秋山堂 (台中市)

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「春水堂」のオーナーが自ら厳選した台湾産の茶葉を手ごろなお値段で


こんにちは、台北ナビです。
台湾通の方ならよくご存知の「春水堂」。その創始店が台中にあることも知っていらっしゃることでしょう。でも、「春水堂」グループに茶葉、茶器を販売するお店があるって知ってましたか?ナビも、知り合いから、その春水堂販売専門の「秋山堂」のことを聞き、興味津々で尋ねてみました。
今回訪れた「秋山堂」は、台中の美術館通りのメイン「國立台湾美術館」の地下B1にあり、隣は春水堂の「國美店」です。
やってきました、台中の國立台湾美術館

やってきました、台中の國立台湾美術館

地下へ降りると、見えてきました

地下へ降りると、見えてきました

戸外席もあり

戸外席もあり

ガラス模様は茶壺

ガラス模様は茶壺

建物に入って左は「春水堂」

建物に入って左は「春水堂」

右側は「秋山堂」で、奥はトイレです

右側は「秋山堂」で、奥はトイレです

ここから、始まりました

1号店は、大型バスが行きかう朝富路に、小さな川を挟んで街路樹が生い茂る遊歩道のある通りが朝馬三街。にぎやかな商店街ではなく、静かな住宅街といったたたずまいの中、同じ形の4階建ての一軒家が立ち並ぶ角に、「春水堂」が見え、その2軒隣が「秋山堂」。ここが現在の「春水堂」の本店でもあるのです。

茶色の塀に、丸い門。小さな看板が出てます。門をくぐると、白い玉砂利を引き詰めた坪庭空間の右側に枝振りの見事な松があり、日本風な「わびさび茶風の世界」が展開されます。門からまっすぐに歩いたところに入り口が。ずっしりとした大きなドアを押して、お店の中へ入ると、全体的に茶色の落ち着いた店内。
光量を落とした店内は、静かな音楽が流れ、カウンターの横で、試飲分のプーアール茶が小さな沸騰音をさせながら香りを放っています。

「秋山堂」始まりの由縁


ナビが友人からお店の名前を聞いた時、単純に春と秋の対比が面白いなという感想でしたが、お店の名前の由来を伺ったところ、最初に始めた「春水堂」は、老若男女、人種を超えて中国茶を飲みやすい雰囲気で提供するという点と、台湾を代表する国民的飲料「珍珠奶茶(タピオカ入りミルクティー)」で大成功。どこのお店も、どの時間もいろいろなお客さんが飲んだり食べたり、おしゃべりしたり、華やかに賑わってます。
劉オーナーにとって、「春水堂」は、気軽にお茶や点心を楽しんでもらうお店。
それに対して、「秋山堂」は、自らが厳選した台湾国産の茶葉を、適正な価格で提供したいという思いから、2006年10月に1号店を開店したというわけだそうです。

その時、このような漢詩を詠まれたそうです。
「静聽春水興自濃 坐著秋山心自閑」 漢詩の世界に疎いナビですが、日本人なので、漢字を見るだけでも雰囲気だけは想像できます。
テストじゃないので、正確な解釈など不要。みなさんも思い思いに想像してください。劉オーナーは、日本の煎茶道のお家元様方とも交流があり、こういう漢詩を扇子に書いて交換することもあるそうで、風流ですねえ。ここでいう秋山は、奈良の秋の紅葉を見て感動して思いを店名にしたとか。
もうひとつ教えてもらいました。
「喝咖啡聊是非」 (コーヒーを飲みながらする話しは、本当のことじゃない) 言葉どおりに訳すと誤解を招くので、少し解説。中国語の韻を使った言葉遊びで、ここでは、コーヒーを意味する「咖啡」の「啡」と「非」の発音が同じなので語呂合わせしただけです。友人らとコーヒーを飲みながら、賑やかにああでもない、こうでもないとおしゃべりする様子を例えたものです。

