かわいくて美味しい!茶農家から直接仕入れた「一期一会」の台湾茶に出会えます。
こんにちは、台北ナビです。
今回ナビが訪れたのは、富錦街エリアの少し外れにあるお茶屋さん「琅茶」。 かわいいオオカミのロゴをはじめとしたおしゃれなパッケージが注目を集め、若い人を中心に人気のお茶屋さんです。
でもこのお店、かわいいだけじゃないんです!!
ギャラリー兼ショップ「琅茶本舖 Wolf Tea Shop + Gallery 」には、阿里山茶業一族の若きオーナーが厳選した“ここにしかない”美味しい台湾茶がラインナップ。
とっておきの台湾茶を探しに、さっそくお店をのぞいてみましょう~
2022年末にお引越しした「琅茶本舖 Wolf Tea Shop + Gallery 」
画像提供:琅茶
「琅茶」は、路地裏にひっそりと佇む小さなお店です。
扉を開けると、木目調の明るくて温かな空間が。ナビの知っている台湾の渋いお茶屋さんとは180度違う雰囲気です。なんだが、オシャレな雑貨屋さんに来たような気分♡
画像提供:琅茶
オーナーのArwenさんは茶業が盛んな阿里山で育ちました。おばあ様はお茶の栽培をしていて、お父様はお茶の焙煎から買い付けまで行うお茶マスター。そして、ご親戚はお茶の栽培をしているという、まさに茶業一族。
小さい頃からお茶が大好きで、家族や親戚と日常的にお茶に親しみながら育ったArwenさん。ですが台北に来て周りを見渡してみると、手軽で便利なドリンクスタンドがあちこちに点在し、若者のお茶離れが進む一方。
「
なんとか若い人たちにも台湾の伝統文化であるお茶の楽しさを知ってほしい」と思案します。
オーナーのArwenさん(右)とDavidさんはとっても穏やかなカップル。「お茶は好好玩(楽しい)!」とにっこり。
画像提供:琅茶
そこで、茶業一族出身というお茶の専門性に、グラフィックデザイナーである自身のデザイン力を融合した「琅茶」を誕生させました。
いままでになかった“オシャレで美味しいお茶”は瞬く間に若い人たちの間で人気となり、台湾茶に新しい風をもたらしたのです。
「
お茶は難しいものではありません。自分でお茶を淹れてみて、その楽しさを知ってほしい」とArwenさんは話します。
茶葉はすべてシングルオリジン
「琅茶」では、最も美味しい季節の変わり目に数々の茶農家を訪ね、試飲したなかから上質なお茶を直接仕入れています。
こだわりは、「単品茶(Single Origin)」。お茶は自然と気候のなかで育まれる天然の産物で、そのときその場所で味が異なるもの。一般流通している台湾茶のなかには、いつも同じ味をキープするために異なる産地や品種の茶葉をブレンドしているものもあるそうですが、ここでは“あえて”同じ産地で同じ時に採れた品種のみを使うシングルオリジンで勝負しています。
「たとえば、この奶萱紅茶。この茶農家の方は20数年、この紅茶だけを一筋に作り続けています。研究に研究を重ねた、逸品なんですよ」とArwenさん。ここで扱うお茶はそういったこだわりが詰まったものばかり。だからこそ『ストレート』に味を感じてほしいのだそうです。
「琅茶」のシングルオリジンのお茶はひとつひとつが限定品で、同じ物が2つとないとっておき。「お茶との一期一会の出会いを大切に、職人の熱い思いがこもったお茶を味わってほしい」とArwenさんは話します。
グラフィックデザイナーのArwenさんがデザインしたパッケージは、「2015年台湾デザインベスト100」にも選ばれるなど、とってもオシャレ!ポップでかわいさ満点です。
缶は全7色で、各330元。どれにしようか迷ってしまうかわいさ!!
※お茶は別売りです。茶葉とセットで購入すると250元になります
人気商品のカップは、台湾の芸術家・只是さんとのコラボ。お茶は山の下まで入れるのがミソ。お茶に反射した山が見えますか??
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カップ×2個とお茶のセット。お茶は悠韻烏龍(缶入り)や野香烏龍(箱入り)+ 奶萱紅茶(箱入り)となります。※カップのみの販売はしていません。
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そして、「これはいい!」とナビが思ったのがお茶のボックス。
美味しいお茶を試飲して買ってみたけど、家に帰ってみて「あれ、どうやって淹れるんだっけ?忘れた・・・」となったことはありませんか?ナビはよくあります(汗)。
ここではお茶の初心者にもよ~く分かるよう、お茶の基本情報や美味しい飲み方がイラスト付き書いてあるからナビのようなうっかりモノでも安心です。
①山の色で風味を分類
緑は清香、黄は蜜香でしっとり、オレンジは芳醇
②手押しスタンプの基本データ
産地、味の特徴、発酵度、焙煎度合を記載
③お茶の淹れ方指南(日本語あり!)
