台北の夜市11選大特集Part3(⑨寧夏、⑩延三、⑪大龍街)

台北の夜市を3回に分けてご紹介してきました、一番ディープな夜市陣はこの3ヶ所かもしれません

こんにちは、台北ナビです。3日も続けて「夜市」記事となると、見てるだけでお腹もいっぱい?今回はとどめの夜市⑨寧夏、⑩延三、⑪大龍街です。これらの夜市から、台湾を代表する屋台料理も出現してきたほど。3か所とも、台北市のやや北寄りに位置し、乾物で有名な迪化街もこれらの夜市からは近いのです。
★指数付き(規模・ローカル度・食道楽、満点は5つ星)

中山エリアから一番近い、小吃何でもあり! ⑨寧夏夜市

(MRT「双連」駅より徒歩10分) 
規模 ★★★
ローカル度 ★★★★
食道楽指数 ★★★★★

大きくはないものの、台湾小吃がすべて網羅されていて、魯肉版の発祥地でもあるのです。MRT「双連」駅を降りて、民生西路の方向へ歩いていくと、10分ほどで寧夏夜市に着きます。まずは、この夜市の歴史をひもといてみましょう。ここはかなり歴史の古い夜市で、以前は南京西路と重慶北路の交差点にロータリーがあった関係で「マル公園」と呼ばれて賑わっていました。中国語でロータリーは「円環」ですから、「円環夜市」とも呼ばれていたそうです。また「魯肉飯」を食べるなら「円環で」と言われるほど、おいしい魯肉飯の屋台がたくさん並びました。その円環はやがて寂れてしまい、残念ながら2005年に取り壊されてしまいました。中にあった屋台は、それぞれ円環から北へ行く寧夏路沿いに店を構えています。創業60年以上で、今は3代目、という店も少なくありません。当時は日本統治時代ですから、日本人のお客様も多かったといいます。

寧夏路は円環から一方通行になっているのですが、通りが広いので車やバイクで来て、道の真ん中に駐車してから食べ物をテイクアウトして帰る人もいます。ナビは日中通ってみたら、道路の真ん中が一直線に駐車場と化していました。夕方からお客さんでにぎわってくると、今度は片側がいつの間にか駐車のスペースと化していきます。
台北の下町的な場所なので、グッズ系はほとんどなく、食べ物の屋台が中心で、地元の台湾人の台所といった感じです。台湾小吃の1から100まですべてありという感じもします。季節にもよりますが、夕方6頃から準備が始まり、なんと明け方3、4時頃までやっている店もあります。タクシーやバイクが歩いているお客さんの横をビュンビュン通るので、屋台ばかりに気をとられないよう、気をつけてください。が、治安は悪くはありません。家族連れやカップルも多いところですよ。
昼間店舗は数軒開いていますが、夕方になると、屋台車がどこからともなく次々と現れ、隣屋台との隙間狭し!とどんどん並んでいきます。仕込みが終わって運んできたものばかりなので、場所を確保したらすぐ販売開始!台湾のB級グルメを楽しみたいなら、寧夏夜市はすべてを網羅しています。屋台の種類が多いので、ここの夜市の楽しみ方は、少しずついろんな屋台で食べ歩きすること。スイーツ屋台もあるので、これは最後のお楽しみ。
店舗は、料理が決まっているものから、店頭で注文して炒めたり蒸したりしてもらう一品料理(でも、安い)ものまでいろいろですが、一番有名で、日本人にもよく知られているのは、「鬍鬚張魯肉飯」でしょう。魯肉飯は、白いご飯に煮込んだそぼろ豚肉と汁をかけて食べる台湾の家庭料理。店によって香辛料がきつかったりと、味付けは様々。が、「「鬍鬚張」の魯肉飯は、クセがなく食べやすいです。ネット上でも注文可能とチェーン展開を成功させたこの店の一号店は、「寧夏夜市」店。屋台の頃は、魯肉飯1杯10元。昔の屋台後方が今の店舗になっています。店内の入口には巨大魯肉飯の模型、2階には昔魯肉飯をデリバリーしていた自転車も飾られ、店全体に現代レトロのムードが漂っています。ナビがこの前行ったのは、真夏。冷房が効いている店内メニューにビールはありません。ビールは隣のコンビニで買ってから入ってね、と言われたのを覚えています。おいしい台湾小吃に台湾ビール!もう、言うことありませんね。
「鬍鬚張魯肉飯」
寧夏路62号 (02)2558-9489 10:00~1:30 無休 不可 不可
魯肉飯30元~ 鶏肉飯30元~ 豆芽菜30元~ 菜頭湯30元~ 蝦捲50元