日本茶や中国茶は、流れるような美しい所作を見ながら、お茶を味わい、道具を眺めることが目的になるので、必然と話しの内容がまじめになります(よね?)。
堅苦しいと感じる反面、プラス思考の話や、芸術(特にお茶から派生する中国古典文化)の勉強になることがあるようです。

厳選されたお茶を扱っております

秋山堂で扱うお茶は、台湾国内の茶農家から選び抜いて仕入れた半発酵(発酵度8-65%)烏龍茶と、中国雲南省の後発酵の普洱茶。
オーナーの劉漢介氏が直々に茶葉を栽培する環境、製茶の過程、茶農家の人柄も見て、良いと思ったもののみ仕入れるのだそうです。30年間この業界で培われた知識と経験で選ぶ茶葉は、試飲しなくても、「こんな茶葉が入荷しましたよ」というだけで、買いに来る常連さんが多いというのも頷けます。
おすすめの「大禹嶺茶」は、海抜2600メートルの気候の非常に厳しい場所で、産地が非常に狭いので、収穫される茶葉も少なく、入荷してもすぐに売切れてしまうそうです。どこにでも、いつでもある茶葉ではない、貴重な茶葉。ナビが行った日は、もうすでに在庫はありませんでした。いつか飲んでみたいですね。

お店では普洱茶を試飲用に沸かされていることが多く、入ってこられたお客さんに、出しています。ナビも好きな普洱茶について、いろいろ教えてもらいました。
一般に、普洱茶は、長い時間おいたもののほうがよりおいしく価値があるといわれますが、価値あるゆえに高価です(買えない?っ)!私たちが普通に飲むなら、6年ものからで良いそうで、茶葉をほぐしてある散茶タイプは煎れやすいです。
普洱茶は、後発酵なので、タンニン、カフェインが少なく、寝る前に飲んでも大丈夫。一般のお茶は体を冷やす性質がありますが、普洱茶は体を温める作用があるので、冷え性の女性が寝る前に飲むのに適しているのだそうです。血圧を下げたり、コレステロールを下げる作用もあるそうですよ。
台湾では、普洱奶茶(プーアールミルクティ)がメニューにある店も多いので、試してみては。アイスプーアール(甘みを加えたものがおいしいと思います)も暑いときにはおすすめですよ。 
くつろぎの店内 くつろぎの店内

くつろぎの店内

自宅でも「秋山堂」気分になれる…?

陶器作家・呉晟誌の茶壺

陶器作家・呉晟誌の茶壺


中国茶は、種類も豊富なので、急須(茶壷)ひとつとっても、陶器、磁器、ガラスなど、材質もさまざま。家でお友達が来たときに使う茶道具がほしいけど、家の雰囲気に合わせるのが難しくて、どれを選んだらいいかわからないと相談すると、「漆塗りのお盆の上で道具を置いて、お茶を煎れれば、それだけでもいい感じに見えるわよ。」とアドバイスいただきました。お盆の上に茶の世界を作るわけですね。
道具や茶葉は、厳格な決まりなどないので、自分で好きに楽しむことが大事だとも。
店内にある茶器や茶道具は、美術館の作品のように、美しくディズプレイされてます。その道具をどんなときに、どのように使おうかなどを考えるのも楽しいものです。
 
気持ちのいい、すっきりしたデザイン 気持ちのいい、すっきりしたデザイン

気持ちのいい、すっきりしたデザイン

作家・江玗の作品は、どれも上品で、透明感を感じます 作家・江玗の作品は、どれも上品で、透明感を感じます 作家・江玗の作品は、どれも上品で、透明感を感じます

作家・江玗の作品は、どれも上品で、透明感を感じます

他店もステキです


ナビは、「台中大墩店」3Fの「秋山堂」へも行ってみました。
3Fへの階段を上がると、落ち着いた空間が広がっていました。
お酒もそうですが、家でくつろいで飲むときと、雰囲気のいいお店で飲むのでは、同じものでも味が違うと思いませんか?せっかくのいい茶葉を求めたのなら、それをいただく場所も大事ですよね。
以上、台北ナビでした。

記事更新日:2013-04-22

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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

スポット登録日:2008-08-28

スポット更新日:2013-04-12

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