ふわっ♡しとっ♡極うま台湾サンドイッチの秘密に迫ろう~!
こんにちは、台北ナビです。
誰もが知る台湾No.1サンドイッチ、すなわち国民的サンドイッチの店といえば、ズバリ「洪瑞珍」でしょう。ハムや玉子やチーズをサンドした“だけ”のシンプルさながら、病みつきになる味わいが人気です。きっと“だけ”じゃないはず!
そこで「洪瑞珍新概念店(光復門市)」におじゃまして、「洪瑞珍」のいろいろを伺ってきました!
「洪瑞珍」さんって誰!?
台湾人は元より、海外からの観光客の間でも人気の「洪瑞珍」。ですが、その実体はよく知られてないのではないでしょうか?ナビも長年「台中の洪瑞珍さんが始めたサンドイッチ屋さんでしょ!」と思っていたくらい……。汗
始まりは1947年の彰化・北斗。中華菓子職人であった洪宜杉さんが、結婚式の引き出物のお菓子である大餅やキャンディー、それからピーナッツ菓子やパイナップルケーキなどを手作りして販売、「瑞珍商店」と呼ばれ町の人々に愛されてきました。のちに自らの姓を冠して「洪瑞珍餅店」へと改名。なんと「洪瑞珍」とは人名ではなかったのですね。ちなみに「瑞/珍」はどちらも「吉祥」を意味する縁起のよい言葉なんですって。
台湾NO.1国民的サンドイッチ
現在も「洪瑞珍餅店」は変わらず北斗にあります。もちろん中華菓子も相変わらずの評判です。しかし、店名の横には「洪瑞珍三明治(洪瑞珍サンドイッチ)」の文字も。
北斗は当時中部最大の港であった鹿港に近く、そこ貿易の拠点からは西洋文化の便りも届きました。その1つがフランス式のサンドイッチ。洪宜杉さんは自らの手で作り始めます。いつしかスタイルは、より自分たち好みの台湾式に。固いパンはふっくら柔らかな食パンに、厚焼き玉子は薄焼きに、こってり濃厚マヨネーズは軽い甘めの食感へ……こうして「洪瑞珍」のサンドイッチは誕生しました。
当初、サンドイッチは店の片隅で売られている程度でした。しかし時を経て2000年代に入ると、懐かしの味とレトロなパッケージがブロガーの間で話題に。瞬く間に台湾中で、アジア各国で知られるサンドイッチとなりました。今では「洪瑞珍」=サンドイッチというほど、人気の商品となっています。
それぞれの「洪瑞珍」でみんながオンリー1!
「洪瑞珍」の名を掲げる店は、創業の地以外にも台湾各地に点在しています。けれど店構えはバラバラだし、パッケージもそれぞれ、商品は似ているけれどどこか違うような気がするし……いったいどういうこと?
創業者の洪宜杉さんは7人兄弟の5番目、16歳で見習いとしてお菓子作りの世界に飛び込んだ苦労人です。店が繁盛すると、今度は人手が足りずに苦労したそう。そんな彼を助けたのが兄弟たちでした。力を合わせて共に店を繁栄させていったのです。
事業は徐々に拡大し、近年は兄弟・親戚が暖簾分けという形で各自の店を開くまでに。それは支店やフランチャイズとはまた別の形態で、「洪瑞珍餅店」の流れを組むも、それぞれが独自の商品と経営方式で展開していくスタイル。「洪瑞珍」という名の下、各々の個性を大切にしつつ、互いに「洪瑞珍ブランド」を高めていきました。
北斗、台北、台中、台南、高雄……各地にある「洪瑞珍」を比べてみてください。似ているけれど、いろんなところがちょっとずつ違います。どれもいい!なぜならみんながオンリー1を目指しているから。いろんな「洪瑞珍」の中から、アナタだけのお気に入りを見つけるのも、また楽しいかもしれません。
食の安全から生まれた赤サンド印、直系「洪瑞珍新概念店」
本日ナビがやってきたのは、「洪瑞珍新概念店(光復門市)」です。ここは2021年6月にオープンした比較的新しいお店です。オーナーである洪峻聲さんは北斗の始まりの店「洪瑞珍餅店」の2代目であり創業者・洪宜杉さんの息子に当たります。3代目と共に経営に携わります。
きっかけは過去に一族の1人が起こしてしまった食中毒事件。経営体系は異なるため、洪峻聲さんやほかのショップには直接関係のないことでしたが、見過ごすことはできませんでした。創業の店を継ぐものとして、消費者のため食の安全の確立に動き出しました。
光復北路×八徳路の交差点に建つ洪瑞珍新概念店(光復門市)
士林門市
|
|
民権門市
|
それぞれに特長のある洪瑞珍新概念店の各支店 画像提供:洪瑞珍新概念店 |
三重門市(イートインあり)
|
|
永和門市
|
今後も拡大&各都市ごとにイートイン併設店もオープン予定だとか! 画像提供:洪瑞珍新概念店 |
これまでの店の奥にある工房で作業して、常温のまま店頭に並べるという昔ながらの方法は廃止し、食の安全性を重視したセントラルキッチンによる生産体制を整えました。と言っても、手作業にこだわっていますよ~!