箱を開けると1枚の紙でつながっていて、なかにお茶の淹れ方がイラスト付きで書いてあります。ホットとアイスのそれぞれ、茶葉の量とお湯の温度、待ち時間が中国語、日本語、英語で書いてあります。飲む前、飲むとき、飲んだ後それぞれの楽しみ方も記載されているので、お茶を飲むのがより楽しくなりそう!
オススメのお茶
取り扱っているお茶の産地一覧
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いま取り扱っているお茶はこちら。日本語のお品書きもあります。
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出身である阿里山のお茶がやはり多めです。今回は1400メートル以上の高山茶から1種類、台湾各地のお茶3種類を試飲してみました。
(写真右上から時計回りに)東方蜜美人、果韻鐵観音、悠韻烏龍 、奶萱紅茶
悠韻烏龍
品種:青心烏龍
産地:阿里山大凹
標高:1400m
発酵度:▲▲
焙煎度:▲
価格:真空パック茶葉(球状)50g450元
Arwenパパ、イチ押しのお茶。
海抜の高い阿里山の凹んでいる地形で作られたお茶。霧が立ちやすく雲に囲まれるというお茶にとっての好条件がそろっていて、阿里山茶の中でも極上のお茶が採れるのだとか。お茶の大会での常勝軍だそうです。
繊細な香りと、飲んだ後も長く残る甘~い余韻が特徴。パイナップルケーキやドライフルーツとともにいただくと、花のような香りがより際立ちます。
自家栽培のため生産量が少なく、出来上がり次第、常連客が買い占めてしまうそう。出会えたらラッキー!
果韻鐵観音
品種:正鉄観音
産地:木柵指南
標高:370m
発酵度:▲▲▲
焙煎度:▲▲▲▲▲
価格:真空パック茶葉(球状)50g490元
鉄観音の名産地で作られたお茶。焙煎方法にこだわりがあり、揉捻からさらに20数回もの焙煎を加えるのだそう。そのため、ローストナッツを思わせる強い香りがします。果物を思わせる酸味も特徴。
茶質は濃厚でコクがあり、茶葉が長持ちするので、何煎目までも美味しくいただけます。飲んでいるとどこか懐かしい味がして、ほっと落ち着きます。
味がしっかりしているので、ミルクティーにも向いているそう。ナッツや緑豆餅などといっしょにどうぞ。
東方蜜美人
品種:青心大冇
産地:苗栗頭份
標高:500m
発酵度:▲▲▲▲
焙煎度:▲
価格:パック茶葉(條状)35g560元
東方美人の一等地と呼ばれる苗栗頭份産。有機栽培茶の先駆者が栄養たっぷりの土質で自然栽培しています。
東方美人はウンカという小さな虫に噛まれた葉を使用していて、噛まれた跡が何とも言えないまろやかな甘い蜜の香りを醸し出すそう。実際に飲んでみると、酵度が約70%と高めで飲んだ感じは紅茶に近いですが、蜜を思わせる甘い香りがします。
パウンドケーキやチーズケーキなどのバター系のスイーツと合うそうですよ。東方美人は台湾でしか採れないお茶だから、お土産にもぴったり!
奶萱紅茶
品種:金萱(台茶12番)
産地:阿里山石棹
標高:1300m
発酵度:▲▲▲▲▲
焙煎度:▲
価格:真空パック茶葉(球状)50g420元
手摘み金萱で名高い阿里山石棹。一般的には高山茶として送り出されますが、それをオリジナルの製法で「紅茶」にした斬新な一品です。
ミルキーな香りが特徴で、「ミルクがいらないミルクティー」とArwenさん。試飲してみると、たしかにキャラメルのような甘くミルキーな香りで、まさに虜になる美味しさ!
当店人気ナンバー1のお茶。ナビもナビカメラマンも一口飲んで大ファンになりました♥︎発酵度が高いので、バター系のスイーツにぴったりです。
お店ではすべてのお茶が試飲できます。ナビのようなお茶初級者は、飲み比べてはじめて味や香りの違いが分かるので、すべて試飲できるのがとてもうれしかったです。
みなさんもぜひ飲み比べてして、自分好みのお茶を見つけてくださいね。
ここでも買えます!
オオカミの口に注目してみてください。ギザギザの歯は、お茶作りに欠かせない山なんですよ。
お店を訪れて、試飲してお気に入りのお茶を連れて帰ってもらうのがベスト!!...ですが、スケジュールの都合で時間がないという方は、台北市内の下記のお店でも販売しているので参考にしてみてください。