【台湾音楽】Zepp New Taipeiが教えてくれる台湾アーティスト紹介①『黄宣(YELLOW)』

歌えて、奏でて、つくれて、踊れて、話せて、被写体になれる「なんでも屋」の『黄宣(YELLOW)』!前向きで、おもしろくて、かっこいい彼の魅力に迫ります

こんにちは、台北ナビです。

台湾の魅力ってなんだろう?台湾の美食かな?温かな台湾人の人柄?ユーモラスなところ?挙げていくときりがないのですが、台北ナビは台湾の音楽はもっと日本に広まっていいのではないか!と強く思っています。

ただ、どうにも詳しくない……汗

というわけで、台湾の音楽シーンのことなら何でも知っているZepp New Taipei本多支配人に相談してみると、台北ナビで台湾アーティスト紹介の連載をしてくれるというのです!いい人過ぎる……♡

毎月1回くらいのペースでゆっくり台湾音楽の魅力を伝えていければいいなと思っています!

では、本多さんにバトンをお渡しします!

まずは大まかに「台湾の音楽事情」を知ろう

台湾在住4年目で中華圏に住むこと15年のZepp New Taipei支配人本多がお届けする台湾アーティスト紹介コーナー!どうぞよろしくおねがいします!

台北ナビの読者なら、観光と食事、マッサージと温泉に興味があるのではないでしょうか?訪台回数が増えるにつれ、「台湾音楽ってどんな感じなの?」という興味もそろそろ湧き上がってきた頃でしょう!

今回は初回なので、最初に超ざっくりと台湾の音楽事情をお伝えして、のちに初回のアーティスト紹介をしていこうと思います。
日本と同じように、国内アーティストというのが大勢台湾にもいます。いわゆる台湾アーティストです。

この台湾アーティストは、おもに中国語(台湾華語)を使って歌います。そして台湾でデビューし、人気が出てくると、中国大陸、香港、マカオ、シンガポール、マレーシア、世界各国の華僑コミュニティに伝播するという図式があります。つまり、台湾は、中華音楽の川上にして発信基地なんです。

この中華圏市場というのは、とても大きく、11億人が中国語を使い、その音楽を聴いています。

台湾アーティストとして最も知られているのが、五月天(メイデイ)、周杰倫(ジェイ・チョウ)でしょう。彼らは国民的バンド・アーティストとして、台湾の音楽を20年以上もの間ひっぱり続けています。

歌詞は?楽曲は?どんな感じかな?

台湾音楽は日本の楽曲と同じように、母語をベースとしながら、英語や他言語が入ってくることもあります。先ほど述べた「周杰倫(ジェイ・チョウ)」の『忍者』に「はい、はい、はいわかりました」という日本語が入っているのも有名ですよ!
台湾には、大陸からやってきた人々のほかに、元々その地に住み、今なお生活をしている台湾原住民がいます。現時点で16民族が認定されていますが、それぞれ南島語族に属しながら、それぞれに違いをみせます。そんな彼らも現代音楽発展の一端を担っていると言えるでしょう。
さらに、中国語と言ってもいろいろあります。いわゆる日本の授業で習う中国標準語は、ここでは台湾華語と呼ばれ、単語や文法の微細な差はあれ、これは北京語と世の中一般でいわれるものとほぼ同じ。そのほかに、台湾語や客家語など別の中国語もあります。発音やいい回しが違うのです。
そして、英語で歌う台湾人もいるし、K-POPアーティスト、J-POPアーティスト、欧米アーティストがライブで訪れ、台湾音楽市場というのは、とても多様性に満ちています。その意味で日本の音楽市場と全く違う側面をもっています。
台湾の楽曲のテイストはいまやサブスクのおかげもあり、世界と同調しています。ただその国々の匂いやテイストのようなものは、無論、その土地の言語通じて浮かび上がります。その国のポップスの歴史やトレンドも反映されていますよ。

今、台湾インディーズが面白い!

