ほっこりおちつく空間で、台湾のおふくろの味が楽しめます。
こんにちは、台北ナビです。
有名グルメが集まる国華街と交差している正興街。こちらも国華街に負けず劣らず、たくさんのグルメ店があるんです。
今日はその中で最近オープンした台湾料理のお店、小満食堂をご紹介しましょう!
住所どおりに行ったら、迷います。
このお店の住所は国華街三段47号。ちょうど正興街との交差点辺りだろうということで、ナビは国華街沿いをウロウロ。しかし住所の番地にいるのに、お店が見当たりません。あれ~おかしいなあ~、とお店に電話をして確認すると、正興街沿いの泰成水果店の向かいにある正興街61巷の路地の入口にありますよ、と教えてもらいました。そして正興街沿いの路地は見つかったものの、路地の中に入っていってもそれらしきお店が無い・・・。路地内をぐるぐる行ったり来たり、迷うことおよそ5分・・・。
そして、あきらめて路地の入口まで戻ってきた時、な、なんと!路地入口の壁に小さく「小満食堂」と書いたのれんと扉を発見!ええ~!!さっき入って来た時には全然気づかなかったよ~!!やれやれ、何ともまあこんな隠れた所にレストランがあるなんて、誰も想像つきませんよぉ~(泣)。これぞまさに、隠れ家です。
ではもう一度分かりやすくお店の場所をご説明しましょう。
正興街沿いの蜷尾屋アイスクリーム屋さんを目印に正興街を背にして、その奥左斜め後ろに「拾参」という手作りソファーのお店があります。その左横の細~い路地のすぐ入口の左側に「小満食堂」の入口があります。ナビは昼間にこの路地を何度も通ったのですが、その時には看板も出ていなかったので、ここに食堂があるとは全く気づきませんでした。16時のオープン時になるとメニューボードと暖簾が出ますのでそれを目印に探してみてくださいね。
200年以上の建物をリメイクしたアットホームな食堂
天井は一本木で組み立てられた建物の骨格が見えます。天井が高いので店内が広く感じます。天井中央には、天窓があります
中に入ると、入口の狭さからは想像もできないほど広い空間が広がっていました。古い建物を上手にリメイクして温かみのある空間に仕上げています。
なんでもこの建物は、200年以上前の清朝時代に建てられたものだそうで、建物の大部分は当時のままで手を加えていません。骨組み部分の一本木も当時大陸から船で運ばれてきたものだそうで、とても立派です。
こちらのオーナーは呉立卓さん。呉さんのお父様も台南で小吃店を開いていらっしゃいますが、呉さんはお父様のお店とは別に、2012年にここ正興街で自分のお店をオープンしたんだそうです。
店内一番奥には台湾の一般的な家庭の食卓をイメージした空間が広がります。一家の団欒を象徴する円卓が置かれ、昔日本でもよくあった網戸のついた食器戸棚が置いてあったりして、日本人でも懐かしい気分にさせてくれる空間です。
そして店内の真ん中には畳スペースが。清朝の建物に畳って、意外にマッチするんです。このスペースは日本時代を経験した台湾人の記憶を再現しているのだそう。そして一番手前にはカウンター席とテーブル席が並ぶ現代の空間をイメージしています。つまり店内には様々な過去、現在という異なる時空間が流れているというわけですね。
おふくろの味。メニューは2種類。
オーナーの呉さんは、おふくろの味を次世代に伝えていきたいという思いから、ここでは素朴な台湾の家庭料理をそろえています。ここに来たお客さんを家族のように温かい気持ちでもてなし、みなさんも家にいるようにくつろぎながらお食事を楽しんでほしい、と呉さんはおっしゃっていました。
それではメニューのご紹介。こちらは16時開店なので、夕食のセットメニューが2種類のみ、現在はオープンしたばかりで単品メニューはありません。ちょっとメニューが少ない気もしますが、これから徐々に増やしていくそうです。このセットメニューは2週間ごとに変わるそう。この日は
御飯糰套餐(おにぎりセット、230元)と
