台北の2大文創園区のひとつ、華山文創園区のちょうど斜向かいにある『Wrong Gallery Taipei 靠邊走藝術空間』
現在開催中の台湾の若きアーティスト、倪嘉隆(NIO)さんの個展「小山悟道底」を見に行ってきました
これまでの活動はグラフィックデザインが中心でしたが、今回の個展は陶芸を中心に絵画を含めたものになっています
いつも隣に寄り添っていてくれた愛犬が去年天国に行ってしまったのをきっかけに、NIO氏は山登りに目覚めます。それは悲しみを忘れるための手段でしたが、山が彼に与えたプラスのエネルギーは彼の創作に大きな影響を及ぼしました
そこから陶芸を学び始め約1年、今回の個展に至ります。左は近年台湾で話題になっている宜蘭の抹茶山(五峰旗山)。すでに登ったことがある山で、ご本人も抹茶が好きなのだそう(笑)右は日本人のナビたちにとってのシンボル、富士山です。こちらはNIO氏が登ってみたいと思っている山だそうです
真ん中の山は苗栗にある火炎山。台湾のグランドキャニオンとも呼ばれている山です。その特徴をアーティスティックに引き出していますね!
このコーナーは、この個展を機に華山文創園区のあるお洒落な街との融合をイメージした作品です。服でいうところの生地の素材のように、各作品の材質や表面の質感がバラエティに富んでいるのも特徴。クレヨンを使って模様を描いたり、ガラス細工を作るように吹いて泡の模様を作り出したりと、かなり研究を重ねて創り出しています
ミリタリー模様のように見える柄は、山に入ると携帯の電波が届かなくなり、ノイズがシャットアウトされます。山では日頃の雑音を忘れて、静かに自分に向き合ったり、景色を楽しんだりしようという気持ちが込められています
いちばん好きな作品は?と聞いてみたところ、いちばん好きというよりも制作する際にいちばん苦労した写真左の作品が印象に深く残っているとのことでした
実際に登った山もあれば、今後行ってみたい山、NIO氏の頭の中でイマジネーションした山もあります。それらが山の獣となって勢揃い。展示空間自体のディスプレイも彼自身が手掛けています。NIO氏の生み出したチャーミングな山の獣たちに是非会いに行ってみてください!
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記事登録日:2020-12-28
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