プリップリの摃丸を手作りしちゃおう♪
こんにちは、台北ナビです。
台北から約1時間半で到着する新竹。この新竹の誇る名産のひとつが「摃丸」。知っていましたか?その「摃丸」が自分の手で作れる場所があると聞きつけて、ナビも早速体験してみました!
孝行話から誕生した「摃丸」
城隍廟から伸びる北門街を少し進むと「進益摃丸」という新竹を代表する摃丸屋さんの文化会館があり、ここで摃丸作りを体験することができます。体験の前に少しだけ摃丸についてお勉強をしましょう。
その昔、一般庶民にとってお肉は気軽に食べられないもので、祭りや年越しの時にしか食べられないものでした。ある日、親孝行な子供が、貴重なお肉を両親に食べてもらおうとしましたが、両親の歯が悪くて食べられませんでした。「柔らかくすれば食べやすくなる」と考え、両親のために豚肉の筋や脂肪分を取り除いたものを、木の棒でたたき練り合わせたものを団子状にして湯がいたというのが、「摃丸」の誕生と新竹では言い伝えられています。
「1、2、3、4、スルっとぶにゅ~」で出来上がり♪
そんな孝行話のある摃丸を早速ナビも作ってみました!
① サイコロ状に小さくカットされた豚肉を木の棒でたたき練っていきます。この時に「ゴォ~ン、ゴォ~ン」という音がするのですが、これこそが「摃丸」が「摃丸(ゴンワン)」と呼ばれる所以。名前の由来を感じながらゴンゴン音を鳴らしてくださいね!
練りやすいように小さく切られています
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年季の入った道具たち
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② 粘り気が出てきて、サイコロ状が見えなくなってきたら、係の方に確認してもらいます。その後、「塩」「砂糖」「胡椒」「ごま油」「地瓜粉」をお店オリジナルの調合で合わせ、冷やします。
③ ここからが本番!掌に餡を乗せ、掌を自分の方に向けます。小指から人さし指の順番で指を折っていき、親指を餡に沿うように人差し指付け根(外側)から内側へ動かすと同時に他の指に力を入れると…丸いお団子の出来上がり!
ナビは「1、2、3、4、スルっとぶにゅ~」」と言いながらやってみると成功しましたよ!
④ 手から出てきた団子はスプーンで取り、23℃程度のお湯に入れます。
⑤ 10~12分ほどかき混ぜながら煮ます。火は強くしすぎず、最後まで沸騰させないようにします。蓋もしますが、少し開けておくのがコツなんだそうです。
きれいなピンク色から茶色へ
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少し開けておきましょう!
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⑥ 出来上がった摃丸をおいしく試食しましょう!こちらでいただくスープは黒豚の骨から取り、大根と一緒に4時間ほど煮込んだものです。優しいお味ですが、うまみがギュッと詰まっていましたよ。香菜(パクチー)をたっぷり入れるのが台湾流ですが、苦手な方は予め要らない旨をお伝えください。
わぁ~い!完成しました♪
お肉をたたいたり、団子状にしてみたり、案外簡単ですが、かなりの重労働!ナビ一行の中にはいつになっても丸くならない者がいたり、食いしん坊ナビが作る「摃丸」は自分が作った「摃丸」がどれかすぐにわかっちゃうほど大きい!いい大人ですが、みんなワイワイ言って童心に返り楽しんじゃいました。
楽しいだけじゃなく、自分で作った「摃丸」は特別おいしい~!作りたてだからこそ味わえるプリップリ感!今まで食べていた「摃丸」は何だったんだ~?と思うほど、豚肉のうまみが凝縮されて、今思いだすだけでもヨダレが出てきそうです。
おいしさの秘密大公開!
館内でも豪快なイラストとともに作り方を紹介!
自分の作った「摃丸」は台北で食べるのよりも数倍おいしい!これは自分で作ったからという以上に何か秘密があるはず。というわけで、今回ナビ一行に新竹の良さを伝えてくれた李さんにそのわけをうかがってみました。
① 必ずお肉をさばいた当日に作ること。冷凍製は絶対だめ!
② 黒豚肉を使用する
③ モモ肉の部分を使用
たった3つのコツですが、これを守っているのと守っていないのでは味や食感が異なるんだとか!もし、家で摃丸作りをしてみようと思われる方はこの3つを守ってくださいね。
こちらのDIY「摃丸」コースには新竹の小吃がセットになっていて、「摃丸」と一緒にいただくことができます。
Aコース:「潤餅(春巻き)」/Bコース:「米粉(ビーフン)」/Cコース:「滷肉飯」/Dコース:「傻瓜肉粽(ちまき)」
これに「摃丸DIY体験」「摃丸スープ」「肉圓」「冬瓜茶」が付き、どのコースも200元/人となります。(10人以上~)
今回ナビ一行はBのビーフンコースを選択しました!どれもこれも新竹民がオススメする小吃ばかり。食べ歩きしなくても、1か所で食べられるというのは便利ですよね♪
「米粉(ビーフン)」
新竹の老舗ビーフン屋「山川米粉」の焼きビーフンがいただけます。山川米粉は100%うるち米を使用しているため、口当たりが柔らかく、口いっぱいにお米のいい香りが広がります。きくらげ、にんじんなどと炒めるとそのおいしさも倍増!ついついたくさん食べてしまいましたが、コーンスターチを混ぜているビーフンに比べ、胃への負担はかなり少なく、胃もたれがありませんでした。
「肉圓」台湾人の大好き小吃「肉圓」。油で揚げるタイプ、蒸すタイプなど台湾各地、そして人により、それぞれにこだわりがあります。その中でも新竹の「肉圓」が特徴的なのは肉餡に紅麹(紅糟)を入れて味付けをしている点です。紅麹は中国福建地方や馬祖でよく使用される調味料で、もち米に、紅米や麹を加えて酒を作る際にできる酒粕。ナビは個人的に紅麹を入れればどんな料理でもおいしくなる!と思っているほど、紅麹が大好きなので、おいしくいただきました。見た目のインパクトはもちろん、あまじょっぱい味がなかなか病みつきになるお味です。
中まで赤い!!
「冬瓜茶」
台湾でよく飲まれる「冬瓜茶」。しかし、その甘さに降参してしまった方も多いのでは?こちらでいただけるのは「高家冬瓜茶」のもの。新竹で冬瓜茶と言えばこちらのもの!というくらい人気の老舗です。冬瓜の自然な香りが鼻から抜けるのに、甘すぎず、飲みやすい。これはなかなかのレベルですよ~。
「黒猫包」ナビ一行はどうしても食べたかった「黒猫包」をコースに追加(+10元/人)!新竹の小吃と言えばこれでしょう~♪という人がいるほど日本の方にも人気の「黒猫包」。小ぶりの肉まんで、皮はふっくらしていてやわらかく、その皮に包まれた餡は噛みごたえアリ!まるで肉団子を包んでいるようです。この固さに負けじとガブリ食べれば、噛むほどに凝縮されたお肉のうまみと香辛料の香りがにじみ出てきます。肉餡の色がかなり濃い色をしていますが、味はそこまで濃くありませんのでご安心を。
「摃丸」を自分で作ったことで、後日「摃丸」の文字を見かけると、また食べたくなってしまったナビ。もう「摃丸」の虜です♪簡単なDIYを体験するだけで、これほどまでに魅了されてしまうなんて…。新竹の小吃も堪能でき、かなり新竹の「食」を知ることができるこちら、強力プッシュです。
以上、またあのプリップリ「摃丸」ちゃんを作って食べたいと思っている食いしん坊ナビがお届けしました。