台湾国内音楽市場は大きく2つに分かれると言っていいかもしれません。

王道のC-POP路線と、それ以外の前衛的で実験的、ロックで、ヒップホップでなんでもありの表現をしていく路線。ちょっと日本と語彙の感覚が違いますが、後者は台湾では「インディーズ」と言われることも多いです。この王道のC-POP路線というのは、泣きのメロディであったり、誰もが口ずさむようなポップ感がそこにあります。アリーナを軒並み満員にするアーティストがそれと言っていいでしょう。アーティストを路線分けするのは意味のない事なのですが、今回は、インディーズ寄りの表現者たちにスポットライトをあてたいと思います。

彼らが今、たけのこのようにニョキニョキと成長を見せ、サブスクを通じて世界でも評価され出しているのです。
台湾超ざっくり音楽市場講座はここまで!ここから本編といきましょう。

単純明快な英語名で覚えやすい『黄宣(YELLOW)』!

この男、名はYELLOW(イエロー)。なんでYELLOWと人が呼ぶかと言えば、単に姓が「黄」であるにすぎないから……。

この男、スキンヘッドで高身長、エキゾチックな顔立ちに、クリエイティブなポージング、モデルなの⁇

彼こそが本日ご紹介したいアーティスト、YELLOWこと黄宣(ファン・シュエン)です。

彼は、1992年台湾生まれ。タイヤル族の父と、アミ族の母をもつ、原住民ハイブリッドです。(ちなみに、日本でも有名な徐若瑄(ビビアン・スー)もタイヤル族出身)
彼は、これまでに金曲賞、金音賞、Freshmusic Awards、Hit FM年間最優秀アルバムトップ10、中華音楽人協会年間トップ10アルバム等々、多くの音楽賞を受賞・ノミネートしてきました。書き出してみようと思ったのですがあまりにも多いので割愛。

歌い手として、プロデューサーとして様々な部門でその才能が認められていて、彼のパフォーマンスはいつだって記憶に残ります。
審査会場でよく飛び交う言葉があります。

ノミネートしたら、それはもうそれだけですごいこと。審査員には選好もあり、ときに大接戦となるのだから

つまり、これほどまでに音楽レースでノミネートされるということは、審査員の誰もがYELLOWの才能を認めているのです。

超多才だから何でもこ~い!

彼は自身がアーティストとしてのみならず、作詞作曲編曲も手掛けます。美術的なクリエイティブ、パフォーマンス、そのすべてにおいてセンスを有し、ディレクションできます。そう、稀有の才能なのです。

人は彼を鬼才と呼び、これまでに多くのアーティストとコラボレーションをしてきたのが、その証左でしょう。新人からベテランまでいろんなアーティストとコラボしている印象があります。

そして、その容姿から、これまでに多くの衣服ブランドのランウェイを歩いてきました。
彼はGQなどのファッション雑誌にもよく登場します。また、コミカルなこともこなすのですが、最近のPUMAの宣伝は思わず笑ってしまいました。

金曲賞ではゲストによって巧みに言葉を使い分けながら見事な采配を見せた「YELLOW」!

「YELLOW」の英語は大変流暢です。それはお母さんが英語教師だったことも大きく影響しているだろうと推測されます。さらに、。東京にステイした時期もあり、日本語も少し話せますよ。Zepp New Taipeiのインタビューでは久保田利伸のカラオケが収録されています。是非見てみてくださいね。
さらに、トークと仕切りもお手の物!YELLOWは司会が大変上手で、金曲賞ではその才能を買われ司会に抜擢されました。そしてあらゆるアーティストへのインタビューが軽妙にして愉快。そして相手をきちんと立てていました。2023年の台湾紅白の司会も担当しましたよ!
ユーモア満点で、台湾版ジム・ケリーとでもいえるような向きもあって、なんとも愉快!

歌えて、奏でて、つくれて、踊れて、話せて、被写体になれる「なんでも屋」。それでいて、めちゃくちゃ性格がいいというから、天は二物を与えたと思います。
彼のすごさは、まだ台湾でしか知られていません。ただ、やがて世界がYELLOWに気づくでしょう。

何かのおり、日本でも火がつくことを願っています。

彼の前向きで、おもしろくて、かっこいいところ(音楽的にも容姿的にも)をぜひご注目ください。

以上、Zepp New Taipei本多がお届けしました。
関連タグ:ZeppNewTaipeiZepp台湾音楽本多黄宣黃宣YELLOWイエロー

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2023-02-20

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