ディープさでいえば、ここが最高 ⑩延三夜市

(MRT「民権西路」駅より徒歩20分、タクシーで5分) 
規模 ★★★★
ローカル度 ★★★★★
食道楽指数 ★★★★★
夜遅くまで路上は人がいっぱい

夜遅くまで路上は人がいっぱい

民権西路と民族西路間の延平北路三段沿いに広がる延三観光夜市。ここには、大小105軒の店や屋台の小吃が並んでいます。台北に長く住む人に「台北大橋頭」の夜市、といえば、そんなとこ知ってるの?すごいねというほどの筋金入りの夜市でもあります。なにがすごいかって、それは台北一ディープなローカル夜市だから。かつて中南部から台北に出稼ぎに来た人たちが日雇い労働者となり、仕事を待つ場所として集まり始めたのが、「台北橋」の下。台北市と三重市を結ぶ橋で、中南部からの人たちは必ず三重市を通って、台北に入っていたのです。人が集まるところには、どこからともなく屋台が出現するのが台湾の常。しかも中南部の人たちの腹を満たす屋台となると安くて旨い!ものに淘汰されていきます。激戦区を生き抜いてきた台北究極の屋台群。夜市を極めるならここ「延三夜市」が最後の到達点!
延三夜市の入口に立って、ハタとため息。結構長い夜市だなあ。まずは入口近辺から老舗で旨いと有名な2つの屋台へ寄ってみました。まずは右に位置する「刈包」という中華バーガーと四神湯の屋台。ナビは刈包を食べてみましたが…告白してしまいます。今まで食べた刈包の中で最高!でした。
カキオムレツは屋台の定番メニューのひとつ。ここでも試してみましたが、お味の方はまあまあ。カキの数が結構多かった割に40元というのが食べ得をした気分になりました。
入口左側に長い列を作っている屋台がありました。雞巻(湯葉捲き具だくさん天ぷら)だけを売っていて、35年という老舗中の老舗屋台。台北橋に近いし、この列を見ると、なんとなく台北屋台の歴史を感じてしまいます。今は2代目若夫婦が切り盛りしています。
小さな交差点があって、COSMEDというコスメショップの前に「鼎品滷味」という醤油煮込みの屋台がありました。台湾の人は、麺などを加えてもらったりして、1食とする人も多いんです。
ここの夜市の特色なのですが、台湾焼きそばの屋台が多いんです。
「薑汁番茄盤」の看板を見た時は、ナビもビックリでした。この料理の発祥地は南部。台北ではあるはずのない屋台だからです。「薑汁番茄盤」とは生のトマトをそのまま食べるのではなく、砂糖醤油とショウガペーストにつけて食べるのです。タレを見た時、ちょっと拒否反応が起こりましたが、口に入れてこれまた驚き!合い過ぎる組合せ!だったからです。またこれを食べに来たいと思いました。
どこの夜市でもあるメニューが「魯肉版」。ナビは延平北路三段64号の「大橋頭魯肉版」という店に入ってみました。ここで「魯肉版」を注文すると、そぼろ肉ではなく、脂ののった肉がおいしそうなご飯碗が登場。想像していた魯肉飯は幼肉魯飯というメニューでした。この肉、味が十分しみ込んでいて、口の中で溶けていきましたね。

下町人気質にどっぷりひたれます ⑪大龍街夜市

(MRT「圓山」駅より徒歩20分) 
規模 ★★
ローカル度 ★★★★★
食道楽指数 ★★★

ローカル度かなり高し!小さな夜市に台湾の人たちの厚い人情がぎっしり詰まっていました。保安宮と孔子廟の間を走る「大龍街」。昼間はお寺街だけど、たそがれ時になると屋台がどこからともなくワラワラと現れてきます。酒泉街と大龍街の交差点にあるパンやさん前にある「大龍街夜市」の看板に灯がともると、長さ200mほど、しっぽまで見渡せそうなミニ夜市の始まりです!「大龍街夜市」をじっくり歩いてみると、他の夜市にはない人情味を実感しました。台北なのに中南部に行ってきたような…そんな台湾人の温かさとフレンドリーさに触れて、ぜひ多くの観光客や日本人に知ってもらいたいと強く思ったナビです。
羊肉に挑戦
酒泉街から入って左側、しっぽに近いところに「羊肉」の屋台を見つけました。後方に坐るところがいっぱいあったのと、写真入りメニューに日本語があったので入ってみることに。メニューには「大龍夜市羊肉専売店」って書かれています。羊肉乾麺(70元)にしました。スープとソースがついてきて、なかなかおいしい。マトンが苦手な人にも食べやすいと思いました。

21番「臝展小吃店」 大龍街241号 電話:0987-857-235
沙茶羊肉麺70元 沙茶炒羊肉 80元 羊肉湯70元 沙茶痛め羊肉飯80元
ビンロウ売りも台北市内ではあまり見られないもの、さすがにビンロウ姫はいませんでしたが…。
お弁当も屋台で
夜市では珍しい、お弁当やさんの屋台でした(羊肉やさんと同じ側で、酒泉街から20mくらいのところ)。自助餐の屋台バージョンとでも。おかずが10品ほど並んでいるので、この部分は自助餐風。でも肉はその場で焼いてくれるし、野菜も即効で炒めてくれるので、この部分は屋台風。一番人気は焼肉便當だそうで、ここで食べると言えば、ご飯の上に焼肉をのせて、野菜は別皿に盛って出してくれます。
大龍街に来たら外せない
どこの夜市にも看板屋台があるものですが、ここ「大龍街」にもありました。「9番、大衆海鮮粥」!屋台の後方が食するスペースですが、オープン式レストランで家屋の壁際にそって、低いテーブルと椅子が並んでいるのがナビは気に入りました。こういう光景でさえ、台北ではあまり見られないものです。ここの看板は「海鮮粥」(70元)、炒麺(70元)もおいしいそうです。エビにカキ、魚、イカと海の幸が満載!スープもいい味出しています。おすすめという炸魚片(60元)もいただきました。カキと魚のフライなのですが、シンプルさがウマいの一言に尽きます!
滷味も夜市でははずせないメニュー 滷味も夜市でははずせないメニュー 滷味も夜市でははずせないメニュー

滷味も夜市でははずせないメニュー

つくづく後ろ髪引かれる屋台でございました。今度日本から来た知り合いが屋台に行きたいと言ったら、ここへ連れてくることにします!
これぞ屋台文化!
関連タグ:夜市B級グルメ屋台台湾台北観光お土産

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2010-02-12

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