アート展示+建物見学+買い物+食事!いろいろ楽しめる嘉義観光のおすすめスポット
こんにちは、台北ナビです。
本日は台湾南部の嘉義市にある「嘉義市立美術館 CHIAYI ART MUSEUM(嘉美館)」をご紹介します。
歴史ある建物を再利用した美術館は、アート作品の展示は元よりその建築美も話題です。館内はカフェ&レストラン、ショップも充実。嘉義旅行で訪れたいスポットです。
目次:この記事でわかること
1│立地
2│歴史
3│建築
4│おすすめ撮影スポット
5│施設内のカフェ・ショップ
6│Q&A
1│立地:台鉄「嘉義」駅から徒歩5分
「嘉義市立美術館」は、台鉄「嘉義」駅から歩いて5分という好立地に位置しています。
台鉄「嘉義」駅
台北や高雄から高鉄でアクセスする場合は、高鉄「嘉義」駅からシャトルバス(高鐵快捷/BRT)7211または7212に乗って「嘉義市バスターミナル(嘉義市轉運中心)」バス停で下車。その後、台鉄「嘉義」駅を経由して(切符は不要)駅の裏側(後站)から正面側(前站)に移動してアクセスしてください。
2│歴史:建物から見る時代の変遷
「嘉義市立美術館」は、もともと専売局嘉義支局(臺灣總督府專賣局嘉義支局:たばこ、酒、塩、樟脳、アヘンなどの産業を管理)があった場所。日本統治時代の1936年に建てられた事務所ビルがはじまりです。
旧専売局嘉義支局
戦後は台湾省たばこ酒公売局嘉義支局(台灣省菸酒公賣局嘉義分局)に引き継がれ、1954年と1980年には新たに倉庫も増築増築されました。
長きに渡り嘉義エリアの酒・たばこ産業を支えてきましたが、2000年代に入ると専売事業は終焉を迎え、公売局は閉鎖。2014年に嘉義市市定古蹟に登録されると、再生計画が浮上し、旧事務所や倉庫はリノベーションされて2020年に「嘉義市立美術館」として開館しました。
旧専売局嘉義支局があった昭和初期といえば、かつて話題となった嘉義が舞台の台湾映画「KANO」の物語のころ。当時に想いを馳せながら見学したい歴史的価値あるスポットです。
3│建築:過去と現代が織り成す4つの空間
異なる時代の4つの建物ー古蹟(A棟)+倉庫(B・C棟)+新館(D棟)をつなぎ、過去と未来の融合というコンセプトの下、建てられたの「嘉義市立美術館」です。
【A棟:古蹟棟】ミュージアムショップ、カフェ、事務所
@中山路側入口から向かって左側
A棟:古蹟棟
1936年に建てられたL字型をした専売局事務所だったビル。設計は台南市美術館1館(旧台南警察署庁舎)や林百貨、台北の松山文創園區(旧松山タバコ工場)の中庭などで知られる梅澤捨次郎によるもので、2014年には嘉義市指定古跡に登録されました。
アール・デコ様式を体現した3階建ての鉄筋コンクリートの壁はカーブを描き、外壁のスクラッチタイルがモダンな印象です。
階段
内部の階段は、太陽の動きに合わせて常に光が差し込むよう各方角に窓が設置されたランプ知らずの実用性にも富んだデザイン。現代人には低すぎる当時の手すりには、木材の手すりをプラスして自然と馴染むデザイン性を追及すると共に安全性も確保しています。
現在はミュージアムショップ「誠品書店」「燃石小舖」、カフェ「昭和J11咖啡館」、図書室、事務所として使用されています。
A棟:古蹟棟(手前)とB棟:本館(奥)
【B棟:本館】展示ギャラリー@中山路側入口から向かって右側
1954年に酒類倉庫として建てられました。現在は主に展示ギャラリーになっています。
【C棟:側棟】特別展示室、児童展示室、レストラン
@康寧街側メインエントランス左側
C棟:側棟
たばこ・酒類の保管倉庫として1980年に建てられた比較的新しい建物です。商品を保管するために通気性のよい高い天井や小窓を採用しています。
現在は特別展示室や子供向け展示室「兒童藝術教育館」、ビアレストラン「J-BIIRU 嘉啤酒餐酒館」などに姿を変えています。
【D棟:本館】エントランス、ロビー、展示場
@康寧街側メインエントランス正面
D棟:本館
以上の建物をつなぐ場として新たに増設されたのがガラス張りの建物です。内部から見ると、昔の壁と融合するように三角形の形をしていることがよくわかります。
床に窓が反射するのも美しい!
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木とガラスの組み合わせ
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また、自然豊かな嘉義を象徴するように、木材がふんだんに使われたデザインになっています。1本の木のように見える柱もよく見れば貼り合わせて作られた木材。環境に配慮した建材を使用していることがうかがえます。
現在は、メインエントランス、ロビー、展示場として使用されています。
庭園
なお、入口は駅から近い大通りに面した中山路側にありますが、メインエントランスは路地裏の康寧街沿いに設置、前方には庭園が設けられています。これは来館者に静かな落ち着いた心持ちで入館してほしいという想いから。
同時にこの庭園は地元住民にも開かれた空間となっています。地域密着型の美術館をめざす「嘉義美術館」ならではの工夫がなされていました。
4│おすすめ撮影スポット:昭和レトロなエモフォト♡
昭和レトロを感じる風景が広がる「嘉義市立美術館」は、どこを切り取ってもノスタルジックでエモーショナルな写真が撮れる絶好のフォトスポットです。
エモフォトが撮れる2F特別展示室の入口
特に見逃せないのが、美術館の中の人が薦めるマル秘スポット。
2F特別展示室の入口から古跡棟を眺めると、ミラー効果で昭和初期にタイムスリップしたような光景をカメラに収めることができますよ。
A棟3階の廊下も素敵!
個人的にはA棟3階の廊下と階段部分がお気に入り!映画やドラマの撮影にも使われそうなくらいの雰囲気があって、美術館開幕当初はInstagramにここでの写真が多く流れてきたほど!
もうひとつ気に入っているのがC棟:側棟2階の特別展示室。保管倉庫。
倉庫であった時の構造を残しつつ、「越屋根」を増築し「CLT(直交集成板)」と「小窓」を採用し、採光、通風、耐震、断熱、耐火を実現。新旧の美学が見事に融合している空間なので、物語が詰まっているような独特な空気感ある写真を撮影できますよ!
C棟:側棟2階の特別展示室
5│施設内のカフェ・ショップ:入場券不要のスポット
美術館のチケットを購入せずとも利用できるショップやカフェは要チェック!嘉義観光の合間に立ち寄ってみてはいかがですか?
誠品書店
「誠品書店」@A棟おなじみのEsliteが嘉義美術館期間限定店として入店しています。期間限定だけどオープン当初から現在まで営業中。選りすぐりの書籍、文具、雑貨などチェックしてみては?
<営業時間>10:00~18:30(月曜日休み)
ウェブサイト:
https://meet.eslite.com/tw/tc/store/202101290001