工場で作られる数は1日に1万個以上!そうして出来上がったサンドイッチは3~7℃に管理された専用の冷蔵車で配送、ショップ到着後5分以内に冷蔵庫へ運び入れ、低温のまま販売することを堅持しています。
販売は冷蔵ケースに入れて
内側にビニール素材を使用したパッケージも鮮度を保つための工夫の1つです。そして、明確にわかる消費期限を記したシールを必ず添付しています。
注目して欲しいのがパッケージに描かれた赤いサンドイッチマーク。これこそがセントラルキッチンで作られた「洪瑞珍餅店」と「洪瑞珍新概念店」のサンドイッチの印、安心&安全の証しなのです。
有効日期とは消費期限のこと
|
|
赤サンド印が安心&安全の証し
|
「洪瑞珍新概念店」の台湾サンドイッチ3つの特長
それでは「洪瑞珍新概念店」のサンドイッチを解剖してみましょう!
特長①具が3層の“3ドイッチ”写真をよ~くご覧ください。それぞれの具を挟んだサンドイッチとサンドイッチの間にさらに具をサンドした3層構造となっています。これこそ本当の“3ドイッチ”!?ボリューミーでなんだか得した気分です。
特長②ふわっ+しとっの柔らかパン見た目は普通のパンなのに、食べるとふっわふわ&しっとり~の驚き食感!柔らかくてキメの細かいパンは、思わずはむはむしたくなっちゃうほど♡但し、ぞんざいに扱うとすぐペチャンコになっちゃうのでご注意を。
特長③自家製のホイップマヨネーズパンに塗られているのは、ほんのり甘く、あっさりとした口当たりのオリジナルマヨネーズ。軽い口どけがホイップクリームのようでもあります。台湾式の甘いマヨは好き嫌いが分かれるところなのですが、このサンドイッチにはこれじゃないとっ!
この3つが揃ってこそ「洪瑞珍新概念店」のサンドイッチ、台湾を代表する国民的サンド=「台湾サンドイッチ」なのです。どこか感じる甘じょっぱさも台湾らしくて病みつきになりそうです。
「洪瑞珍新概念店」では常時7種のサンドイッチと季節の限定商品があります。定番はハム×薄焼き卵の「招牌火腿」35元。独特の甘みがあとを引きます。
そして1番人気はスライスチーズ×薄焼き卵×ハムをサンドした「中華満漢」39元で、スイカに塩を振りかけるとさらに甘味が増すように、チーズの塩加減がマヨの甘さを引き立て病みつきに~♪ほかにイチゴジャム×スライスチーズの「草莓」35元やブルーベリージャム×スライスチーズの「藍莓」35元もあり、こちらはお子様に大人気。ヘルシー志向の方には全粒粉パンを使った麦類シリーズもありますよ。
(左)人気ナンバー1の中華満漢、(右)草莓はチーズの塩気とジャムの甘酸っぱさが絶妙なマリアージュ
どれもコンビニのサンドイッチと変わらぬお手頃価格(物によっては安いかも!?)でコスパも最高です。昔と変わらぬ庶民派価格を貫くことも「洪瑞珍新概念店」のこだわり。まとめ買いする人が多いのも頷けます。
購入後の保存は冷蔵で、製造から3日以内に食べ切ってくださいね。また食前に冷蔵庫から取り出し、常温で20分間置いてから食べるのが最もおいしくいただける頃合いなのだとか。さらにツウは3~5秒ほどレンジでチンして、食べるのもおすすめと言います。チーズがとろっと溶けるのか!?ナビはまだ未体験ですが、次回トライしてみたいと思います。
カフェスタイルの光復門市で台北101を眺めながらイートイン
ここ光復門市ではイートインを併設しています。シンプルモダンなショップ2Fからは、台北101の先端を眺めることも♪おいしい台湾サンドを片手に、台湾を感じませんか?
