台湾エンタメ2008年総決算!Part2

音楽、ドラマ、映画のジャンルは、 ここ2年でこれまでの歴代記録を覆すような大ヒット作品が出現!

こんにちは、台北ナビです。Part1に引き続き、Part2も熱くご紹介いたしましょう!

)台湾アーティストのライブも<音楽>


今年の台湾は、日本のアーティストの来台公演に加え、地元や香港のアーティストのコンサートも目白押しの1年でした。

まずは、新人で、いきなり台北小巨蛋(台北アリーナ)公演を開催した、棒棒堂(Lollipop バンバンタン)、楊宗緯(アスカ・ヤン)、正式ソロデビュー前から台湾ツアーをスタートした、林宥嘉(ジェイムズ・リン)、などのインパクトもさることながら、陳奕迅(イーソン・チャン)、費玉清(フェイ・ユーチン)、五月天(メイデイ)、梁靜茹(フィッシュ・リャン)、王力宏(ワン・リーホン)、 鄭中基(ロナルド・チェン)などのコンサートから、張惠妹(アーメイ)、范瑋琪(ファン・ウェイチー)、范逸臣(ファン・イーチェン)、蘇打緑(ソーダグリーン)、蕭敬騰(シャオ・ジンタン)などそうそうたるメンツが参加した故・張雨生(チャン・ユーシャン)のデビュー20周年記念トリビュートライブ
「天天想你」

映画「藍色大門(藍色夏恋)」「功夫灌籃(カンフーダンク!)」ドラマ「東京タワー」の陳柏霖(チェン・ボーリン)、映画「情非得已之生存之道(ビバ!監督人生!!)」「闘茶 Tea Fightドラマ「白色巨塔(ザ・ホスピタル)」「蜂蜜幸運草(ハチミツとクローバー)」の張鈞甯(ジャン・ジュンニン)、映画17歳的天空(僕の恋、彼の秘密)」「天堂口」の楊祐寧(トニー・ヤン)が主役、音楽も担当した蘇打?も出演したミュージカル「向左走,向右走」など。

台湾ではCDの価格は日本の半額程度ですが、コンサートのチケットは、一番いいエリアになると日本の約2倍にもなる高額商品。(そのかわり公演時間は約3時間の長丁場、チケットも、舞台に遠くなるエリアに従って、何段階かで安くなっていく、親切価格設定です。)台湾ポップス好きの財布をまさに直撃、嬉しい悲鳴でもありますが…。

下半期も、曹格(ゲイリー・ツァオ)、光良(マイケル・ウォン)、范瑋琪(ファン・ウェイチー)、胡彦斌(アンソン・フー)、劉徳華(アンディ・ラウ)、蘇永康(ウィリアム・ソー)、劉若英(レネ・リウ)、郭富城(アーロン・クォック)、周華健(エミール・チョウ)、陳昇(ボビー・チェン)、陳綺貞(チアー・チェン)などなど、大物人気アーティスト目白押しのラインナップとなっています。

6)日本でも台湾ムービーの公開ラッシュ<映画>


日本では、2008年・正月映画として、李安(アン・リー)監督の「色,戒(ラスト・コーション)」が、夏休みには、周杰倫(ジェイ・チョウ)主演の映画2本「功夫灌籃(カンフーダンク!)」「不能說的秘密(言えない秘密)」などが公開されましたが、昨年台湾で製作され、ヒットした映画を紹介・上映する映画館もあらわれるなど、日本で上映される台湾映画の作品数も多くなって来ました。 F4の周渝民 (ヴィック・チョウ)に、香川照之、戸田恵梨香、細田よしひこなど、日本と台湾の俳優が共演した「闘茶~Tea Fight~」は、ほとんど同時で公開済み、「アジア海洋映画祭イン幕張」で一足先に公開され、グランプリを獲得した「海角七號(Cape No.7)」の正式日本公開も待たれるところです。

★★★今、日本統治時代初期の客家人の抗争を描いた映画「1895」が、11月7日の封切から1週間めで興行収入が500万元となり、「海角七號(Cape No.7)」の出だしより好調となっています!!