雙主菜套餐(二種のおかずセット、360元)でした。以下一例としてご紹介いたします。
Aセット・御飯糰套餐(おにぎりセット、230元)
前菜(2種)、おひたし、おにぎり(3個)、汁物、デザート、飲み物
セット共通のメニュー当店オリジナルフルーツティーと黒糖こんにゃく。添加物を一切加えていない、自然のお味。
前菜はポテトサラダ、きゅうりとワカメのサラダの2種。おひたしは地元で取れた季節の野菜を使用。スープはザーサイと豚肉のスープ。おにぎりは、ねぎ醤油、鮭、醃瓜(台南名産の瓜の漬物)の3種。ころころとした形がかわいいですね。
飲物はオレンジ、パイナップル、緑茶、紅茶をブレンドした手作りフルーツティー。最後のフルーツは冬瓜こんにゃくゼリー。どれも味付けは薄味、油もほとんど使用していないのでさっぱり、体にやさしいお味です。量はそんなに多くないので女性におすすめ。
Bセット・雙主菜套餐(2種のおかずセット、360元)
前菜(2種)、おひたし、おかず(2種)、白ご飯、汁物、デザート、飲み
こちらはもっとがっつり食べたい方におすすめ。白ご飯に合うおかずが2種類ついています。この日は虱目魚(サバヒー)の煮物と豚の角煮。豚の角煮は長時間じっくりと煮込んであって余分な油が抜けているので油っぽくありません。どちらも薄味で、まさにおふくろの味といった感じです。その他前菜(2種)、おひたし、汁物、デザート、飲み物はAセットと同じです。
Bセットの白ご飯はおかわり自由!Aセットのおむすびはおかわりできませんのであしからず。
ところで、こちらのお米は花蓮米厝139号という品種のお米を使用しています。水温が低い所で長い時間をかけて育った米は、一粒一粒がつややかに輝き、噛み締めるたびにお米のしっかりとした味わいが口いっぱいに広がります。ナビはお米にはこだわりがあり、白ご飯だけでもおいしいと感じるお米でなければ、本当においしいお米とは言えない!と思っているのですが、このお米は合格~。お米そのものが甘くておいしい~。究極、白ご飯だけで何杯もいけそう・・・。でもこれって考えてみると一番贅沢な食べ方ですよね。
呉さんに聞くと、このお米にかけているコストは、他のお店がお米にかけるコストの5倍以上なんだそうです。確かに、おかずはおいしいけどご飯がまずいお店って結構ありますよね。その点、こちらのお店はおかずもご飯も両方いける!しかもうれしいことに、白ご飯はおかわり自由だそうです!じゃあ白ご飯だけオーダーしておかわりするのはいいかしら?などとセコいことを考えるナビ。
呉さんに尋ねると、お店では最低一人1セットのオーダーをお願いしています、とのことです~。そ、そうですよね…(でも残念~)。
今後に大期待!
近所のおばちゃんが植えている旬の野菜を使用しているので、とても新鮮!
オープンしたてとあって、メニューは2種類のセットメニューだけでしたが、どれも手作りの心こもったお食事で、ナビは大満足でした。
薄味、油を極力使わない健康を重視した味付けの家庭料理、そしてお店のアットホームな雰囲気と相まって、外食、というよりも家の料理を食べているという感じがしました。特に駐在員の方など、家庭料理が恋しい方にはおすすめの場所ですよ。
あとナビが今後期待するのは、メニューが増えればいいな~ということ。ナビの日本人的感覚から言えば、やはりカクテルやビールなどお酒類と一品料理のメニューを作ってほしいなあ~。ということで、今後の小満食堂さんに期待いたします!
以上、台北ナビでした!
和風っぽい雰囲気もあり、和みます
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オーナーの呉さん夫婦が飼ってるワンちゃん、名前は「烏龍」(うどん、台湾風に呼ぶとうろん、です)、かわいいのです
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