高雄市立歴史博物館

高雄市立歴史博物館

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台湾第二の都市、高雄の歴史を詳しく知るならここ!清水建設が設計、建設した建物にも注目!建物自体も展示物です!

こんにちは!台北ナビです。

高雄といえば古くから港町として栄えた工業都市。その高雄の歴史にスポットを当てた「高雄市立歴史博物館」にやってまいりました。1938年日本統治時代に建設されたこちらの建物は、清水建設が設計したもの。当時は市庁舎として建てられました。1992年には、高雄市役所は高雄市政府と改名され、1992年には市政府は移転しました。その後この建物が1998年に新たに「高雄市立歴史博物館」として使われるようになったのです。
日本の伝統的な瓦屋根!

日本の伝統的な瓦屋根!

じっくり見るにはバルコニーから

じっくり見るにはバルコニーから

軒にも模様の装飾があります

軒にも模様の装飾があります


まずは建物にご注目ください!
外観は日本の帝冠様式の格式高い雰囲気。そして伝統的な瓦屋根や壁のさまざまな文様、八角や桃型などいろいろな形をした窓などなど、見所がたくさんあります。歴史博物館の係の方が「建物に価値があるんです」と言われたのにもうなずけます。建物自体も展示物なんですね。この建物は2004年には高雄市の「市定古跡」に指定されました。この建物には、日本の菊模様や梅模様の装飾もあるんです。皆さん、どこにあるかわかりますか。是非チェックしてみてください~!

常設展「二二八(事件)・0306」で高雄の歴史に迫ります

二二八事件の中心だった市政府

二二八事件の中心だった市政府

2012年から行われている常設展「228事件・0306」では、高雄の歴史を知ることができます。高雄で228事件の最初の現場となったのが、ここ高雄市立歴史博物館だったということをご存知でしたか?この事件現場だった場所の2階でこの展示が行われています。中はA~Cまでの3つのコーナーに分かれています。Aコーナーは、228事件が起こった背景と経過について、Bコーナーは事件場所のジオラマ展示、Cコーナーは南部の228時件の様子について当時の新聞や文献などが展示されています。

特に、Bコーナーでは事件場所のジオラマ展示にご注目ください!こちらは、以前は高雄市政府だった場所。ここで起こった武力鎮圧の様子がジオラマで展示されているんです。このジオラマは1:20の比で忠実に高雄市立歴史博物館の当時の様子が再現されています。よく見てみると、確かに現在の外観と違いますよね。現在は、建物の後ろの部分がありません。ジオラマからも歴史がわかるんですね。このジオラマは日本に委託して制作されたものですが、本物の家が買えるほどの費用をかけてつくられているのだそうです。しかもこのジオラマ、ただのジオラマではありません!15分ごとに3分間の映像が流れ、点灯する仕組みになっているんです。映像があるとよくわかりますよね。
シアターにもなるジオラマ

シアターにもなるジオラマ

15分経過すると部屋が暗くなります

15分経過すると部屋が暗くなります

人物も細かく作られています

人物も細かく作られています

屋根まで忠実に再現されたジオラマ!

屋根まで忠実に再現されたジオラマ!

「高小雄の家-児童ストーリーハウス」で高雄の昔にトリップ!

子供向けの展示ですが大人も楽しめます

子供向けの展示ですが大人も楽しめます


1階の第二展示場で開催されている「高小雄の家-児童ストーリーハウス」も2012年から長期にわたって行われている展示です。古い過去の生活ストーリーが「お父さんの部屋」「おばあちゃんの部屋」などというように部屋ごとに作られて展示されています。昔高雄で見られた懐かしい光景が所々で再現されていて、「日本でも昔こんなのあったー」というようなレトロなものが再現されていたりして、楽しい展示になっています。写真を撮るのも自由なので、ここで記念撮影もできますよ~。
小さな部屋に区切られています

小さな部屋に区切られています

懐かしい~黒電話とテレビ

懐かしい~黒電話とテレビ

ところでこちらの歴史博物館内でよく目にする「打狗(ダーゴウ=犬を殴る)」。「打狗」とは高雄の昔の名称で、当時の原住民平埔族がこの地を「Takau」と呼んでいたことから、後の漢人が「打狗」と名づけ、後の日本統治時代に「犬を殴るなどとは、都市名としてふさわしくない」ということで、よく似た読み方をする「高雄(タカヲ)」という表記に変えたのだそうです。この都市の名付け親は日本人だったんですね。現在では「高雄」の漢字表記がのこり、読み方がガオションとなっています。
2階へつながるY字型の階段

2階へつながるY字型の階段

特別展で高雄がより身近に!

こんな展示も!日本人のモデルさん横地さんに会いました

こんな展示も!日本人のモデルさん横地さんに会いました


高雄市立歴史博物館では、常設展の他不定期で入れ替えされる特別展も行われています。1階と2階に5つの展示室があります。特別展では、主に高雄の発展の歴史、風土などをテーマに所蔵品も展示されているので、展示室に入ると高雄がより身近に感じられますよ~。ナビが訪れた2015年5月には、「生活中的日記,日記中的高雄」「高雄画刊話高雄」「迎佛祖逛内門」の3つの展示が行われていました。
自由日記コーナー

自由日記コーナー

日記の展示室

日記の展示室

アイデアがひらめきそう?!