7)韓国アイドルブームは止まらない <音楽、偶像劇>


台湾の若年層はアイドルグループが大好き、その対象は、日本、韓国などボーダレス。国境を越えています。特に日本のアイドルの代名詞といもいうべき、ジャニーズ勢のグループはもちろん、W-inds.やLeadなどのグループも大人気。

そして、今ぐんぐん勢力を伸ばして来ているのが、東方神起、Super Juniorなどといった韓国のアイドルグループたち。

実は韓国ドラマブームは、日本より台湾のほうが先で、今でも多くの韓国ドラマが放送されていますが、韓国ドラマに関しては、ほとんどが吹き替え版。 主題歌なども、台湾アーティストのものに差し替えられたりするため、韓国音楽への遭遇率は日本のそれより少なめではありながらも、そのビジュアルに関しては、台湾の若年層を中心に受け入れられ、確実に女の子のハートをわし摑みしているようです。(日本のドラマは日本語で中国語字幕、主題歌などもそのまま放送されています。)

ちなみに、台湾男子のハートを射抜いているのは、今年、来台公演したモーニング娘。やリア・ディソン、シンガポールの双子ユニットBY2、台湾のモー娘。と形容されることで、どちらのファンからも論争が巻き起こる黒Girl!などがいますが、日本と違って、女性アイドルのほうが男性アイドルより少ないのが特徴です。

8)ドラマDVDリリース形態に異変?!<偶像劇>







最終回を待たずに、続々とDVD化、リリースされる台湾偶像劇
日本でもオンエアされている台湾ドラマのほとんどは、台湾では「偶像劇」というジャンルのもので、毎週日曜・22時から、約90分〜120分で放送されているもの。現在は台視、中視、華視の3チャンネルがこの時間で同時に放送している、視聴率の大・激戦区でもあります。また、日本のドラマように、3か月周期で一斉に入れ替わるような「クール分け」が無く、各テレビ局、ドラマのトータル回数もまちまちなので、新作放送開始時期もバラバラ。

そして、ドラマの最終回を待たずに、5話くらいずつまとめた、DVDがすぐに発売されるので、最初からチェックしてなくて、途中から気になりだした人でも、DVDですぐに復習ができ、追いつけます。

しかし、最近はこの市場にも変化がおとずれ、ドラマ放送後、その1話だけを収録し、100元程度のリーズナブルな価格で、すぐにリリースしてくれる番組も出てきました。メーカー側にしても、5話くらいでまとめて売るよりバラで売りしたほうが、逆に1話あたりの単価もアップし、タイムラグをほとんど無くす事で、ネットの動画サイトでは満足出来ないファン層の満足度も上げることができる、という利点もあります。後に話数をまとめたBOXを、NG集やメイキングなどオマケ映像を付けて出せば、またここでもビジネスチャンスが生まれるので、もしかしたら、今後は『1話終了ごとに安値で「バラ売りDVD」発売→その後ドラマ終了後に全話まとめた「BOX」で発売』、という流れが出来あがり、今の主流である「5話前後でまとめられたDVD」の座に取って代わることもあるかもしれません。

いずれにしても、『放送終了後、何ヶ月もあとにBOX発売だけ』なんていう日本においては、あまり例のないこと。放映中のドラマが、いろんなタイミング・方法で、まとめて見られるのはとてもいい事だと思います。

9)日本の映画公開ラッシュ<映画>


ほとんどがハリウッド映画、という台湾の映画館市場で、日本の映画もものすごく健闘しています!!

