目覚める・・・なんてことも夢じゃないかも!日帰り温泉として、お風呂だけの利用もOKです。ステキなお部屋とステキなひとときを独り占めできます~
絹絲谷森林渡暇村 美食・品茗・珈琲
台北市士林区永公路500巷46号
(02)2862-6217
~「蓮華山荘」で古物を愛でながらベジタリアンフード~
元々の仏教関係の出版社から派生して同じ敷地内にできたという素食(精進料理)レストラン。店内にはオーナー郭秀蘭さんのコレクションである様々な骨董品が並び、山奥にある独特な雰囲気も手伝い「ここはどこ?私はどこに紛れ込んじゃったの??」という不思議気分が味わえます。もちろん、味わえるのはそれだけではなく、身体に優しいベジタリアンフードも。メニューはなく、その日仕入れた食材でシェフがウデを奮う、というシステム。どんなものが出てくるのかわからない・・・というのも不思議ムードを盛り立てます!値段は500元/人です。
蓮華山荘 水木林
台北市士林区永公路500巷48号
(02)2862-8181
他にもいろいろ、魅力い~っぱいっ☆
近くに住んでいるナビでさえも、普段は遠くから眺めることが多い陽明山。実際山の中へ入ってみると、知らせざる様々な未知なる世界(スポット)との遭遇・・・!!ド~ンと構える美しい姿だけではない新たな魅力に出会うことができました。
その他、道すがら通りすぎたレストラン
「陽明春天」や
「大樹下小饅頭」も気になったナビでした。そんなナビを察してか、1日ガイドを務めて下さった「福田園」の林さんは雨の中車を降りて、名物「大樹下小饅頭」の小さい饅頭をおみやげに買って来てくれました。なかなか食べる事のできない饅頭だけに、おいしさもより格別!ナビ、感謝☆感激☆です。
ちょっとアクセスは不便な気もしますが、バスやタクシーを上手に利用してみなさんもちょこっと足をのばしてみませんか?台湾・台北の新たな魅力に出会えるはずです。
以上、台北ナビでした。
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2010-10-11