廟のはじまりは日本統治時代。当時はトタンでできた小屋に、位牌が祀られていただけの簡単なものでした。戦後1956年になると、この地方の名士が台南の「南鯤鯓萬善堂」から分霊し、「萬善爺」を祀ります。といっても石の塊が1つあるだけの簡素なものでした。 |
1979年、不思議な出来事が起こります。漁師の何萬清さんは「100kgの大きなカジキがとれますように」と手を合わせると、なんと願いは実現。お礼に花蓮の彫刻師に「萬善爺」の仏像を依頼にし行きます。しかし、注文しようにもその姿形がわからず困ってしまいました。
けれど、彫刻師はある夢を見ていたのです。3日後に自身の金の彫刻を依頼に来る者がいると「萬善爺」がいうのです。それが何さんでした。彫刻師は8寸の金の神様を彫り上げます。
不思議な話はまだ続きます。1986年、この地に住む王東吉さんは夢の中で鎧兜を来た将軍に「廟を立てて欲しい」と懇願されました。すぐに近所の廟に行き、ポエ(擲茭)でお伺いを立てますが、一向にOKは出ません。ほかの廟にも行きましたが結果は同じ。
そこで漁師たちは3.6m、重さ200kgの木製のカジキの彫刻を祀り、魚神として崇めます。これこそが台湾で唯一のカジキ神様。不思議なパワーを感じずにはいられません。
地元の人によると、身体の悪いところと同じ部分を触れると、治るとか。ちょうどヒザが痛かったナビですが、カジキの神様には当然足はなく……替わりに目に触れて老眼回復・視力アップを祈願!
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2023-12-11
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