●サンドイッチセット130元~サンドイッチ2種+
ドリンク1杯(アメリカンコーヒー・文山青茶・蜜香紅茶・焙香ウーロン茶etc.)
+
中華菓子1種(花生糖酥・沙其馬・パイナップルケーキ)
※いずれもお好みで選べます。65元以上のドリンクの場合差額が必要です。
台湾産にこだわりコーヒー豆は阿里山産を15%ブレンド、お茶はいずれも坪林や南投などの産地から仕入れています。使う牛乳は食の安全からスタートしたことで知られる「鮮乳坊」のものを。ドリンク類もサンドイッチに合う味わいを追求してセレクトしているんだとか。もちろん中華菓子はオリジナル!北斗の「洪瑞珍餅店」から直送されています。
甘じょっぱいサンドイッチの最高のお供にと、コーヒーはやや苦めに調整
|
|
台湾を代表するウーロン茶や紅茶をオリジナルのボトルに
|
テイクアウトはサンド+ドリンクで10元(ラテは15元)割引になります。お得~♪ |
まったりできちゃうソファー席
|
|
おうち気分に浸れそうなテーブル席
|
ゆったり広々の2階イートインスペース
|
|
1階にはスタンディング用カウンターも
|
サンドイッチがおいしいんだから、パンをそのまま食べた~いっ!そんな思いを叶えてくれるのがオリジナルの生食パンです。
サンドイッチ用からさらに進化した生食パンは、フレッシュミルクの含有量を6倍もアップ!よりふんわり&しっとりと♡ミルクの香りがふわ~っと広がる、ちぎって食べたい食パンです。これは「洪瑞珍新概念店」でしか食べられません!
●生食パンセット
<テイクアウト>360元
※3日前までに要予約(生食パンのみの場合は予約不要)
生食パン1斤+「在欉紅」のジャム1瓶(グァバ・バラ・鉄観音ミルク)
※いずれもお好みで選べます
※生食パンのみ→キャンペーン価格99元(定価120元)
<イートイン>キャンペーン価格299元(定価330元)
生食パン1斤+ドリンク2杯(アメリカンコーヒー・文山青茶・蜜香紅茶・焙香ウーロン茶etc.)+「在欉紅」のジャム3種
※いずれもお好みで選べます。
「在欉紅 red on tree」は台湾産のフルーツを使った手作りジャムが人気のブランドです。生食パンはそのままでもおいしいけれど、フレッシュなジャムはパンのおいしさをより引き立ててくれる!台湾尽くしの味を堪能しちゃいましょう。
タピオカ→台湾カステラ→次は「洪瑞珍新概念店」の台湾サンドかも!?
画像提供:洪瑞珍新概念店
近年、日本で一大ブームを巻き起こした台湾フードといえば、タピオカミルクティーに台湾カステラを思い浮かべますが、さて次は?
ズバリ!ナビは予想します。
それは「洪瑞珍新概念店」の台湾サンドイッチかもしれません。
「洪瑞珍新概念店」では現在日本進出に向けて準備中です。早ければ2022年の秋ごろ、遅くとも2023年の冬~春にかけて日本初となる支店、東京店(仮)のオープンを目指しています。現在、海外には韓国と香港に支店がありますが、こちらはいずれも先方からの強いオファーによって実現されたもの。今回の日本進出は、日本好きの2代目&3代目オーナーの「日本のみんなにも食べてもらいたい!」という熱い思いからスタートしたのだとか。
その日が来れば、日本でもこの極うまサンドが食べられる日が……!しかも日本産の食材を併せた日本ならではのサンドイッチも開発中だとか。めっちゃ楽しみ~♪詳細が決まり次第、台北ナビでも逐一ご報告していきたいと思います。どうぞお楽しみに!
以上、台北ナビでした。