「導演萬歳 」「死亡筆記本L」「詐欺花美男」「彩虹下的幸福」「鬼太郎」「KIDS超感應」「跳水男孩」「流星花園-皇冠的秘密」「我的機器人女友」「少林少女」「20世紀少年」「ALWAYS幸福的三丁目2 」……、こちらは今年台湾で公開された日本映画のタイトルです。皆さん何の映画だかお分かりになりますでしょうか…。その他アニメ映画も強く、「哆啦A夢」「名偵探柯南」「神奇寶貝」「海賊王」といったシリーズものはもちろん、今年は「福音戰士新劇場版:序」も上映されました。

10)注目を浴びる日本人の役者<映画>







「海角七號」のサントラ盤ジャケット
今後間違いなく、台湾映画の代表作となる魏徳聖(サミュエル・ウェイ)監督の「海角七號(Cape No.7)」ですが、この映画には、田中千絵、中孝介、北村豐晴など日本人の俳優、歌手がキャスティングされています。特に女主役の田中千絵は、2004年、周杰倫(ジェイ・チョウ)の「七里香」のMVにも出演してはいましたが、この作品のブレイクで知名度が猛烈アップ、「時の人」となり、映画女優としても今後の動向が注目されています。日本人と台湾人とのラブストーリーを描いた「海角七號(Cape No.7)」の大ヒットで、一躍脚光を浴びる事になった日本人俳優ですが、日本人で、台湾を拠点にし、俳優や、タレント、モデルなどとして活躍している方は他にも沢山いらっしゃいます。

例えば、今年、台湾のレコード大賞とでも言うべき「第19回金曲賞(ゴールデン・メロディ・アワード)」で、最優秀グループ賞を受賞した「大嘴巴(Da Mouth ダーズイバ)」、紅一点メンバーはドラマやバラエティでも活躍中の千田愛紗。また人気ドラマにも、「愛情合約~Love Contract~」「我們結婚吧(結婚しようよ!)」「白色巨塔(ザ・ホスピタル)」「惡作劇之吻(イタズラなKiss)」などに、先の北村豐晴。「薔薇之恋(薔薇のために)」「美味關係(おいしい関係)」「惡作劇2吻(イタズラなKiss 2)」「1895」谷炫淳(貴島功一朗)のほか、現在放送中のドラマ「不良笑花 (Miss No Good)」には、「極道學園」「轉角*遇到愛(ホントの恋の見つけかた)」でもおなじみ、藤岡靛(藤岡竜雄)が出演中。また、「蜂蜜幸運草(ハチミツとクローバー)」では、AAAのメンバー伊藤千晃が、役者デビューしています。今後も国際的な活動を視野に置いて活動する日本人のアーティストや俳優が出て来そうですね。
……ということで、2008年の台湾エンタメ、超・個人的、心に残った10項目をピックアップしてみましたが、いかがだったでしょうか。 最後に「2009年、台湾エンタメの行方は…!」……日本よりも流行のサイクルが激しく、ほとんど予想不可能な台湾エンタメ業界を「なってほしい」という個人的願望丸出しで考えてみたいと思います。
以上、台湾のエンタテイメントは、日本のそれよりも流行のサイクルが激しく、旬な人気者をズラリと揃えてみても、それほどはヒットしなかったり、前評判が地味だったにもかかわらず、蓋をあけてみると社会現象を巻き起こすほどに大ヒットしちゃったり、と、「想定外」な動きをたびたびするので、先が読みにくいのが特徴。でもそれだけに、次々と新しいブームが起こり、退屈しません。しかし、それには単なる見かけだけでなく、「中味」や「内容」といった、作品の「質」がきっちりと吟味されている裏づけのような気もしました。

来年は、どんなブームがやって来るのか、楽しみにしながら、また、日本でも、もっともっと台湾のエンタテイメントが浸透していきますように、と願いを込めつつ、ナビからみた、超個人的な「2008年の台湾エンタテイメントの総括、今後の展望」をお送りしました。

(文中の数字データは10/31現在のもので掲載しています。)


関連タグ:芸能界エンタメ2008年映画テレビ音楽ドラマ

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記事登録日:2008-11-26

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