アイデアがひらめきそう?!

その内容を簡単にご紹介。「生活中的日記,日記中的高雄」では、歴史上活躍した人物が主に高雄で記したという12種類の日記が公開されています。日本統治時代に教育の普及が推し進められ、多くの民間の日記が残りました。日記というと個人的なもの?と思ってしまいがちですが、その時代の個人、社会などを考察する民間の資料として注目されています。例えば1945年8月15日終戦の日をもって日記の文字が日本語から中国語に変わっているところなどです。いろいろな角度から考察できる資料である日記をただ展示しているだけでなく、日記の中で使われている記号を読んでみよう!というコンピューターの画面展示であったり、日記を書いてみましょう!というコーナーであったりと展示も工夫されていておもしろいです。
高雄の記念に写真をパチリ

高雄の記念に写真をパチリ


次は、高雄市政府の出版物である「高雄画刊」を1980年創刊号から展示した「高雄画刊話高雄」。「高雄画刊」は、発行されてから9人の市長、18人の発行者にまたがってきた刊行物です。写真と文字で高雄の今を紹介しているこの雑誌、歴代の物が展示室内いっぱい絵のようにきれいに並べられて展示されているので、内容が分からなくても、見ているだけでも楽しめます。「高雄画刊」」と大きく書かれた入り口で写真を撮るのも記念になりますね~。
市政府発行の高雄画刊

市政府発行の高雄画刊

座って読めるコーナーも!

座って読めるコーナーも!

展示も工夫されています

展示も工夫されています

そして、「迎佛祖逛内門」は、高雄市東北部に位置する地域「内門」のお祭りや伝統についての展示です。内門といえば、紫竹寺で行われる「宋江陣」のお祭りを思い浮かべる方も多いのでは?
かつて「羅漢門」と称したこの地域は、観音信仰にあつく、紫竹寺も観音信仰を代表するお寺なんです。その観音を迎えるパレード、総鋪師(宴席シェフ)による宴会料理などが立体的に展示されています。特に宴会料理の展示では、おもちゃの材料を使って実際に作ってみよう!というような遊びが楽しめるコーナーも用意されています。
内門の特別展は色あざやか!

内門の特別展は色あざやか!

宴会シェフ紹介コーナー

宴会シェフ紹介コーナー

サンプルもおいしそう!

サンプルもおいしそう!

展示を通して高雄が身近に感じられる工夫がいっぱいの特別展。高雄市立歴史博物館の展示はいつも工夫されているので、いつ行っても楽しめますよ~。

新しくできた文献センター


3階には文献センターが2014年末にオープンしました。こちらには「高雄新報」など、他では見られない貴重な資料がたくさんあります。こちらの文献センターは研究者のみならず、一般市民にも公開しているとのこと。

2日前に予約すれば誰でも利用することができます。研究所だけではなく、一般図書もあります。高雄や台湾に関する本や資料がたくさんそろっているので、ここでゆっくり勉強して知識を深めるのもいいですね。
まだできたばかりのセンター

まだできたばかりのセンター

中には貴重な資料がたくさん

中には貴重な資料がたくさん

予約をすれば利用可能です!

予約をすれば利用可能です!

4階にあがってみましょう!

アーチ型の回廊もみどころ

アーチ型の回廊もみどころ

3階の文献センターと反対側にある階段には、4階に続く階段があります。あまりたくさんの人数だとあがることができないそうですが、係員の方にリクエストすれば、4階に連れて行ってもらえます。4階に上がると上から吹き抜けのように中央を見下ろすことができます。そして、外のバルコニーにも案内してもらえるんです!このバルコニーは当時検閲や式典の際の指令台として使用されていたそう。ここにあがると壁の模様や彫刻などを目の前ではっきりと見ることができます。目の前でこの細工が凝らされた建物を是非みてみてください~!
上はこんな風になってます

上はこんな風になってます

バルコニーにも是非!

バルコニーにも是非!

結婚写真の撮影現場にも使われるほど美しい外観の建物は、建物自体が展示物ともいえる「高雄市歴史博物館」。いかがでしたか。建物はもちろんですが、中の展示も工夫がいっぱいで親子でも楽しむことができますよ~。基本的に入場無料で写真撮影も可能なので、高雄観光のおススメスポットです!

日本語のガイドをご希望の方は一週間前に申し込んでくださいね。

以上、台北ナビでした。
写真撮影の人気スポット!階段にある大理石の時計

写真撮影の人気スポット!階段にある大理石の時計

歴史教室です

歴史教室です

講演などが行われる時使われます

講演などが行われる時使われます

入り口を入って右側にある記念品販売コーナー

入り口を入って右側にある記念品販売コーナー

MIT商品も!

MIT商品も!

お土産もみつかりそう

お土産もみつかりそう

記事更新日:2015-06-22

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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

スポット登録日:2009-04-15

スポット更新日:2015-05-29

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